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1月の食器洗いは温める熱が8月の2.6倍 節約5つ

  • 2026.9.24

東京の水道水は1月の平均が10.5℃、8月は28.6℃。食器洗いのお湯(40℃)にするのに上げる温度は、1月が8月の約2.6倍です。国の計算式で月別のガス代を出し、ため洗い・38℃設定・食洗機のまとめ洗いなど、資源エネルギー庁が紹介する節約のコツ5つを整理しました。

寒くなると、食器洗いにお湯を使う日が増えてきます。同じ40℃のお湯でも、冬は水道の水そのものが冷たいので、温めるのに必要な熱が多くなります。
この記事では、東京都水道局と資源エネルギー庁の公的データから、次のことを整理しました。
・水道水の温度は月ごとにどれくらい違うか(東京・都庁付近の例)
・国の計算式に当てはめると、冬の食器洗いのガス代は月いくらになるか(仮定にもとづく計算)
・資源エネルギー庁が紹介している、食器洗いの節約のコツ5つ
・ふきん・スポンジの手入れで気をつけること

水道水は1月10.5℃ 温める温度は8月の約2.6倍

東京都水道局は、例として令和5年度の都庁付近(給水栓No.27)の水道水の水温を公表しています。月ごとの平均は次のとおりです。
・月平均でいちばん温かい8月:28.6℃
・10月:22.2℃ → 11月:18.3℃ → 12月:13.6℃
・月平均でいちばん冷たい1月:10.5℃(2月10.6℃・3月11.2℃)
これを食器洗いのお湯(40℃)にするには、1月は29.5℃、8月は11.4℃温める必要があります。同じ量のお湯なら、1月に必要な熱は8月の約2.6倍です。
資源エネルギー庁の食器洗いの試算は「水温20℃」を前提にしています(温める温度は20℃)。東京の1月はそれより水が冷たく、温める温度は前提の約1.5倍になります。
なお、この水温は令和5年度・都庁付近の1地点の例です。地域や年によって違います。

食器洗いのガス代 1月は10月の約1.7倍(仮定にもとづく計算)

資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ」には、食器洗いに使うガスの量を確かめる計算式(都市ガスの場合)が載っています。
水量(L)× 温度差(℃)÷ 熱効率0.7 ÷ 10,750(1m3あたりの熱量・キロカロリー)× 回数 × 日数
この式の温度差に、東京の月別の水温から出した「温める温度」を入れて、月ごとのガス代を計算しました。これは次の仮定にもとづく計算です。
・1回65L・1日2回、40℃のお湯で手洗いする(国の試算と同じ条件)
・水温は東京都水道局の令和5年度・都庁付近の月平均
・ガス代は資源エネルギー庁 省エネポータルの金額換算単価162円/m3(都市ガス・平成28年度実績にもとづく値。現在の料金とは異なる場合があります)
結果は次のとおりです(10円未満を四捨五入)。
・10月:約1,540円(ガス9.5m3)
・11月:約1,820円(ガス11.2m3)
・12月:約2,290円(ガス14.1m3)
・1月:約2,560円(ガス15.8m3)
・2月:約2,300円(ガス14.2m3)
・3月:約2,500円(ガス15.4m3)
10月の約1,540円から、1月には約2,560円に。1日あたりで比べると、1月は10月の約1.7倍です(温める温度 17.8℃ → 29.5℃)。2月は日数が少ないため、月の金額は1月より少なくなっています。
実際のガス代は、お湯を使う量や時間、給湯器、契約しているガス料金で変わります。ここでの金額は「冬はどのくらい増えるか」をつかむための目安です。
1回あたりにすると、10月は約25円、1月は約41円です(1回65L・40℃)。

食器洗いの節約のコツ5つ

水が冷たい季節ほど、同じ1Lのお湯を作るのに必要な熱が多いため、使うお湯の量を減らしたときの差も大きくなります。資源エネルギー庁の省エネポータルで、食器洗いについて紹介されている方法を5つにまとめました。
・洗い桶にためて洗う:流しっぱなしをやめて・「ため洗い」に
・汚れを先に拭き取る:ヘラや布で拭く・食器を水につけておく
・給湯器は38℃に:40℃→38℃で・年約1,430円(国の試算)
・食洗機はまとめ洗い:使うときはまとめて・手洗いとの差 年約6,470円
・食洗機は余熱で乾燥:少量なら少量コース・洗剤は適量を守る

1. 洗い桶にためて洗う

資源エネルギー庁は「洗いものは、ため洗いをしましょう」としています。お湯を出しっぱなしにして洗うのは、エネルギーのムダになるためです。
洗い桶にお湯をためて洗えば、お湯を流しっぱなしにする時間を減らせます。省エネ性能カタログでも、食器洗いでのお湯の出しっ放しは止めましょうと呼びかけています。

2. 汚れを先に拭き取る

洗う前のひと手間で、使うお湯を減らせます。資源エネルギー庁は、洗う前に食器を水につけておいたり、ヘラやボロ布で汚れを拭き取っておくと、使うお湯の量が少なくてすむとしています。
とくにカレーの鍋やフライパンなど、汚れの多いものは先に拭き取っておきましょう。

