1. トップ
  2. クイズ
  3. どうやって計算するか覚えてる?「−8^2」→正しく計算できる?

どうやって計算するか覚えてる?「−8^2」→正しく計算できる?

  • 2025.6.6
undefined

今回の問題では、累乗の式に負の符号(−)が混じっています。

このような問題には、正の数の累乗にはない注意点がありますよ。

さて、あなたは正しく計算できるでしょうか。

問題

次の計算をしなさい。
−8^2

「^2が付いている場所」に注目しましょう。

解答

正解は、「−64」です。

「あれ、64じゃないの?」と思った人や「−16と答えてしまった…」という人もいるかもしれません。

これは累乗の計算方法や、「^2」の意味を取り違えていることで起こるミスです。

この問題を正確に計算するための「ポイント」を、以下で確認しておきましょう。

ポイント

この問題の「ポイント」は、次の二つになります。

累乗とは、同じ数を何個か掛ける計算
指数は−8ではなく、数字の8のみについていること

では、それぞれのポイントを確認しながら、答えの−64が算出される流れを見てみましょう。

累乗の意味と計算

累乗とは、同じ数を何個か掛ける計算のことです。何個掛けるかは、指数という数で表します。

例えば、「2×2×2×2」という計算は、2を4個掛けています。これを累乗の形で書くと、「2^4」になり、式をシンプルに表せます。

  2×2×2×2
=2^4

ここで、掛ける個数を表している4を「指数」といいます。

※指数は通常掛ける数の右上に小さく書きます。しかし、上付き文字の使えないテキストや表計算ソフトでは、「^」を使って指数を表すことがあります。この記事でも「^」を使って指数を表します。

undefined

指数は掛ける数と混同しやすいので注意しましょう。

例えば、「2^4」は「2×4」ではありません。

  2^4
=2×2×2×2
=16

  2×4
=8

「2^4」と「2×4」では答えが違うように、指数を掛ける数と混同すると、多くの場合間違った答えが算出されてしまいます。

今回の問題でも、「8^2」を「8×2」だと勘違いしないようにしてください。

指数の位置

「2^4」のような累乗は「2×2×2×2」のように、掛け算の形に直すと計算がしやすくなります。

しかし、今回の問題を次のように計算するのは間違いです。

<間違った計算例>
  −8^2
=−8×(−8)
=64

負の符号付きの数に指数が添えられている場合、「数字部分に指数が付いているのか」「負の数全体に指数が付いているのか」をよく見る必要があります。

今回は、数字部分に指数が付いています。このようなとき、繰り返し掛けるのは負の符号を除いた数字部分のみです。つまり、正の数の累乗に負の符号を付けるという解釈が正しいのです。

今回の問題を掛け算の形に書き直すと次のようになります。

  −8^2
=−(8×8)  ←正の数8を2個掛けて−をつける
=−64

もし、負の数−8を2個掛けたいなら、次のような式を書かなくてはなりません。

(−8)^2

こうすると、( )の中身である負の数全体を2個掛ける計算を表現できます。

まとめ

−が付いた累乗では、負の数全体を掛けるのか、あるいは正の数を掛けたあとに負の符号を付けるのかによって、答えの正負が異なってきます。

正の数を掛けた後に−を付ける場合、答えは必ず負の数になります。一方で、負の数全体を掛ける場合は、掛ける個数によって答えの正負が変わってきます。

そのため、負の符号と累乗が登場する式では、指数がどこについているのかをしっかり確かめることが正解への道です。他の累乗問題にも挑戦して、累乗の扱い方に慣れていってくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


類似問題に挑戦!

どうやって計算するか覚えてる?「(−3)^3+(−4)^4」→正しく計算できる?
どうやって計算するか覚えてる?「(−3)^3+(−4)^4」→正しく計算できる?