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なかなか懐かず、撮影は40テイク。24年前、空前の“チワワブーム”の【火付け役】となったCM「これみてチワワ飼いました」

  • 2026.10.9
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※出典:photo AC(イメージ)

ガラスケース越しに、こちらをじっと見つめる小さなチワワ。その潤んだ瞳を思い出すだけで、胸がキュンとする人も多いのではないでしょうか。

今から24年前の2002年、アイフルのCMに登場したチワワの「くぅ〜ちゃん」は、あっという間にお茶の間のアイドルになりました。そしてその人気は、日本中に“チワワブーム”を巻き起こすほどの社会現象へと広がっていきます。

“癒し”が求められた2002年、「どうする?アイフル!」が登場

2002年といえば、日韓共催のサッカーW杯に日本中が沸き、多摩川に現れたアザラシの「タマちゃん」に人々が夢中になった年です。明るい話題の一方で、景気の先行きはまだ不透明。多くの人が、日常の中に小さな“癒し”を求めていました。

そんな2002年8月末、アイフルの「どうする?アイフル!」シリーズとして放送が始まったのが、くぅ〜ちゃんのCMです。

ペットショップで一目ぼれ、見つめ合うひとりと1匹

物語は、俳優の清水章吾さん演じる男性が、ペットショップで子犬のチワワに一目ぼれするところから始まります。言葉はなくても、見つめ合うひとりと1匹。チワワの潤んだ瞳と、思わず表情がゆるむ男性の姿に、見ている側まで胸がキュンとしてしまう、そんなCMでした。

迷う男性の気持ちを代弁するかのように重なる「どうする?アイフル!」のフレーズ。金融会社のCMでありながら、まるで短いドラマを見ているような余韻が残るのも、このシリーズの魅力でした。

くぅ〜ちゃんは、約300匹が参加したオーディションから選ばれた1匹だったとされています。監督が求めたのは「別れ際の男と女」のような空気感。だからこそ、瞳がうるうるとしたくぅ〜ちゃんが選ばれたといいます。

撮影の裏側は、意外と苦労の連続だったようです。清水さんによると、くぅ〜ちゃんはなかなか懐かず、海辺を一緒に走るシーンでは逃げ回っていたのだとか。40テイク撮影したと、過去に明かしています。

CMが火をつけた、空前のチワワブーム

CMの反響は、想像をはるかに超えるものでした。金融会社のCMとしては珍しく好感度ランキングの上位に入ったとされ、シリーズ化。そして人気は、テレビの画面の外にまで広がっていきます。それが、日本中を巻き込んだ“チワワブーム”です。

くぅ〜ちゃんは、毛足の長い「ロングコートチワワ」。チワワはもともと人気の小型犬でしたが、CMをきっかけに、なかでもロングコートチワワの人気が一気に高まりました。

その勢いは、数字にもはっきりと表れています。ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種別犬籍登録頭数によると、チワワの登録は2001年の40,002頭から、CMが始まった2002年には52,834頭に。放送翌年の2003年には73,684頭と、前年の約1.4倍に急増しました。

さらに2004年には80,923頭に達し、わずか3年で約2倍に。くぅ〜ちゃんのような子を、家族に迎えたい。あのうるうるの瞳に心を奪われた人たちの思いが、そのまま社会現象になったのです。

くぅ〜ちゃん自身も、写真集が発売されるほどの人気者に。2003年にはくぅ〜ちゃんにちなんだCDも登場し、イラスト化したキャラクター「ちわフル」も生まれました。2004年度のCM総合研究所の調査では、「くぅ〜ちゃん 帰宅編」がCM好感度で1位に選ばれています。

今もSNSで語られる、あのCM

放送から20年以上がたった今も、「チワワといえば、くぅ〜ちゃん」という人は少なくないはずです。SNS上には、「うちもこれみてチワワ飼いました」「アイフルの影響でチワワ飼ってたな〜」と、CMをきっかけに実際にチワワを家族に迎えたという声が寄せられています。

また、「一度見たら忘れないもんな」と、その強烈な印象を振り返る声も。なかには「空前のチワワブームの火付け役だった」と、当時ならではの勢いを感じる声も上がっています。

あの瞳は、今も胸の中に

言葉ではなく、まなざしだけで日本中の心をつかんだ1匹のチワワ。テレビの前で思わず「かわいい……」とつぶやいたあの頃の記憶とともに、くぅ〜ちゃんのうるうるの瞳は、今も私たちの胸の中で輝き続けています。


※記事は執筆時点の情報です

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