1. トップ
  2. お仕事
  3. 【#ワタシらしい働き方】やりたいこともキャリアも、貪欲に。 広報とダンサーを「アンド実現」できた理由とは

【#ワタシらしい働き方】やりたいこともキャリアも、貪欲に。 広報とダンサーを「アンド実現」できた理由とは

  • 2018.11.9

働き方こそ「もっと自由に!」をモットーに、世間の普通に囚われすぎず、ちょっと変わった働き方をしている女性を紹介するこの企画。今回は「踊る広報」として会社員とダンサーを両立している、柴田菜々子さんにお話を聞いてみました。

柴田菜々子さんの2つのお仕事
01株式会社ビースタイルの広報
02ダンサー

柴田菜々子さんの「私らしい働き方」とは?

ダンスと仕事とプライベートを“or”の考えではなく、全部“and”実現できる方法を探す

Qダンスと仕事の両立を選択したときは、どういう気持ちでしたか?

私にとってダンスは、“自分”という魂を感じられるもの。なので、やっぱり人生からダンスは切り離せなかったですね。社会人になり、踊れなかった2年間はどんどん自分の魂がしぼんでいく感じがして怖かった…。
なのである時ダンス一本に絞ろうと思って、今の会社の社長に相談をしたんです。会社を辞めるつもりで。そしたらまさかの「ダンスと仕事とプライベートを全部“アンド実現”できる方法を探してみたらどう?」って。本当に驚いたんですが、引き止めてくれてたんです。

---すごい恵まれた環境だったんですね

そうなんです。贅沢な選択肢を2年目で与えてもらえることにびっくりしました。
元々自分の中では、就職するかダンスを選ぶかの2択しかなかった。でも私みたいに「セミプロとして何かをやりつつ、生活水準は保ちたい」という人って多いと思うんですよね。そういうときに、第3の道を選択できる環境だった私は、本当に恵まれていました。

危機感と恐怖感からたてた目標は「週3で週5の成果を出す!」

Qダンスと仕事を上手く両立していくために工夫したことはありますか?

まずは会社との話し合いですね。それまでは広報以外にも総務の仕事を手伝ったりしていたんですが、広報だけに絞らせてもらいました。さらに広報の中でも、取材対応や記者さんとの関係づくりなど、自分が得意な分野に特化させてもらって。
働き方も柔軟にするため、時間給の契約社員(最近、短日数正社員制度が確立しまして正社員に戻りました!)になったんです。たとえばダンス公演が近いときは午前中出社して午後稽古に行くなど、上司と相談しながら働いています。
ただ、自由な働き方をさせてもらう一方で、すごく責任は感じていました。社内でも初めてのパターンなので“周りに認めてもらわないと”というちょっとした危機感というか恐怖感はありましたね。そこで、社長とも話して「週3で週5の成果を出す」という目標を決めました。

---なかなかハードルが高い目標だと思いますが…。

そうですね。広報の仕事を週3と決めてから、これまで意識していなかったダンスの成果にもこだわるようになりました。やっぱり仕事をしていく上で周りの協力をあおいだり理解をしてもらうためには、成果が1番わかりやすいんだなって気づいたんです。ダンスなんて趣味でしょ、と思われないように、あえて賞がもらえるようなダンスコンテストにたくさん出たりしていましたね。

「現状維持は衰退と一緒」だから、常にチャレンジし続けたい

Qパラレルキャリアを長期的に続けていくにはどうしたら良いのでしょうか?

私は同期に比べて仕事に時間を費やした量が圧倒的に少ないので、もしかしたら10年後、スキルやキャリアの面でいろいろ差がついている可能性はあります。それをどう補っていくかいろいろ考えてはいるものの、まだちょっと怖いなっていう部分はありますね。
なので、今のうちにできるだけキャリアは上げておきたいな、と。
人材の会社にいてすごく思うのが、やりがいのある仕事をしたいとか、単価が高い仕事をしたいと思ったところで、それまでの自分のキャリアがそこに追いついていなかったら、選べないということ。将来自分が何かをやりたいと思ったときに、選択できる自分でありたいと思っています。
「現状維持は衰退と一緒」という言葉を数年前に聞いたんですけど、それが自分の中にすごくこびりついていて。もともと本当に怠惰な性格なので、常にチャレンジし続けなきゃいけないと、自分を煽っています(笑)。

---パラレルキャリアを始めて、変わったことはありましたか?

大学までは、かなりアーティストよりの思考だったんです。ダンスでお金をもらうなんてタブーじゃないかとか、本当に自分たちがやりたい表現を追及するのが一番大事っていうような感じで。でも、社会人になって、ダンスをビジネスとして捉えられるようになったのは自分の中で大きかった。ビジネス目線でお客さんが見たいものを客観的に考えられたり、どういう風に広めていけばいいかなっていう広報的な視点が活きてきたり。ダンスとデスクワークって、表面上では全然違いますけど、根底ではやっていることが全部通じているんだなって気づきました。

週3日勤務だからお給料は5分の3.でも副業を始めて、人生の満足度が上がりました!

Q自分のやりたいこととキャリアの間で悩んでいる方にアドバイスをお願いします

意外と上司に相談してみるのっていいんだなって思ったんです。よく現場からも声を聞くんですが、転職って、上司に相談せずいきなり辞めるケースが多いです。でもこの人手不足の時代に、まずはカマをかけるというか、辞める前提で条件交渉してみるのはありだと思います。ただ、前提として会社にちゃんと貢献しているということは大事ですよね。信頼関係があった上で、相談できる。副業することになったら、協力してもらえるかどうかにも関わってきますからね。
私は、週3日勤務にしたことでお給料は5分の3になりました。でも副業を始めて、幸福度というか人生の満足度がすごく上がったんです。好きなことを続けられて、生きてるっていう感じがする。お金は新卒のときと変わらないけど、良かったなって思っています(笑)。

これから新しく何かを始めようと思っている人へアドバイスとして私が言えることは“周りに公言することで自分を追い込む、やらざるを得ない状況をつくる”こと。また自分の理想の道に近い道のりを歩んでいる先輩と知り合うっていうのも手。実際にやっている人と会える、話すことは力になる気がするので。

 

Special Thanks
柴田菜々子
Edit:TRILL編集部

の記事をもっとみる