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「別居半年」夫の土下座も虚しく…揺れる妻の心と「離婚」という茨道|夫の裏切り地獄から抜け出すまで

  • 2025.7.17

夫の三度目の裏切りによって、半ば強制的に別居生活を始めた彼女。慰謝料として思わぬ大金を受け取ったものの、心の傷は癒えるどころか、むしろ深まるばかりだった。夫の度重なる過ちを許すことはできない。しかし、離婚という選択は、彼女にとってあまりにも重い決断だった。愛する息子のこと、自らのキャリア、そして未来への不安。様々な感情が交錯する中で、彼女は一体どのような答えを見出すのだろうか。「夫の裏切り地獄から抜け出すまで」第2話。

別居半年:夫の謝罪と「変わらない」未来への懸念

夫の三度目の裏切りが発覚し、即座に始まった別居生活は、すでに半年が経過していた。夫は、二度目の裏切りの際に書かせた誓約書と離婚届があることを突きつけられて以来、ひたすらに謝罪を繰り返し、その行動で反省を示そうとしていたという。

飲み会やスポーツといった、これまで生活の中心にあった趣味はすべて遮断され、別居中にもかかわらず、彼女と息子がいない日には実家に戻って家の掃除をするなど、献身的な態度を見せた。さらに、二度と浮気をしないと誓うために、カウンセリングにも通い始めたという。夫の母親、つまり義理の母からも土下座され、許しを請われたこともあった。

「義理母からも土下座されました(笑)」

と、彼女は乾いた笑みを浮かべながら語る。

しかし、彼女の心は決して揺らぐことはなかった。彼女の脳裏には、過去二度の裏切りが鮮明に焼き付いている。一度目は付き合っている時、二度目は結婚してわずか1年目。そして今回は、二人目の妊娠中に発覚した。彼の「反省」や「行動」が、その場しのぎのものでしかないのではないかという疑念が、彼女の心を支配していた。

「離婚するべきだと思っています」

彼女の言葉は、強い決意に満ちているように聞こえた。しかし、その決意の裏には、深い葛藤と不安が隠されていた。

離婚への壁:愛する息子の未来と、現実の厳しさ

彼女が離婚に踏み切れない理由は、いくつもあった。最も大きな理由は、愛する息子の存在だった。

「息子はパパが大好きなんです」

純粋無垢な息子の笑顔を見るたび、その心を傷つけたくないという思いが、彼女の胸を締め付ける。父親と引き離すことが、息子にとってどれほどのダメージになるのか。そのことを考えると、安易に離婚という選択ができなかった。

二つ目の理由は、実家の問題だった。

「実家が田舎すぎて、息子の教育環境が心配なんです」

もし離婚して実家に戻れば、息子の教育機会が限られてしまうのではないか。彼女自身も、都会でキャリアを築いてきた人間だ。息子の将来を考えれば、より良い教育環境を与えたいという親心は当然だろう。

三つ目の理由は、現在の別居生活の快適さだった。夫とは物理的な距離を置いているため、直接的な衝突は避けられている。そして、何か困ったことがあれば、息子を夫に預けることもできる。皮肉なことに、この別居生活が、彼女にとって都合の良い状況を生み出している側面もあったのだ。家族が崩壊しているにもかかわらず、その便利さに甘んじてしまう自分への矛盾も感じていた。

そして、最も根深い問題は、彼女自身の心の中にあった。

「旦那に対する好きの気持ちはないため、修復は不可能かなとは思っています」

愛のない結婚を続けることに意味があるのか。

「仕事上、性格上、新たな地でワンオペシングルマザーをする勇気がないんですよね…。」

キャリアを積んできた彼女にとって、新たな環境で一人きりで子育てをしていくことへの不安は計り知れないものだった。

経済的な不安、精神的な負担、そして何よりも、孤独に耐えられるのかという恐れ。それらの重荷が、彼女の背中を離婚へと押させなかった。

揺れる決断:愛なき結婚の終着点と、半年の結論

半年に及ぶ別居生活の中で、彼女は何度も自問自答を繰り返した。夫は反省し、行動で示そうとしている。義理の母も土下座してまで関係修復を懇願している。外から見れば、彼を許し、再構築を目指すのが賢明な選択だと思われるかもしれない。しかし、彼女の心の中では、夫への好きという感情はすでに消え失せていた。

愛のない結婚を続けることは、果たして息子の幸せに繋がるのか。それとも、無理にでも再構築を目指すべきなのか。彼女は、出口の見えない迷路の中にいるような感覚だったと言った。

著者:ママリ編集部

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