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【60代ヘルスケア】血管が老けてしまうのはなぜ?しなやかな血管を作るには生活習慣がカギに!

  • 2025.4.1

 

素敵世代の健康を左右するのが、「血管」の状態。全身に張り巡らされている血管が老いることで、さまざまな病気のリスクが上がってしまいます。60代女性だからこそ知っておきたい、血管が老化する理由や、その対策法についてご紹介します。

「血管力」を左右するのは生活習慣。加齢に負けない血管作りを

血管が老化する理由や老化の予防法について、循環器系の専門家である医師の池谷敏郎先生にお話を伺いました。 「60代女性の血管が老化する原因は、大きく分けてつあります。1つ目は加齢。これは自然現象として避けようがないものです。2つ目は、悪い生活習慣。不摂生な食習慣、運動不足、寝不足、ストレスや、それらによって表れる生活習慣病などが挙げられます。そして3つ目が、女性ホルモンの分泌が低下すること。女性ホルモンにはあらゆる不調から体を守る働きがありますが、血圧の上昇を防ぐ、血管を健康に保つなどもそのひとつ。しかし閉経後は、分泌が低下してしまいます。これらの要因が重なって、血管が老けてしまうのです」 血管は年齢とともに衰える一方で、老化は止められないのでしょうか。
「そんなことはありません。生活習慣を改善することで、血管は何歳からでも若返らせることができますし、しなやかで内壁がなめらかな『血管力』の高い血管にすることができます。生活を見直すなら、代のいまがチャンス。皆さんもぜひ始めてみてください」

血管力とは? 「血管のしなやかさ」と「血管の内壁のなめらかさ」を保ち、血液をスムーズに循環させることができる力のこと。血管のかたさは血管年齢で表されますが、血管がやわらかく血管年齢が若くても、プラークがあり血管の内壁がなめらかでなければ、血管力が低い状態。

血管の断面図 

血管は外膜、中膜、内膜の3層構造で、内膜の内側は血管内皮細胞という薄い細胞の層に覆われています。血管内皮細胞にはバリア機能があり、血中から血管壁へ異物が侵入するのを防いだり、血管の若さと健康を保つ「NO」という物質を分泌したりする働きも。

動脈硬化や血栓ができるのはなぜ?

正常な血管

プラークが生じた血管

血管内皮細胞が傷ついて血管内膜に異物が潜り込み、プラーク(こぶ)ができるのが動脈硬化。プラークが大きくなることで、血液の通り道が狭くなります。またプラークは非常にもろく、一部が破れると血の塊である血栓ができ、血管を詰まらせる原因となります。

血管力が低下するとどうなるの?

リスクが上がる病気 

  • 心筋梗塞
  • 脳梗塞
  • 脳出血
  • くも膜下出血
  • 大動脈解離
  • 認知症など

不調が起きやすく病気のリスクもアップ 
血管力が低下すると体に血液をスムーズに循環させることができず、全身の不調を招きます。そのため髪のパサつきや肌荒れに悩まされることも。さらに動脈硬化の進行に伴い、血栓や出血が生じて、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、大動脈解離や大動脈瘤などを発症するリスクが高まります。突然死や心不全、認知症や麻痺などの後遺症を引き起こすことも。

イラスト/モリナオミ 文/平井薫子
※素敵なあの人2025年3月号「何歳からでも若返る老けない血管の鍛え方」より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

教えてくれたのは 池谷敏郎先生

循環器系の専門家としてメディアに出演多数。著書に『「血管を鍛える」と超健康になる! ―血液の流れがよくなり細胞まで元気』(三笠書房)などがある。

この記事を書いた人 素敵なあの人編集部

「年を重ねて似合うもの 60代からの大人の装い」をテーマに、ファッション情報のほか、美容、健康、旅行、グルメなど60代女性に役立つ情報をお届けします!

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