3. 給湯器は38℃に

資源エネルギー庁の試算では、1回65Lの水道水(水温20℃)を使い、給湯器の設定温度を40℃から38℃に下げて1日2回手洗いした場合、年間でガス8.80m3、約1,430円の節約になります(使用期間は冷房期間を除く253日)。
253日で割ると1日あたり約5.7円。給湯器のリモコンで温度を変えるだけなので、今日から始められます。

4. 食洗機はまとめ洗い

食器洗い乾燥機(食洗機)がある家庭では、使うときはまとめ洗いが基本です。資源エネルギー庁は、手洗いと食洗機の1年間の水道光熱費を次のように試算しています(どちらも1日2回)。
・手洗い:ガス81.62m3・水道47.45m3 → 合計約25,560円
・食洗機:電気525.20kWh・水道10.80m3 → 合計約19,090円
・差:年間約6,470円
水の量を1回あたりに直すと、手洗いが65L、食洗機は約15L(10.80m3÷730回=14.8L)。食洗機は手洗いの4分の1以下の水で洗う計算です。
この試算は「給湯器40℃・1回65Lの手洗い(冷房期間は給湯器を使わない)」と「給水接続タイプの食洗機を標準モードで使う」場合の比較です。使う機器や住まいによって結果は変わります。

5. 食洗機は余熱で乾燥

食洗機の使い方でも、省エネの差が出ます。資源エネルギー庁が挙げているのは次の3つです。
・余熱で乾燥:洗浄が終わったら扉を開けて、余熱だけで乾かす
・コースを選ぶ:食器の点数が少ないときは「少量コース」などを選ぶ
・洗剤は適量:少なすぎると洗浄力は落ちるが、入れすぎても洗浄性能はほとんど変わらない
また、食器の残りかすを先に捨てるなど前処理をしておくと、汚れ落ちがよくなるとしています。

お湯の温度を下げても ふきんとスポンジの手入れは別に

給湯器の温度を下げても、台所の衛生の手入れは変わりません。厚生労働省の「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」では、次のように呼びかけています。
・包丁、食器、まな板、ふきん、たわし、スポンジなどは、使った後すぐに、洗剤と流水で良く洗う
・ふきんのよごれがひどい時には、清潔なものと交換する。漂白剤に1晩つけ込むと消毒効果がある
・包丁、食器、まな板などは、洗った後、熱湯をかけたりすると消毒効果がある
・たわしやスポンジは、煮沸すればなお確か
消毒に使う熱湯は、給湯器のお湯(38〜40℃)とは別のものです。やかんで沸かす場合は、資源エネルギー庁は「水からでなく、給湯器のお湯を沸かすように」と勧めています。

よくある質問

自宅のガス代で計算し直すには?

この記事の月別のガス代は、ガスの量(m3)に資源エネルギー庁 省エネポータルの金額換算単価162円/m3(平成28年度実績にもとづく値)をかけたものです。自宅の単価で計算するなら、ガスの量(m3)× 自宅の単価(円/m3)で出せます。たとえば1月のガスの量は15.8m3です(1回65L・1日2回・40℃の場合)。単価はガス料金の明細などで確かめられます。

プロパンガス(LPガス)でも同じ計算ができますか

この記事で使った計算式の「10,750キロカロリー」は、省エネ性能カタログで都市ガスの場合として示されている1m3あたりの熱量です。プロパンガスは1m3あたりの熱量が違うため、この式の結果をそのまま当てはめることはできません。ただし、「水が冷たい月ほど温める温度が大きくなり、必要な熱が増える」という関係はガスの種類によらず同じです。

8月と1月で、食器洗いのお湯の量が同じとは限らないのでは?

そのとおりです。この記事の「約2.6倍」は、同じ量の水を同じ40℃にする場合の、温める温度の比です。資源エネルギー庁の試算も、冷房期間(6月2日〜9月21日)は給湯器を使わない前提です。冷房期間に水だけで洗っている家庭では、お湯を使い始めると、その分のガス代がまるごと増えることになります。

まとめ 水が冷たい季節ほど 使い方の差が大きい

冬の食器洗いのポイントをおさらいします。
・東京の水道水(令和5年度・都庁付近)は1月10.5℃、8月28.6℃。40℃にする熱は1月が8月の約2.6倍
・国の計算式に当てはめると、食器洗いのガス代は10月約1,540円 → 1月約2,560円(仮定にもとづく計算)
・流しっぱなしをやめて、ため洗い。洗う前に汚れを拭き取る
・給湯器を40℃→38℃にすると年約1,430円の節約(国の試算)
・食洗機はまとめ洗い・余熱乾燥で。手洗いより年約6,470円安い試算
・ふきん・スポンジは使った後すぐ洗い、漂白剤や煮沸で手入れ
まずは今夜、給湯器のリモコンの温度を確かめるところから始めてみませんか。

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