1. トップ
  2. 大人が意外と解けない算数「同時に2つ取り出す」→2つとも白玉の確率は?

大人が意外と解けない算数「同時に2つ取り出す」→2つとも白玉の確率は?

  • 2025.7.1
undefined

「降水確率」や「宝くじが当たる確率」など、日常生活では「確率」という言葉を見かけることがあります。

では、中学校で学習した確率の問題を正しく解くことができるでしょうか。

問題に挑戦し、確認をしてみましょう。

問題

袋には、赤玉3個と白玉2個が入っている。この袋から同時に2個取り出したとき、2個とも白玉である確率を求めなさい。

正しい答えを求めることができるでしょうか。

解説

今回の問題の答えは「1/10」です。

どのように考えるのか順に解説をします。

まず、赤玉3個、白玉2個の計5個の玉が入った袋から、2個の玉を取り出すときに、何通りの取り出し方があるかを考えます。

数えやすくするため、それぞれの玉にR1、R2、R3、W1、W2と名前をつけ、区別しましょう。
※Rは赤玉(Red)、Wは白玉(White)を表しています。

あとは全ての組み合わせを書き出します。

(R1, R2)(R1, R3)(R1, W1)(R1, W2)
(R2, R3)(R2, W1)(R2, W2)
(R3, W1)(R3, W2)
(W1, W2)

すべての組み合わせは、以上10通りになります。

このうち、2個とも白玉は(W1, W2)の1通りです。

したがって、求める確率は「1/10」となります。

undefined

よくある間違い

すべての組み合わせは10通りでしたが、書き出した中に(R2, R1)や(R3, R1)など、抜けているものがあるのではないかと考えなかったでしょうか。

今回は(R2, R1)や(R3, R1)などは数える必要はありません。

なぜなら「同時に2個取り出す」からです。

「(R1, R2)を取り出す」と「(R2, R1)を取り出す」は、まったく同じですね。

よって、(R1, R2)と(R2, R1)を別々に考えると、重複して数えていることになります。

もし問題文が「順に2個取り出す」であれば、
「(R1→R2)と取り出す」と「(R2→R1)と取り出す」は、別物として数えます。

まとめ

正しい答えを求めることができたでしょうか。

「漏れなく、重複なく数える」というのが確率の問題の基本です。

間違えた方は、ぜひ復習をしてみましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例としての紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


もう一問挑戦!

お買い物ですぐ計算できる?「2980円の8割引きはいくら?」→10秒でチャレンジ
お買い物ですぐ計算できる?「2980円の8割引きはいくら?」→10秒でチャレンジ