この数式を完成させられる？「10□3□2=4」→□に入る記号は？

今回は、□に当てはまる演算記号（+、−、×、÷）を考える問題です。テストや宿題でよく見る計算問題とはちょっと違うので、クイズ感覚で挑戦してみてください。

意外と普通の計算をするより頭を使うかもしれませんよ。

問題

次の□に当てはまる演算記号（+、−、×、÷）を求めてください。
10□3□2=4

解答

正解は、「一番目の□に−、二番目の□に×を入れる（10−3×2=4）」です。

□に当てはまる演算がどうしても見つけられず、途中であきらめてしまった人もいるかもしれませんね。

実はこの問題、計算上のあるルールを忘れていると、答えが見つけられません。

では、そのルールとは何か、次の「ポイント」で解説しますね。

ポイント

今回の問題のポイントとなるのは、「掛け算と割り算は足し算と引き算よりも先に計算する」という計算ルールです。

この点に注意しながら、□に入る演算のパターンを順番に検証していきましょう。

まず、一番目の□がある「10□3」の中に、+、−、×、÷をそれぞれ入れて計算式を作ります。

パターン1:10+3□2=4
パターン2:10−3□2=4
パターン3:10×3□2=4
パターン4:10÷3□2=4

この四つパターンに対し、二番目の□がある「3□2」にも四つの演算を入れ、場合分けをしていきます。まずは、一番目の□が+のパターン1から検証しましょう。

パターン1:10+3□2=4
→10+3+2=15≠4
→10+3−2=11≠4
→10+3×2=16≠4
→10+3÷2=11.5≠4

最後の二つの「10+3×2」と「10+3÷2」は計算の順番に注意してください。掛け算と割り算は足し算と引き算よりも優先して計算されるので、「10+3×2」の場合は「3×2」を、「10+3÷2」は「3÷2」を先に計算します。

  10+3×2
=10+6
=16

  10+3÷2
=10+1.5
=11.5

さて、パターン1では、どの計算も4にはならなかったので、引き続きパターン2に進みます。

パターン2:10−3□2=4
→10−3+2=9≠4
→10−3−2=5≠4
→10−3×2=4 ←正解
→10−3÷2=8.5≠4

ここで、正解の式「10−3×2=4」を発見できました。

なお、こちらもパターン1と同様、掛け算と割り算は足し算と引き算よりも優先して計算するので、最後の二つの式は次のように計算します。

  10−3×2
=10−6
=4 ←正解

  10−3÷2
=10−1.5
=8.5

また、「10−3×2」の式で、「10−3」の引き算を先にしてから2を掛けてしまうと、答えは14になってしまいます。これだと正解に気が付けないので注意しましょう。

  10−3×2
=7×2
=14 ←誤答

残りのパターンも一応検証しておきましょう。

パターン3のように最初が掛け算の場合は、左から順に計算を進めていきます（掛け算は足し算より優先して計算するため）。

パターン3:10×3□2=4
→10×3+2=32≠4
→10×3−2=28≠4
→10×3×2=60≠4
→10×3÷2=15≠4

パターン4も割り算が最初なので、左から順に計算を進めていきます。割り算は割り切れないと答えがややこしくなりますが、細かく計算しなくても「答えは整数にならない」と判断した時点で正解候補から外してしまえばOKですよ。

パターン4:10÷3□2=4
→10÷3+2=5.333...≠4
→10÷3−2=1.333...≠4
→10÷3×2=6.666...≠4
→10÷3÷2=1.666...≠4

まとめ

今回の問題は、いかがでしたか？

演算が分からない箇所が二つある場合は、計算順序に注意しながら検証を進めてください。一番目の□が足し算か引き算で、二番目の□が掛け算か割り算であった場合、先に計算するのは二番目の演算の方です。この計算順序のルールに従わずに検証をしていくと、答えが見つからなくなってしまいますので注意しましょう。

他にもクイズ感覚で楽しめる算数・数学の問題を用意していますので、引き続き挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。

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文（編集）：VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

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