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“ゴロゴロ休み”じゃリセットできない。疲れきった体を癒やす本気の回復法とは?【忙しい人の休養学 vol.2】

  • 2025.7.25

疲れたときこそ、動くべし。“超回復”で速攻リカバリー

忙しすぎる私たちは、具体的にはどう休養をとればよいのだろうか。「ただ、横になって寝る」という休養法をアップデートするべし、と休養の専門家である片野先生は力説する。「私たちは休養のとり方を体系的に教わる機会がないため、多くの人が過去の経験をもとに、“休養=寝ること”だと思っています。しかし、日中の隙間時間で休養をとれる『余白』がない現代は、通常の睡眠だけでは疲労が解消できていないのが実情です」(片野先生)

筋トレでは、筋肉に負荷をかけてダメージを与え、より強い筋肉へと育てる“超回復”の考え方がありますが、その方法は休養にも適用できます。具体的には、『運動』と『血流を促す』こと。運動によって適度な負荷をかけると体は“超回復”を繰り返し、基礎体力が徐々に向上します。血液が循環すると体の老廃物が回収され、体内がクリーンナップされます。結果、運動前よりもリカバリーした状態になるのです。ピラティスやヨガ、ラジオ体操といった、疲れすぎない程度の運動がおすすめです」(片野先生)やはり、オフだからといって家でゴロゴロして過ごしていてはダメなのだ。

また、片野先生はほかにも休養法があると解説する。「人と交流することでストレスを解消する『親交』や、趣味嗜好を追求するとリフレッシュできる『娯楽』、創作活動で疲労を忘れる『造形創造』など複数の休養方法があり、自分に合った方法で疲労回復を図ることはできます。決して小難しく考える必要はなく、余白がないなかでもできることはたくさんあるので、5分、10分程度の時間があれば、能動的な“攻めの休養”をとることは可能です」(片野先生)

睡眠のプロである井坂先生も運動には同意する。「自律神経を“動かす”と、自律神経の働きが整います。日常生活でデスクワークをしているだけだとあまり自律神経が働かないので、運動やサウナなど血行を良くする活動で日中から夜20時くらいまでに交感神経を働かせると、自律神経のバランスが良くなって、結果的に休養に繋がりますね」(井坂先生)

キーワードは血流。巡らせて回復を後押しするギア&グッズ

高濃度炭酸のミスト化粧水で巡りアップ。メグリー/ナンバーゼロ スターターキット ¥30,000/MEGLY(MTG)
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血流の滞りに働きかけるブラシ型の低周波美容機器。デンキバリブラシ ® 2.0 + ボディ ¥217,800/ELECTRON(GM コーポレーション)
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先端でプッシュして筋膜の癒着をリリースし、コリがすっきり。フェイスポインターⅡ ¥23,980/COREFIT
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1.2ppmの高濃度水素と温浴効果でポカポカ感が続く入浴剤。BATH POWDER 25g×2sets ¥660/H&(スイソサム)
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炭酸アトマイザー(別売り)に接続すると炭酸が発生。浴槽に入れて巡りケア。炭酸盤 ¥71,500/LOUVREDO
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マスキングして誤魔化すのは危険。疲労に気づく方法とは?

また、疲労との付き合い方において、心当たりがある人が多いであろう手法─それは“気合で頑張る”。もはや“昭和”なムードすら漂うこのアプローチは、プロから見てどうなのだろう。「人は責任感や使命感、お金を得ることの喜びや、カフェイン入りのドリンクなどによって、一時的に疲労感をマスキングすることができます。一時的に疲労感をマスキングして活動せざるを得ないシーンは、誰しもあるので、その際には、“疲労”と“疲労感”は別物だという最低限のリテラシーを持ち、マスキングをしている自覚を持って行ってほしいですね。そしてマスキングをし続けていると、ミスや怪我、危険な事故を引き起こすこともあるので、一時的に行うにとどめて」と片野先生。

数値化しにくい疲労というものを測る方法があることも教えてくれた。「VAS(ビジュアルアナログスケール)という手法があります。もともとは医療現場で痛みの強度を数値化して評価する方法として生まれたものですが、疲労にも応用でき、自身の疲労度を知る目安に」。日本疲労学会のWEBサイトでフォーマットが配布されており、誰でも手軽にチェックすることができるため、ぜひトライしてみてほしい。

話を聞いたのは……

HIDEKI KATANO

片野秀樹。博士(医学)、日本リカバリー協会代表理事。大学、理化学研究所を経て、現在は同協会にて研究員や講師を務める“休養の専門家”。休養に関する社会問題解決やリテラシー向上に取り組む。著書に『休養学:あなたを疲れから救う』など。

NAO ISAKA

井坂奈央。医学博士、Dクリニック東京ウェルネス 睡眠・SAS外来 睡眠センター長。日本睡眠学専門医。耳鼻咽喉科分野でのキャリアを経て、睡眠分野の診療を行う。診療科の枠を超えた睡眠分野の問題解決を担い、現代人の睡眠事情に精通する。

問い合わせ先/

メグリー カスタマーサポート 0120‐808‐008

GMコーポレーション 0120-66-7170

コアフィットカスタマーセンター 0120-973-623

スイソサム 03-6822-5148

ルーブルドー 06-7167-0369

Text: Kiriko Sano Editor: Misaki Kawatsu

※『VOGUE JAPAN』2025年8月号「アクティブに攻めて、効率的に休む 忙しい人の休養学」転載記事。

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