万博で賑わう大阪の天空で、パーソナルなアーシング体験。コンラッド大阪の極上天然石トリートメント【リセット旅で美しく】

2025.7.12

Photo_ Courtesy of Conrad Osaka — Photo: Courtesy of Conrad Osaka

賑やかな印象の強い大阪の中でも水や緑とオフィスビルが共存し、落ち着いた雰囲気を有する中之島。美術館や文化施設をはじめ、レトロな建造物や瀟洒なカフェレストランで近年人気が高まっているエリアだ。そんなロケーションの中心部に位置する高層ビルの上階に、コンラッド大阪はある。圧巻のパノラマビューを誇るロビーから客室専用のエレベーターで38階に足を踏み入れると、「コンラッド・スパ」の美しいエントランスが迎えてくれた。

2023年にリニューアルを果たし、日本ではまだめずらしいアメリカ発の「ISUN（アイサン）」のプロダクトを取り入れたトリートメントが受けられるようになったこちらのスパ。コロラド州の山脈地帯でオーガニックな自然農法を用いて採取されたハーブやクリスタル、天然の温泉水を原料に採用し、心身のウェルビーイングをサポートすることを目指すヴィーガンスキンケアブランドだ。

シグネチャーのボディマッサージである「トランスエンド」は、身体のエネルギーの流れを司るチャクラに関連するとされる4種の天然石とオイルを全身で満喫できる110分のメニュー。日本らしいミニマリズムを感じさせる静謐な廊下を抜けてトリートメントルームへと案内されたら、まずはコンサルテーションを。シートには、今の気持ちや置かれた状況と向き合うような質問が記載されている。回答結果に応じ、呼吸を整えるセッションで使用する石とオイルをおすすめしてくれるのだ。

心身の根源的なバランスを整える赤色のガーネットに、向上心や集中力を司るといわれるオレンジのカーネリアン。透き通るようなピンクのローズクォーツは思いやりや気づきの能力を育んでくれ、ミステリアスな紫のアメジストは直感力を高めると信じられている。これらは、人間の身体のエネルギーの出入り口である7つのチャクラとも部位ごとに関連づけられるのだという。

ライターが今“最も必要としている”と教えてもらったのは、リラックス効果が高く、頭の疲れやストレス、不安を和らげてくれるパワーが強いとされるアメジスト。この石に合わせて選ばれたオイルを垂らして手のひらに抱き、ラベンダーを中心としたハーバルな精油の香りを胸いっぱいに吸い込んで深呼吸を繰り返していく。その傍らで、死海とヒマラヤ、ペルーの岩塩をブレンドしたフットバスへ足をダイブ。ローズマリーとセージのスクラブで優しく清めてもらえば、それだけでとろけてしまいそう。

トリートメントは、まず仰向けの姿勢で脚からお腹、腕へ。セラピストさんの手の中には施術する体の部位に応じた天然石が握られており、ストーンのつるんとした手触りを伝えながらゆるやかに体をほぐしてくれる。身体の各パーツのチャクラの色に呼応させ、脚にはガーネット、腹部にはカーネリアン。そして腕へはローズクォーツ、デコルテまわりにアメジストと、それぞれ異なる石を使用していくのだ。

手の動きに連動させて、石をスーッと当てながらなだらかにアプローチ。ゴリゴリと強い圧を加えるのではなく、あくまでボディに沿わせるような感触が心地よい。ひとつのパーツをほぐし終わったら、使ったストーンをそれぞれふくらはぎの下やお腹、手のひらへ置いて、また次のパーツの施術へ。徐々に温められたストーンの温もりが身体と一体化していき、深いリラックス感をもたらしてくれる。石の適度な重みを継続的に受け止めていると、じんわりと沈んでいくような体感が。

驚いたのが、それぞれの部位に応じてオイルも異なるものを使い分け、各パーツのトリートメントのはじめにそれを鼻先まで持ってきてくれるところ。こうすることで、施術されているチャクラの場所に応じて香りが豊かに切り替わっていくのを知覚し、よりディープな呼吸を取り戻す手立てとなるのだ。ライターも、胸が開き背筋が伸びて、地に足のついた感覚がよみがえってくるのを感じた。

身体のてっぺんまで施術を終えたら、次はうつぶせになって脚や背中まわりへ。最後に再度仰向けになり、ドライのヘッドマッサージとミストで仕上げて終了となった。首凝りがひどいと訴えていたところ、後頭部の付け根にある「天柱」というツボへ入念に働きかけてもらえ、最近いつもむくんでひとえになりがちだった左まぶたの二重がくっきりと復活！チベットの高僧が魔除けや浄化のために用いるというティンシャの音で、我に返った。

夕方にトリートメントを開始してもらったため、施術が終わった頃には窓の外に宝石をちりばめたような夜景が。まさに“空中の楽園”という言葉がぴったりに思えるシティビューも、こちらのスパでは必見だ。帰り道では背中も肩もすっきり軽く、翌朝起きたときにはまだ手足がぽかぽかと温かく感じられた。

今注目のアーシングは自然の中でしかできないと思っていたけれど、こんな都会の真ん中でその心地よさを体験できるとは！これまではグルメやレジャーへと目を向けがちだった大阪だけれど、こんな極上のアーバンリゾートでこそ得られるウェルネスを探しに行ってみてはいかが？

コンラッド・スパ

大阪府大阪市北区中之島3-2-4 38F コンラッド大阪内

06-6222-0111

https://conrad-osaka.hiltonjapan.co.jp/spa

Realization & Photos & Text: Misaki Yamashita Editor: Kyoko Muramatsu

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VOGUE

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