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「連絡したいときは、私から送るね」と返した私、次の飲み会で彼から届いたのは「楽しんでね」だけ

  • 2026.10.8
ハウコレ

彼の質問に2度添えられた、まったく同じ一言。考えた末に送り返した1通には既読がついたまま、その日、彼からの返信は一度も届きませんでした。

乾杯のグラスを置いたとたん、テーブルに伏せていたスマホが、短く音を立てました。久しぶりにゼミ仲間と集まった居酒屋で、彼からの通知はこれで何度目か分かりません。1つずつ返してはいたものの、友人の話に相づちを打ちながら、指先はずっと画面の上にありました。

駅のホームから続いた通知

付き合って1年になる彼とは、別々に暮らしています。駅のホームで「今から行ってくるね」と送ると、すぐに「楽しんでね」と返ってきました。

ところが、店に着いて席に座る前に次の通知。

「何人くらい来るの?」

「8人だよ」と返して、コートを脱ぎました。

乾杯のあとに届いたのは、続けて2通のメッセージです。

「男の人もいる?」

「疑ってるわけじゃない」

後ろの1通を読んで、返信は少し長くなりました。

「半分くらいかな。みんなゼミの同期だよ」

疑われていないのなら、ここまで説明しなくてもいいはずなのに。送信してから、そう気づきました。

同じ一言が、また届いて

料理が運ばれてくるころ、また画面が明るくなりました。

「帰りは誰かと一緒?」

「疑ってるわけじゃない」

さっきとまったく同じ文面でした。

隣の友人に「彼氏?」と聞かれ、笑ってうなずきました。本当は、次に何を聞かれるのかを考えながら、グラスの水滴を指でなぞっていたのです。

「駅まではみんなで歩くよ」

返した直後に、次の通知が届きました。

「あとで写真送れる?」

答えるたびに、楽しいはずの時間を報告書にまとめているような気分。「疑ってるわけじゃない」と添えられるほど、疑われている気がしてきました。打ちかけた「いいよ」を消して、別のメッセージを送りました。

「疑ってないなら、どうしてこんなに聞くの?」

既読のまま、止まった画面

既読はすぐにつきました。けれど、その下に彼の返信は続きませんでした。

言い方がきつかったかもしれない。取り消そうかとも考えましたが、送った1通は本音でした。

解散して駅まで歩く間も、改札を通るときも、ポケットからスマホを何度も取り出しました。画面にあるのは、自分の問いかけとその下の既読の文字だけ。

彼は今ごろ、同じ画面を見ているのだろうか。それとも、もう眠ってしまったのだろうか。

返信が届いたのは翌日です。

「昨日はごめん。聞かれたこと、ちゃんと考えてた」

「疑ってたんじゃなくて、俺の知らないところで楽しそうにしてるのが怖かったんだと思う」

質問の理由を、彼が自分の言葉で書いてきたのは初めてでした。

そして...

少し考えてから、返信を打ちました。

「話してくれてありがとう。聞かれるたびに、報告しなきゃいけない気がしてた」

「連絡したいときは、私から送るね」

「わかった。待ってる」

先日、またゼミ仲間と集まりました。店の前で「着いたよ」と送ると、返ってきたのは「楽しんでね」だけ。その日のチャット画面には、2通のやりとりが並んでいるだけでした。

スマホはバッグにしまったまま、乾杯のグラスを手に取りました。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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