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工夫して5秒で計算してみて!「660÷4÷5」→5秒でチャレンジ

  • 2025.6.24
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今回は、二つの割り算を5秒以内に計算する問題にチャレンジしましょう。

一見すんなり割れそうにない割り算ですが、ある工夫をするとすぐに答えが出せます。

さて、どのような工夫をすべきでしょうか?

問題

次の計算をしなさい。
660÷4÷5

※制限時間は5秒です。

解答

正解は、「33」です。

「まず、660÷4を5秒以内に計算するのが無理!」と思った人もいるかもしれませんね。

この問題、次の「ポイント」で紹介する工夫を使えば、驚くほど速く計算ができますよ。

ポイント

この問題のポイントは、「÷4と÷5をまとめて÷20として計算すること」です。

「660÷4=165」「165÷5=33」と順番に計算しても答えは出ますが、どちらの割り算も5秒以内に答えが出る楽な計算とはいいがたいところがありますよね。

しかし、「660÷20」であれば、すぐに割り切れて暗算しやすいですね。具体的には、次のように計算します。

  660÷4÷5
=660÷(4×5)
=660÷20
=33

「660÷4÷5」を「660÷20」としても、答えは二つの割り算を順に行ったときと同じ33になります。制限時間が短い場合はより簡単に計算できる「÷20」を使った方が効率的ですね。

しかし、どうして「÷4÷5」を「÷20」として計算してもよいのでしょうか。

これは、割り算を分数形式にすると分かります。

  660÷4÷5
=660÷4/1÷5/1
=660×1/4×1/5
=(660×1)/(4×5)...※
=660/20

分数の割り算は、割る数を逆数(分子と分母を入れ替えたもの)にした掛け算に変換できます。そして、分数の掛け算では分子どうし、分母どうしを掛け合わせればよいのでした。

まず、割る数4=4/1、5=5/1の分子と分母を逆転させてから、660に掛け合わせます。このとき分母には「4×5=20」という数字が現れます(※の行)。

この分数を再び割り算に直すと、次のようになります。

  660/20
=660×1/20
=660÷20/1
=660÷20

これで、「660÷4÷5」と「660÷20」が同じ計算であることが理解できたのではないでしょうか。

まとめ

今回は、二つの割り算を効率的に計算する工夫について紹介しました。

今回のように複数の割り算が含まれている式では、割る数どうしを掛けて一つの割り算にすることができます

a÷b÷c=a÷(b×c)

割り算を一つずつしていくと計算が大変だと感じるときは、ぜひ今回紹介した工夫を使ってみてください。割り算がとても簡単になることがありますよ。

ただ、この方法で必ずしもすべての複数の割り算が簡単になるわけではありません。中には一つにまとめることで、逆に割り算が難しくなってしまうケースもあります。

式によってどのような工夫をしたらよいのかは違ってきますので、さまざまなパターンの問題にチャレンジして工夫する力を鍛えていくとよいでしょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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