男性も女性も家事を平等にするという考え方の夫婦が、最近は多くなっているように思います。
ですが、親世代の中にはそのような考え方を、受け入れにくい人もいるかもしれません。
筆者の知人の彩名さん(仮名)はこんな体験をしました。
家事は夫婦で分担しよう
我が家は共働き夫婦です。
夫の大志さん(仮名)は、高校卒業と同時に実家を出て独り暮らしをしていたので、家事は一通りできます。
共働きする以上は、家事は2人で分担していこうと、結婚前から話し合って決めていました。
基本ルールは「できることを率先してする」。
家を出るのが遅いほうが洗濯物を干すとか、帰りが早いほうが夕ごはんを作るとか……。
私たち夫婦の間では、これでスムーズに家庭が上手く回っていたのです。
気になった義母の表情
結婚後に、初めて義母が私たち夫婦の家を訪ねてきた時のことです。
義母は約束した時間よりも早く我が家に到着しました。
私はまだ買い物先から帰ってなく、大志さんが掃除と洗濯をしていました。
家事をしている息子の姿を見て、義母が唖然として立っていたところに私が帰宅。
慌ててリビングに通してお茶を入れたのですが、義母は少し眉間にしわを寄せているように見えました。
なぜ義母が不機嫌に?
昼食は、義母の好物のちらし寿司を具だくさんにして作りました。
食事中は会話も弾み、先ほど義母が見せた表情は気のせいだったのだと思いホッとしました。
食事後、いつものように大志さんと私とで後片づけをしてリビングに戻ると、義母の機嫌が悪いのです。
ほどなくして義母は帰宅しましたが、なぜ義母がこんなに不機嫌になったのか、さっぱり理由がわかりませんでした。
義母の小言が始まる
数日後に義実家を訪ねた時に、義母が不機嫌な理由がわかったのです。
その日は義母と義妹、そして私たち夫婦で食事をしていました。
義母が
「私が結婚した時は共稼ぎでも、家事は妻がしたものよ」
「今の若い人たちは甘えているわね」
と、小言を言い始めたのです。
「義母の機嫌が悪かったのはこれが原因か!」と私が気づいた時には、すでに大志さんが反論しようとしていました。
でも、それよりももっと早く義妹が口を開いたのです。
心強い義妹の言葉
「そんなの今時は、あたりまえじゃん! 2人で協力し合うのが夫婦だよ」
さらに
「お母さんの時とは時代が違うんだから、彩名さんのことをひがまないの!」
とピシャリ。
その場は気まずい空気が流れましたが、義妹から言ってもらえたことで角が立ちませんでした。
今時の感覚を持つ義妹の存在が、心強いと感じたできごとでした。
【体験者:30代・会社員、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
Itnライター:K.Sakura
セラピスト・販売員・介護士の職を通じて常に人と関わる職務経験から得た情報を記事化するブロガーを志す。15年ほど専業主婦兼ブロガーとして活動するも、モラハラな夫からから逃げるために50代にして独立。母としては、発達障害のある子どもの育児に奮闘。自分の経験が同じような状況に悩む人の励みになって欲しいと思い、専門ライターに転身。アラフィフでも人生やり直しができることを実感。