新入社員がやってくる春に求められる「上質なコミュニケーション」

新入社員がやってくる春

求められる「上質なコミュニケーション」

お互い成長し合える関係性を築くことが大切 ※写真はイメージ

今どきの新入社員は、仕事に対して価値観が多様で、柔軟な働き方を好む傾向にあります。ワークライフバランスを重視し、自分の市場価値を高めるキャリア形成を意識しています。また、上司や先輩との関係性にも新しいスタイルを求めています。彼らと円滑にコミュニケーションを取るには、次のような「上質なコミュニケーション」が求められます。以下の5つのポイントを押さえましょう。

（1）「対等なパートナー」としてフラットでオープンな関係性を築くこと。頭ごなしに否定せず、相手の意見を尊重する姿勢が大切です。指示・命令ではなく「提案や相談」のスタンスで対話をしましょう。

（2）「理由と目的」を明確に伝え、納得感を持って行動してもらうこと。ただの作業指示ではなく、「なぜこの仕事が必要なのか」「何のためにこの仕事をするのか」理由と目的を共有することで、ミッションやビジョンにつなげることができます。

（3）丁寧で細やかなフィードバック。年1回の評価面談ではなく、1on1ミーティングなど日常的なフィードバックを行い、できている部分を具体的に承認し、改善点は「アドバイス」の形で伝えましょう。

（4）対面だけでなく、オンラインツールを活用し、気軽にやり取りできる相談しやすい雰囲気を作ること。

（5）「心理的安全性」のある環境作り。上司は伴走者＝コーチのような存在であり、「失敗しても大丈夫」と思える空気感が大切です。

「対話と共創」の姿勢を持ち、共に学び合う姿勢を示すことで、成長し合える関係性を目指しましょう。

教えてくれたのは…栗栖佳子さん

株式会社宙代表取締役。パソナで約18年間に1万人以上の採用面接を行い、2009年に独立。ビジネスコーチとして女性のリカレント教育をはじめさまざまな分野で活動中