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大人が意外とわからない算数「1025、2025、3025」→3の倍数はどれ?

  • 2025.7.22
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倍数を判定する方法を知っていると、割り算の問題に強くなれます。

どの数なら割り切れるのかが、素早く分かるようになるからです。

今回の問題では、3の倍数をスピーディーに判定する方法を紹介します。

問題

次の中から3の倍数を見つけなさい。
A.1025
B.2025
C.3025

解答

正解は、「B:2025」です。

今年の西暦は、3の倍数になっているのですね。

ちなみに、「2025÷3」の答えは、675となり割り切れます。とはいえ、これをすぐ計算するのは、ちょっと難しそうですよね。

次の「ポイント」で紹介する3の倍数判定方法を使えば、とても簡単に3の倍数を発見できますよ。

ポイント

3の倍数判定のポイントは、「すべての桁の数を足して3の倍数になるか確認すること」です。

では、早速A~Cのすべての桁の数を足してみましょう。

A.1025=1+0+2+5=8
B.2025=2+0+2+5=9  ←3の倍数
C.3025=3+0+2+5=10

足し算の答えが3の倍数になるのは、2025だけです。

よって3の倍数は、2025と判断できるのです。

3の倍数判定法が成り立つ理由

どうして「すべての桁の数を足して3の倍数になる」ことで「元の数が3の倍数になる」ことがいえるのか、不思議な人もいるでしょう。

そこで、今回出題されたような四桁の数を「a×1000+b×100+c×10+d」として考えてみましょう。

※アルファベットは各桁の数を表します。1001であれば、aとdが1、bとcが0になると考えてください。

この数を3×(3の倍数になる部分)が登場するように変形していきます。

a×1000+b×100+c×10+d
=a×(999+1)+b×(99+1)+c×(9+1)+d  ←10の倍数部分を9の倍数+1の形に変換
=a×999+a+b×99+b+c×9+c+d  ←分配法則で9の倍数だけ取り出す
=3×(a×333+b×33+c×3)+a+b+c+d  ←3×の形にする

「3×(a×333+b×33+c×3)」の部分は3で割り切れます。よって、残りの「a+b+c+d」も3で割り切れるなら、この数は3の倍数だということになります。

ここで「a+b+c+d」は各桁の数を足した式なので、「各桁の数を足して3で割り切れたら、元の数は3の倍数」が言えるというわけです。

また、仮に桁数が増えても、10の倍数は99...9+1の形に変換できるため、上の式と同じような変形ができます。

まとめ

この記事では、3の倍数を判定する方法を紹介しました。

すべての桁の数を足して3の倍数になれば、その数は3の倍数

この判定方法なら、実際に「÷3」の割り算をするよりも、ずっとスピーディーに3の倍数を見つけられますよ。

3の倍数の判定方法は、素因数分解や約分など「割り切れる数を探したい」場面でとても役に立ちます。この機会に、ぜひ覚えてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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