台湾の最新カルチャーが凝縮された台北へ！ エキスパートがおすすめする最旬スポット巡り【2025年台湾トラベルガイド】

台北屈指の名宿でリュクスなひとときを

【カペラ台北】 優雅さを極めた現代の邸宅ホテル

2024年の「世界のベストホテル 50」でカペラバンコクが1位を獲得するなど、業界でも注目を集めるカペラが今年4月台北に上陸した。“現代の邸宅”をコンセプトに、世界中で引く手あまたの建築家アンドレ・フーが手掛けた空間は、街の喧噪から遮断され、時代を超えた優雅さを備える。AIなど最新のテクノロジーを絶妙に融合させることで次世代のホスピタリティを提供。5つの多彩なダイニング、3フロアにわたる圧巻のバーが、極上の食体験を約束する。カペラを象徴するラウンジの台湾フルーツたっぷりのスイーツは必食。

Capella Taipei

https://capellahotels.com/en/capella-taipei/

【マンダリンオリエンタル 台北】現代と古典が調和した台北の最高峰

昨年開業10周年を迎え、円熟味を増した台北随一のラグジュアリーホテル。ヨーロッパの建築様式を思わせる外観と、5万個もの水晶を施したエントランスのシャンデリアがゲストを迎える。館 内には美術館をも凌ぐ1700点以上ものアートコレクションが点在。クラシックとコンテンポラリーを両立させた客室は、まさにエレガントという表現がぴったり。心地よいベッドリネン、ホテルのロゴをあしらった小物類や食器にもセンスが光る。7年連続ミシュラン一つ星の中国料理店「雅閣（ヤグ）」をはじめ、食の充実は言うまでもない。

Mandarin Oriental, Taipei

https://www.mandarinoriental.com/ja/taipei/songshan

【ヴィラ 32】台湾有数の温泉地に佇む静謐な隠れ家

台北市内の喧噪を後にしてMRTで1時間弱。台湾屈指の温泉地・北投の緑豊かな山林に佇む「ヴィラ 32」。ありきたりなホテルではなく、「隠れ家」をつくりたいという思いで、4年半もの歳月をかけたこだわりの宿だ。広大な敷地のほぼ3分の2は自然の景観を保ち、全5室の客室はどれもゆとりある広さを持つ。館内には青硫黄泉、白硫黄泉の2つの源泉が引かれ、客室と大浴場で楽しむことができる。この道20年のベテランシェフ、ウェイ・ショーン・チェンがつくるヨーロッパ料理の評価も高い。

Villa 32

https://www.villa32.com/jp

朝食からカフェ、お土産まで。話題の街歩きホットアドレス

【TERRA 土然巧克力專門店】産地の個性を楽しむBEAN to BAR

カカオ豆の選定から、焙煎、粉砕、成型までのすべての工程を自分たちでこなす“BEAN to BAR” のチョコレートショップ。創業者のダニー・ヤンが、北海道でBEAN to BARの工房に出合ったのがオープンのきっかけだ。中米で農業指導をしていた経験を活かし、農場から直接の買い付けも行う。シングルオリジンチョコレートに加え、地元産の鉄観音、カラスミなど多彩なフレーバーのチョコバーがズラリ。併設するカフェでは、滑らかな口当たりのナイトロチョコレートドリンクやチョコレート風味のクラフトビールなどが人気だ。

TERRA 土然巧克力專門店

https://www.instagram.com/terra_beantobar/

【阜杭豆漿】行列必至。並んでも食べたい定番朝食

台湾通におすすめを聞けば、必ずといっていいほど名があがる定番中の定番の朝ごはん。地元のマーケット「華山市場」が入るビルのフードコートの中にあり、早朝5時半開店にもかかわらず、6 時を回る頃には地元客に旅行者が入り交じって、すでに大行列。名物は、酢を加えておぼろ豆腐のようになった豆乳に油條や干しエビ、ザーサイ、香菜などをトッピングした「鹹豆漿（シェンドウジャン）」。焼窯の中に並べて外皮を香ばしく焼いたパンに、葱入りの卵焼きを挟んだ「薄餅夾蛋（ボウビン ジャーダン）」も負けずにおいしい。

