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工夫して10秒で計算してみて!「67×99」→暗算できる?

  • 2025.6.14
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今回は、二桁の掛け算の暗算にチャレンジしてみましょう。

一見暗算では難しそうな式ですが、小学校のときに習った「あの法則」を使うと計算が簡単になりますよ。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
67×99

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「6633」です。

制限時間が短すぎる! と感じた人は、ぜひ次の「ポイント」をご覧ください。

短時間で正確に答えを出すための工夫を紹介していますよ。

ポイント

この問題のポイントは、「分配法則を使うこと」です。

分配法則とは、「二つの数を足してからある数を掛けること」と「二つの数にある数を掛けてから足すこと」は同じであるという法則です。

<分配法則>
〇×(▲+■)=〇×▲+〇×■
(▲+■)×〇=▲×〇+■×〇

なお、この分配法則は( )の中が引き算でも使えます。

〇×(▲−■)=〇×▲−〇×■
(▲−■)×〇=▲×〇−■×〇

今回使うのは、こちらの「( )中が引き算の分配法則」です。

では、改めて今回の問題を見てみましょう。

67×99

99が100に近い数だということに注目してください。式が「67×100」であれば、「67×100=6700」と簡単に計算できるのに…と思いませんか?

そんなときは、分配法則を使って自力で「67×100」を作り出しましょう。

次の計算過程を見てください。

  67×99
=67×(100−1)
=67×100−67×1  ←分配法則
=6700−67

99を「100−1」で表した後、( )の中の数にそれぞれ67を掛けました(分配法則)。掛け算の量が一つから二つに増えましたが、「67×100」も「67×1」も答えを出すのは簡単な計算です。

あとは6700から67を引けばOKです。繰り下がりが発生すると暗算しづらく感じる場合は、次のようにしてください。

  6700−67
=(6600+100)−67
=6600+(100−67)
=6600+33
=6633

まず、6700から100を分離し、先に100と67で引き算をします。67は100に33足りない数なので、「100−67=33」だと分かります。

あとは、6600と33を足せば6633の答えが出ます。

まとめ

今回のポイントとなった分配法則は、小学校のときに習う法則です。日常ではあまり使う機会がないため、忘れてしまっていたという人もいるのではないでしょうか。

この分配法則、今回のような複雑に見える掛け算を暗算したいときにはなかなか便利なものです。使いこなす練習をすると頭の体操になりますし、子どもに算数を教えなくてはならない場面でも慌てなくて済みますよ。

なお、小学校で習う便利な法則には、他に「交換の法則」や「結合の法則」もあります。それぞれの法則の復習をすると暗算で役に立つかもしれませんよ。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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