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韓国アニメ映画『縁の手紙』監督が語るコミックス・ウェーブ・フィルムとの“縁”、矢吹奈子、小野賢章らのエピソードトークも

  • 2026.9.27

第26回プチョン国際アニメーション映画祭にて3部門を受賞した、手紙がつなぐ青春ストーリー『縁の手紙』(公開中)。9月25日に初日舞台挨拶が新宿バルト9で行われ、キャストの矢吹奈子と小野賢章、そしてキム・ヨンファン監督がステージに登壇。公開初日を迎えた喜びや撮影の裏話、本作に込めた想いなど、ここでしか聞けないエピソードをたっぷりと語った。

【写真を見る】矢吹奈子、小野賢章とキム・ヨンファン監督が“ご縁”と“手紙”に関するトークを展開

【写真を見る】矢吹奈子、小野賢章とキム・ヨンファン監督が“ご縁”と“手紙”に関するトークを展開 撮影:ソムタム田井
【写真を見る】矢吹奈子、小野賢章とキム・ヨンファン監督が“ご縁”と“手紙”に関するトークを展開 撮影:ソムタム田井

『君の名は。』(16)や『すずめの戸締り』(22)など、新海誠監督作品を世に送り出してきたアニメーション制作会社コミックス・ウェーブ・フィルムが、初となる海外劇場アニメーション作品の配給を手掛けたという点でも話題の『縁の手紙』。

原作は、2018年にウェブトゥーン界で最高評価を得てベストセラーとなったチョ・ヒョナの同名コミック。映像化を担ったのは、YouTubeの短編アニメーションシリーズ「A Day Before Us」で累計1億5000万回再生を記録した新進気鋭の監督キム・ヨンファン。初の長編監督作ながら、繊細な心理描写と細部まで美しい美術背景、そして詩情あふれる映像表現を見事に融合させ、韓国公開直後、動員22万人を突破する大ヒットを記録した。

主要キャラクターは、謎の手紙を発見する転校生・ソリと、ソリの手紙探しに協力するドンスンの2人で、矢吹はソリを、小野はドンスンを演じる。まずはキム・ヨンファン監督より、矢吹と小野の日本語吹替えを含む日本版の総評が語られ、続いて2人からの質問に監督自身が答えるという流れに。日本と韓国の高校の違いや、日本のアニメ独特の描写として“電車に乗っているシーンが多い”ことについて、監督の率直な意見が語られた。

「プチョン国際アニメーション映画祭」にて3部門を受賞した『縁の手紙』は9月25日より公開 撮影:ソムタム田井
「プチョン国際アニメーション映画祭」にて3部門を受賞した『縁の手紙』は9月25日より公開 撮影:ソムタム田井

そしてトークの中盤では、本作のタイトルにちなみ、登壇者たちが「これまでの人生で“一番のご縁だった”と感じるエピソード」を発表するコーナーが展開。矢吹はつい最近、中学生時代の担任と再会したそうで、10年以上前の縁が今も続いていることに感激したと話す。

「人生で一番というより、つい最近、強くご縁を感じた話なんですけど、中学3年生の時の担任の先生に10年ぶりに、先日のシルバーウィークにお会いしまして。こうやって卒業して、10年が経ったいまでも先生とつながれていることに、すごくご縁を感じましたね。『あの時の私、大丈夫でしたか?】とか、『アイドルだからってスカしてなかったですか?』とか聞いちゃいました。それがずっと引っかかっていたんですけど、『提出物とかちゃんと出してたよ』と言ってもらえて、ようやく安心できました。中3のクラスの皆はいまでも仲がいいみたいで、早く同窓会がしたいです!」

謎の手紙を発見する転校生・ソリ役の矢吹奈子 撮影:ソムタム田井
謎の手紙を発見する転校生・ソリ役の矢吹奈子 撮影:ソムタム田井

一方の小野は、声優として一番最初に関わった作品に強い縁があるという。

「いまも絶賛、魔法使いをやらせていただいているんですけど、あの作品(『ハリー・ポッター』シリーズ)にはすごく縁を感じますね。いちばん最初にやらせていただいたのが12歳だったので。そこから考えると、もう24年くらいの付き合いになります。そんな作品と、今年になってまた関われていることには本当にご縁を感じますし、作品だけでなく、そこで関わらせていただいた皆さんとも縁があって。特に音響監督の方は、いまだにずっと、お仕事をごいっしょさせていただいていて。

