どうやって計算するか覚えてる？「(3+1)^3」→正しく計算できる？

式の中に( )や「^」などの記号が登場すると、途端に問題が難しくなったように感じてしまうかもしれません。

それは、それぞれの記号の役割を忘れているからなのではないでしょうか。

今回の問題にチャレンジすれば、( )や「^」の役割が分かるようになりますよ。

問題

次の計算をしなさい。
(3+1)^3

※2の3乗のような累乗を、「2^3」のように表しています。

( )の中の計算は簡単ですね。問題は「^3」をどうするかですが…。

正解は、「64」です。

( )の中の計算の答えは「3+1」で4ですが、これを正解の64にするには、どんな計算をすればよいのでしょうか。

次の「ポイント」で、答えを出すための計算過程を見てみましょう。

この問題では、「( )→先に計算する場所を表す、^→同じ数を何個掛け合わせるか表す」という各記号の役割に沿って計算をすることがポイントになります。

まずは、「^」という記号の意味から解説しましょう。これは、累乗の指数を表す記号です。

累乗とは、同じ数を何個か掛け合わせる計算のことです。指数とは、この累乗において何個掛け合わせるのかを表す数字です。

例えば、「2^3」という累乗は、指数（^3）が3なので、2を掛け合わせる個数は3です。

2^3
=2×2×2
=8

※指数は通常掛け合わせる数の右上に書きますが、上付き文字が使えないテキストなどでは「^」を使って表します。この記事でも指数の表現に「^」を用いています。

次に( )ですが、これは中の式の計算の優先順序を引き上げるための記号です。

まずは次の計算順序のルールを見てください。

計算は次の順にする。

1.( )の中
2.累乗
3.掛け算・割り算
4.足し算・引き算

このルールの通り、通常は足し算・引き算よりも掛け算・割り算の方を先に計算します。また、掛け算や割り算よりも累乗の方が計算の優先順位は高くなります。

しかし、( )の中の式は、その累乗よりも優先して計算します。

よって今回の問題でも、まずは( )の中の「3+1」から計算しましょう。

(3+1)^3
=4^3

「4^3」は4を3個掛け合わせるという意味ですから、次のようにして計算します。

4^3
=4×4×4
=16×4
=64

これで64という答えにたどり着きましたね。

今回の問題では、累乗の「^」と( )という二つの記号の意味を理解し、正確に計算することが大事でした。

( )にはなじみがあっても、累乗や指数は分かりにくいと感じる人もいるかもしれません。

実は、累乗は掛け算として計算すればそこまで難しくはありません。ただし、計算順序のルールでは、累乗は通常の掛け算よりも優先されるため、別に考える必要があります。その累乗より優先したい計算がある場合は、( )で囲んで優先順序を上げましょう。

累乗の問題は他にも用意していますので、引き続きチャレンジしてみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。

文（編集）：VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

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