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「今日も先輩がお菓子くれた」あの日と同じ話題を彼女が送ってきた→「よかったじゃん。何味?」と返した俺

  • 2026.10.8
ハウコレ

相談した先輩からの問いかけに、答えはすぐ出ました。その数日後、彼女から届いた皮肉を読んで、俺はなぜか少しほっとしていたのです。

休憩室で向かいに座った先輩は、俺のスマホの画面を見たまま、しばらくカップに手を伸ばしませんでした。見せていたのは、数日前に俺が彼女へ送った、たった一行のメッセージです。

送ってしまった一行

付き合って2年になる彼女とは、その日の出来事をメッセージで送り合ってきました。ただその頃の俺は、担当が変わった仕事でうまくいかない日が続き、報告できる話が何もありませんでした。彼女の話を読んで返すだけの毎日です。

そこへ届いたのが、プリンの話でした。

「先輩がみんなにプリン買ってきてくれた」

「その先輩って男?」と聞き、「そうだけど、なんで?」と返ってきたところで、打ったのがあの一行です。

「男の話をすんなよ」

彼女が話す職場で頼りにされている男の話を読みながら、自分には報告できることが何もないと思っていました。誰にも比べられていないのに、勝手に比べていたのです。

返ってきたのは「わかった」だけ。その日から、彼女のメッセージに職場の人は出てこなくなり、俺の返信も短い相づちばかりになりました。言い過ぎたと分かっていながら、取り消すメッセージは送れませんでした。自分の小ささを認めるのが怖かったのだと思います。

先輩が返した一つの問い

同じ部署の先輩は3年上の女性で、仕事の相談をいつも聞いてくれる人です。画面を返しながら、先輩は一言だけ言いました。

「それ、自分が言われたらどう思う?」

答えは分かっていました。彼女から同じ一行が届いたら、俺は自分の毎日から先輩の話を消すしかなくなる。仕事の失敗も、誰かに助けられた話も、全部です。

謝る文面を考え始めて、一つだけ迷いました。先輩に相談したことを、どう書くか。相談相手が女性だと伏せれば、話は簡単に済みます。けれどそれでは、彼女に禁じたことを自分だけ避けて通ることになります。女の人だと書けば、彼女には文句を言う理由ができてしまいます。それでいいと思いました。

皮肉を読んで浮かんだ気持ち

帰宅してから、まず2通を送りました。

「今日、職場の先輩に怒られた」

「その先輩、女の人なんだけど」

続けて、相談した理由と謝罪を書くつもりでした。文章を整えているうちに、彼女からの返信が届きました。

「男の話はダメで、女の話はいいんだね」

読んで最初に浮かんだのは、ほっとした気持ちでした。数日ぶりに、彼女が言いたいことをそのまま送ってきた。俺がふさいでいたのは、こういう言葉だったのだと思いました。

それから長い下書きを何度も書き直しました。先輩の言葉を引き、自分の不安を説明するほど、言い訳の色が濃くなっていく。全部消して残したのは、短い2通だけです。

「うん。だから、もうルールは無しにしたい」

「ごめん」

そして...

数日後、見覚えのある書き出しのメッセージが届きました。

「今日も先輩がお菓子くれた」

あの日と同じ話題を、彼女がもう一度送ってきた。そう気づいて、すぐに返しました。

「よかったじゃん。何味?」

クッキーの写真に笑った顔のスタンプを返してから、自分の報告を打ち始めました。先輩に書類の直し方を教わった話です。

(20代男性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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