阜杭豆漿

+886-2-2392-2175

【松山文創園區】歴史的建造物をクリエイティブな空間に

近年、台湾では長年放置状態だった古い建築物の価値を見直し、新たなカルチャーやアートの拠点をつくろうというムーブメントが盛んだ。その象徴的な場所が、「華山 1914 文化創意產業園區」。かつて酒造工場があった場所に、レストラン、ショップ、ライブハウスなどが次々とオープンし、話題のアドレスとなった。例えば、再製酒の作業場を活かした「Legacy」は、内外のトップアーティストが出演するライブハウスに。天井高8mで柱のない空間は、最高のパフォーマンスができると評判だ。

【華山 1914 文化創意產業園區】

総督府専売局の煙草工場の跡地を利用したのが「松山文創園區」。工場の西側部分は「台湾デザイン館」に改装され、アワードを受賞した台湾アーティストたちの作品や世界中の優れたデザインを集めた美術館に。年間1000回を数えるイベントで台北カルチャーを発信している。

Songshan Cultural and Creative Park

https://www.songshanculturalpark.org

Huashan 1914 Creative Park

https://www.huashan1914.com

【生元薬行】上質な漢方薬を気軽にオーダーメイド

迪化街に近い南京西路でひと際目を引く1946年創業の老舗漢方薬局。店内には高級感が漂い、壁 一面の薬棚に700種類以上の生薬が並ぶ。漢方の専門医が常駐し、予約なしでも本格的な診察や個 人の体調に合わせたオーダーメイドの調薬が可能で使い勝手も抜群だ。創業時から「本物を適正価格で」をモットーに掲げ、常に質のよい生薬を厳選して提供。生薬のほかに、希少な霊芝を使った「慈禧玉容美白パック」などの漢方コスメや手軽に淹れられる漢方茶、サムゲタンなどが簡単に作れる薬膳料理パックもあり、お土産にも最適。

Sheng Yuan Pharmacy

https://www.sheng-yuan.tw

【Luce】オーナーのセンスが光る工芸品店

オーナーのオフェリア・スーの抜群の目利きによる予約制セレクトショップ。主に台湾と日本のア ーティストの陶芸、ガラス工芸、ブロンズ彫刻などを扱う。台北の芸術系の学校を卒業したスーは、イタリアの国立美術アカデミーで5年間絵画を専攻。その経験をもとに築60年の自宅でショップを始め、昨年現在の場所に移転した。最近は、出展するイベントなどに合わせて事前予約制のサロンも開催。WebやSNS経由で予約すれば、厳選した美しい器を使った茶会に参加できる。6〜7人集まればプライベートの開催も可能だ。

Luce

https://lucetaipei.com

【Liquide Ambré 琥泊】台湾茶を堪能できる静かな隠れ家

あまたある台湾茶の店の中で頭一つ抜けた人気店がここ。MRT 六張犂駅から歩いて7〜8分の住宅 街の一角、重厚なコンクリート造りの建物の2階にある。コンクリートをそのままインテリアに活かしたクールな店内に、朱色のカウンターがアクセントを添える。席は6席のみで予約は一日2回限定。目の前で振る舞われる上質なお茶は、浅めの発酵で甘さを感じる白茶「坪林 包種」、上質な香りの「阿里山 水仙烏龍」、フルーティーな「摩 天嶺 紅烏龍」など。茶葉の種類によって変わる茶器も楽しみのひとつ。ティーカクテルも人気だ。

Liquide Ambré

https://www.instagram.com/liquideambre

食通も太鼓判の台北ディナー& ナイトアドレス

【晶華軒】格調高い空間でシェフの技が光る広東料理を

錚々たるハイブランドのブティックが軒を連ねる屈指のラグジュアリーホテル「リージェント台北」にある広東料理レストラン。格調高いホテルの雰囲気をそのままに、壁に見事な書が飾られた空間は、インテリアデザイナーの橋本夕紀夫によるもの。目の前でサーブされるパリパリの広東ダックを筆頭に、クルマエビやタラバガニ、鮑などの鮮度抜群の高級食材を駆使した料理は、予想を遥かに上回る美味しさで、世界中から集まるゲストたちを魅了してきた。OADのアジア百選にも選出され、地元のグルマンの支持も厚い。

