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今季のドラマは“大豊作” 初回放送後に話題沸騰!きっと誰かの心を動かす…注目の夏ドラマ【3選】

  • 2025.7.24

医療ものからSF、青春、さらに不倫、刑事ものと今期もドラマが豊作だ。スタート直後から話題となっているドラマも多数ある。

そんな中から特に注目しておきたい作品、3作品を紹介する。

1.『DOPE 麻薬取締部特捜課』(TBS系/金曜よる10時)

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(C)SANKEI

木崎ちあきの同名小説をドラマ化。舞台は新型ドラッグ「DOPE」が蔓延している近未来の日本。「DOPE」を服用することで、稀に「ドーパー」と呼ばれる異能力者が生まれ、彼らが事件を起こしていく。そんなドーパーに対抗するのが麻薬取締部特殊捜査課の面々。特捜課に所属しているのは、生まれながらにして異能力を持っている者たち。そこに異動となった才木(髙橋海人)と、教育係の陣内(中村倫也)が出会うところから物語が始まる。

第一印象が最悪なふたりがバディを組むことで、どのような化学反応が起きていくのか期待が高まるが、髙橋海斗と中村倫也がとにかくいい。才木の母はドーパーで更生施設にいる。だからこそ、ドーパーに対しても強い憎しみなどは持てずにいた。一方、陣内は妻と、妻のおなかの中にいた子どもをドーパーに殺された可能性があり、強くドーパーを憎んでいる。愛する人のための復讐に燃える一方で愛する人の香り、姿を常に追いかけているような陣内が切なく、心に来るものがある。

そんな陣内に対して、才木の真っすぐさがまぶしい。一緒にいることで、陣内は光を見つけられるのか、逆に才木が闇に向かって突っ走る可能性もあるわけで……。さらに井浦新演じる「ジウ」の存在も気になるところ。

2.『19番目のカルテ』(TBS系/日曜よる9時)

富士屋カツヒトによるマンガ『19番目のカルテ 徳重晃の問診』をドラマ化。

三年目の女性医師・滝野(小芝風花)の前に現れたのは、総合診療医・徳重(松本潤)。今の病院は専門領域が細分化されており、それぞれの医師が専門を極めることをよしとしている。そんな中で総合診療医はあらゆる角度から総合的な診断を行う。

いろんな科をたらいまわしにされたことがある人なら、思ったことがあるはず。

「ひとりの先生が全てを見てくれたらいいのに」

考えてみれば、パッとどこの科に行けばいいのか分からない場合だって多い。例えば、おなかが痛いと言って消化器内科に行ってみたら別の科を勧められた、ということだってあるはずだ。それにどこの科でも、その科に該当する部分しか見てもらえないわけだから、「その部分」に問題がなければ「異常なし」となる。しかし、総合的に診れば……?

ちょっと変わり者の雰囲気を出しつつも、万能感も漂わせている徳重。ほんわかとした空気をまとい、普通ならつい気を許してしまいそうだが、医師同士なら警戒心も持つはず。自分が気づかなかった病気に徳重だけが気づいたとなれば、敵意を持つ可能性だってある。徳重が赴任してきた総合病院となると医師の数も多い。どのようにして医師たちの心を掴み、患者たちを救っていくのかが楽しみである。

3.『ちはやふる-めぐり-』(日本テレビ系/水曜よる10時)

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(C)SANKEI

シリーズ累計発行部数2900万部を超える原作『ちはやふる』。その『ちはやふる』を2016年、2018年に映画化した『ちはやふる-上の句・下の句・結び-』の10年後の世界を描く。漫画にもないある種「オリジナル」展開だ。

舞台は廃部の危機にある梅園高校・競技かるた部。かるた部の幽霊部員・藍沢めぐる(當真あみ)と、赴任してきた顧問の大江奏(上白石萌音)が出会い、物語が動いていく。

映画『ちはやふる』での主人公は当時、競技かるたのトップを目指す綾瀬千早(広瀬すず)。原作でもそうだが、千早のキラキラはズバ抜けている。いるだけで分かる、「圧倒的ヒロイン感」。そんな千早の親友としてそばにいたのが奏だ。圧倒的ヒロインはそう何人もいるものではない。そのそばにはどうしても、物語の脇役が存在してしまう。奏は確かに千早の物語で脇役だった。

しかし、全ての人は自分の人生においてヒロインだ。言い方は良くないかもしれないが、決してキラキラしているわけではない人にスポットを当てているのが『ちはやふる-めぐり-』ではないかと思う。そして、彼女たちなりの青春を見つけていく物語なのではないか。

夏ドラマ、まだまだ追いつける!

夏のドラマはまだ始まったばかり。

1~2話だけならまだまだ追いつけるので、ぜひ気になった作品はチェックしてみてほしい。


※記事は執筆時点の情報です

ライター:ふくだりょうこ(Fukuda Ryoko)
うさぎと暮らすライター。シナリオやインタビュー、コラム、エッセイなどを中心に執筆。小説とお酒と音楽とドラマがあればだいたいご機嫌。