ロボットアニメの映画(『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』)でもその方が音響監督で、しかもその年に初めて、声優アワードで主演男優賞も取らせていただいて。これでようやく恩返しができたな…という気持ちもあったし、それ以降も舞台を見に来てくださったりと、もう本当に親のような目線で喜んでくださるので、このご縁はこれからも大事にしていきたいなと感じています」

ソリの手紙探しに協力するドンスン役の小野賢章 撮影:ソムタム田井
ソリの手紙探しに協力するドンスン役の小野賢章 撮影:ソムタム田井

続いて「コミックス・ウェーブ・フィルムに対してどのような縁を感じていますか?」との質問を投げかけられたキム・ヨンファン監督は、次のように回答。併せて、好きな日本のアニメ作品ついても言及した。

「日本の劇場で公開されるだけでも、本当に感激深いことだと思っています。特にコミックス・ウェーブ・フィルムは、私自身ももともと大好きなアニメーション制作会社なので、このようにして直接配給していただけることは本当に光栄だと思っております。2年前のプチョン国際アニメーション映画祭で審査員だった方が本日もいらっしゃっているんですけど、そこからご縁が始まり、今もこうして関係が続いていることに、本当に深く感謝を申し上げたいです。

あと、私は宮崎駿監督の作品が好きで、小さい頃から大人になったいまでも、宮崎監督の作品は想像力を刺激してくれる内容のものばかりで、観るたびに感銘を受けています。それと新海誠監督の作品も大好きで、なんといっても監督自身の感性が物語ににじみ出ているところがいいんですよね。そのほかにも、さまざまな監督が手掛けられている日本のアニメーションコンテンツはどれも大好きです」

YouTubeで短編アニメーションを配信し、累計1億5000万再生を記録したキム・ヨンファン監督 撮影:ソムタム田井
YouTubeで短編アニメーションを配信し、累計1億5000万再生を記録したキム・ヨンファン監督 撮影:ソムタム田井

さらにトークの終盤では、矢吹と小野はソリたちの年齢の頃にはすでに芸能活動を始めていた…ということで、「あの頃の自分に“手紙を書く”としたら、いま、何を伝えたい?」という質問が投げかけられることに。

矢吹はHKT48時代のことを振り返りつつ、自分自身ではなく、その頃から応援してくれているファンに向けて手紙を書きたいと話す。

「15歳ということで、ちょうど10前ですね。その頃からアイドルをやらせてもらっていて、AKB48の選抜総選挙にも出させてもらって。そこで初めてランクインしたのが15歳の誕生日当日だったんですよ。それはすごく、今でも記憶に残っていて。ファンの皆さんといっしょに頑張った思い出があるので、私自身ではなく、当時から応援してくださっている皆さんに向けて、お手紙を出したいです」

HKT48時代の思い出を語る矢吹奈子 撮影:ソムタム田井
HKT48時代の思い出を語る矢吹奈子 撮影:ソムタム田井

続いてコメントを求められた小野は、どうしても過去の自分に伝えたいことがあるようで、以下のように話し、客席を沸かせた。

「矢吹さんの素敵なお話の後に、こんな話をするのは恐縮なんですけど、当時も今も、いろんなカードを集めるのが好きでして。あの頃の自分に手紙を書くなら、『捨てるなよ』と伝えたいですね。『捨てずに残しておけ』。それしか答えが出てこなかった自分が恥ずかしいです(笑)」

過去の自分に伝えたい、意外なメッセージについて話す小野賢章 撮影:ソムタム田井
過去の自分に伝えたい、意外なメッセージについて話す小野賢章 撮影:ソムタム田井

このようにして公開初日の喜びとともに、作品のテーマにもつながる“ご縁”と“手紙”に紐づいたエピソードトークもたくさん語られ、大盛況のうちに舞台挨拶は終了した。

取材・文/ソムタム田井

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