Silks House, Regent Taipei

https://www.regenttaiwan.com/dining/silks-house

【圍爐酸菜白肉火鍋】旨味と酸味がクセになる発酵キャベツの鍋

台湾グルメで外せないのが鍋！ 忠孝東路から一本奥へ入った閑静な住宅街にある中国北東部発祥の鍋の店。品質にこだわった豚骨、カニ、牡蠣、干しエビ、キノコなどを使って出汁を取り、約4 週間じっくりと発酵させた梨山産のキャベツを細かく千切りにして加える。独特の酸味と旨味のスープで、豚バラやラム、タラの団子など好みの具材を、ドーナツ状の鍋を使ってぐつぐつ煮れば、悶絶ものの美味しさだ。タレはパクチー、ネギ、ニラ、豆腐乳、ゴマダレなど16種類の調味料からお好みで。

Wei Lu Sauerkraut White Meat Pot

http://www.weiluhotpot.com.tw

【梅子台灣料理餐廳】日本人駐在員も御用達の絶品中華

創業60年の老舗台湾料理店。しじみの醤油漬け、青椒牛肉、など日本人にもなじみの料理から、聞きなれないものまで、とにかくメニューは豊富。しかも写真付きで分かりやすい。新鮮な食材をシンプルに調理した料理は海外からのゲストにも大人気だ。店内には澎湖諸島などから活魚のまま仕入れる魚の生けすもあり、海鮮料理には定評がある。一番人気はせいろで提供される蟹おこわだが、活蟹一匹をシンプルに蒸した蒸し蟹も絶品。日本語が堪能で、雰囲気抜群のマダムが店に彩を添える。

Umeko Taiwanese Cuisine

https://www.umeko.com.tw

【KISCO】黄金時代のディスコが現代に降臨

台北のナイトシーンでいま最もホットな話題となっているのが、信義区にオープンした「KISCO」 だ。扉の向こうはまさに80年代のディスコ黄金時代。華やかなネオンサインと煌びやかなミラーボールが会場を彩り、真っ赤な革張りのシートがアメリカンレトロな雰囲気を演出する。バーカウンターは昔懐かしいレコード店のディスプレイを彷彿とさせるデザインで、壁には名作映画のポスターが貼られている。料理のクオリティも上々。ペッパローニやチーズのピザ、ニューオリンズ風チキンウイングなどを仲間とシェアして。

KISCO

https://www.instagram.com/kisco.taipei

【akeruE Dessert】食べるのがもったいない！ アシェットデセールの芸術

スペイン随一と名高いパティシエ、パコ・トレブランカに師事し、アジア人パティシエとして初めて「エル・ブジ」で働き、「エル・セジェール・デ・カン・ロカ」が三つ星を獲得した際にはシェフパティシエの右腕だった等々、華麗な経歴を持つ平塚牧人が満を持してオープンしたデザートレストラン。「完成したデザートを最高の状 態のままお客様に届けたい」と、アシェットデセールとカウンタースタイルにこだわる。繊細な指先の動きから生まれる、まるでアートのようなデザートを、シェフのサーブで味わうことができる。

akeruE Dessert

https://www.instagram.com/akerue_dessert

【unDer lab】地下に潜む実験的なカクテルバー

東区の路地のビルの地下、灰色の壁と一体化した隠し扉を押し開けて入る、意味深なバーが「unDer lab」。“ラボ”という名の通り、店内のカウンターではまるで化学の実験を行うかのように、見たこともないアーティスティックなカクテルが生み出される。オーナー兼バーテンダーのペイ・リーは、オーストラリアで暮らした経験や化学の知識などをバックグラウンドに、独自のスタイルでレシピを開発する。季節ごとに変化するインスタレーションと照明がつくり出す没入感あふれる空間で、新たなカクテルの世界を体験できる。

unDer lab

https://www.instagram.com/u_n_d_e_r_l_a_b

Text: Yuka Kumano Editors: Yaka Matsumoto, Sakura Karugane

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