1. トップ
  2. 工夫して10秒で計算してみて!「880÷16」→暗算できる?

工夫して10秒で計算してみて!「880÷16」→暗算できる?

  • 2025.7.21
undefined

桁数の大きな割り算は、暗算するのが難しいものです。

しかし、式によっては工夫次第で計算がぐっと楽になるものもありますよ。

今回チャレンジする三桁÷二桁の割り算も「ある工夫」をすれば10秒以内に答えを求めることができるでしょう。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
880÷16

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「55」です。

「10秒以内の解答はなかなか厳しい」と感じた人は、「880÷16」をそのまま計算しようとしたのではないでしょうか。

複雑に見える式は、簡単な式に変形すると計算が効率化できます。

次の「ポイント」で、式を簡単にする方法を見てみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「割られる数と割る数を同じ数で割って式を簡単にすること」です。

割り算では、割られる数と割る数を同じ数で割ってから計算しても、元の式と答えは変わりません。

この特徴を生かし、できるだけ数を小さくしてから計算をした方が、楽に答えを出せます。

今回の問題では、880と16はどちらも8で割ることができます。そのため、次のように計算しましょう。

880÷16
=(880÷8)÷(16÷8)
=110÷2
=55

このようにすれば、「880÷16(三桁÷二桁)」を「110÷2(三桁÷一桁)」の簡単な計算に変形できます。

同じように、割られる数と割る数を2や4で割って計算してもよいでしょう。

880÷16
=(880÷2)÷(16÷2)
=440÷8
=55
880÷16
=(880÷4)÷(16÷4)
=220÷4
=55

どれでも答えは55と同じになりますね。

割られる数と割る数を同じ数で割ってもよいのはなぜ?

ここで、「880÷16」と「110÷2」(あるいは「440÷8」、「220÷4」)が同じ答えになるのはなぜなのかを確認しておきましょう。

割り算は、割られる数/割る数という分数で表すことができます。「880÷16」であれば、880/16です。

分数には、分子と分母を同じ数で割る「約分」をしても大きさは変わらないという特徴がありました。

つまり、880/16も分子と分母を8や4、あるいは2で割っても大きさは変わらないのです。

この分数の特徴を意識しながら、「880÷16」を「110÷2」に変形する過程を確認してみましょう。

880÷16
=880/16  ←割り算を分数にする
=(880÷8)/(16÷8)  ←分子と分母を8で割って約分する
=110/2
=110÷2  ←分数を割り算にする

「880÷16」と「110÷2」が同じ式であることが理解できると思います。

まとめ

今回は、桁数の大きな割り算をできるだけ簡単に計算する方法について紹介しました。

割り算は「割られる数/割る数」という分数で表せるので、割られる数と割る数を同じ数で割っても答えは変わりません(分数は約分できる点を意識してください)。

この特徴を利用すると、割り算に使われている数をできるだけ小さくしてから計算ができます。数が小さくなれば、暗算しやすくなりますよ。

工夫の仕方が分かった人は、ぜひ他の暗算問題にもチャレンジしてみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


もう一問挑戦!

小学生でも分かる問題にチャレンジ!「990÷5÷3」→5秒でチャレンジ
小学生でも分かる問題にチャレンジ!「990÷5÷3」→5秒でチャレンジ