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どうやって計算するか覚えてる?「2×(−4^2)」→正しく計算できる?

  • 2025.7.16
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学校で習った数学の知識は、日常ではあまり使う機会がないと思っている人もいるでしょう。実際、生活の中で負の数や累乗の計算をする場面は多くないかもしれません。

ときにはクイズ感覚で数学の問題にチャレンジしてみると、昔習った知識を思い出せるかもしれませんよ。

問題

次の計算をしなさい。
2×(−4^2)

解答

正解は、「−32」です。

マイナス記号をどうすればよいのか迷ったり、「^2」の意味が分からなかったりした人は、ぜひ次の「ポイント」を確認してください。

正解までの計算過程を解説していますよ。

ポイント

この問題のポイントは、「−4^2を正しく計算する」ことです。

「^2」とは?

まず、「^2」とは何を表しているのかを確認しておきましょう。

「^」は累乗につく記号です。

累乗とは、同じ数を何個か掛け合わせた計算のこと。この「何個掛けるか」を表すのに使うのが、指数です。

指数は、通常掛け合わせる数の右上に小さく書くのですが、上付き文字が使えないテキストでは「^」を使って指数を表します。この問題でも、指数を表すときに「^」を使っています。

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例えば、「2^3」は2を3個掛け合わせている式です。

以下のように掛け算に直すと累乗の計算をしやすくなりますよ。

2^3
=2×2×2
=8

「−4^2」を計算しよう

ここで問題に戻りましょう。

2×(−4^2)

計算順のルールでは、( )が付いているところを優先して計算するのでした。

今回の問題では、( )の中の「−4^2」から計算をします。

「^2」は先に見た通り指数を表しています。さて、この式で2個掛け合わせるのは、−4でしょうか、それとも4でしょうか。

答えは、4です。

「−●^2」のような形をした式では、指数は−記号を除いた数字にのみかかっていると考えます。つまり、数字のみを掛け合わせればよいのです。一方で、「(−●)^2」のように負の数を囲った( )の外に指数が付いているときは、−記号を含んだ負の数全体を掛け合わせます。

今回の式は「(−4)^2」ではなく「−4^2」の形なので、4のみを2回掛け合わせます。

2×(−4^2)
=2×{−(4×4)}  ←先に「4×4」を計算してから−を付ける
=2×(−16)

−記号は、累乗の計算(4×4)後に付けて−16とすればOKです。

問題の答えを出そう

残りの式は、負の数の符号のルールを思い出しながら計算しましょう。

<答えの符号の決め方(掛け算編)>
1.同符号どうしの掛け算の答え→正の数(+)になる
例:−1×(−1)=1
2.異符号どうしの掛け算の答え→負の数(−)になる
例:−1×1=−1

「2×(−16)」は異符号どうしの掛け算ですから、答えは負の数になります。

2×(−16)
=−32

これで答えが出ましたね。

まとめ

今回チャレンジした累乗の問題では、指数がどこについているのかがとても重要でした。

「(−4)^2」の形であれば、「−4を2個掛け合わせている」という意味です。「−4×(−4)」と負の数どうしの掛け算になるので、答えは正の数16になります。

しかし、この問題の式のように「−4^2」という形をしている場合は、「^2」は−記号にはかかっていません。そのため4を2個掛けて「4×4=16」とし、あとで−を付けて−16と答えるのが正しいのです。

累乗の答えの正負を間違えると、最終的な答えの正負も間違えてしまうことがあります。負の数と指数の位置関係には十分注意しましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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