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1000匹以上のブリを「おいしょー!」船酔いが不安なアナウンサーが網の中にみた「泡」の正体【漁師に弟子入り①】

  • 2026.9.19

北海道を支える様々な職業のプロに一日弟子入り!
仕事の流儀やこだわりを探る仕事体験ドキュメンタリー!

HBC テレビで、毎週月~金曜ごご4:50~7:00に放送中の情報ワイド番組「今日ドキッ!」のコーナー「師匠!私を弟子にしてください」の取材をもとに、私、HBCアナウンサー・東峰優華が、気づきや北海道の魅力をプラスして、Sitakkeオリジナル連載でお届けします。

Sitakke

【連載】「師匠!私を弟子にしてください!」

北海道で水揚げ量が増えているあの魚!

今回弟子入りするために訪れたのは、午前3時30分の古平の漁港。あたりは真っ暗…

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漁港ということは…漁ですよね…!実はこの時点で内心緊張で心臓がバクバク!
というのも、以前小樽のタコ漁師に弟子入りした時、ひどい船酔いで吐き気と戦った過去があるからです。
今回は船酔いがないことを祈って、師匠の元へ。

今回の師匠は、漁師歴8年。第十八丸栄丸の船頭、山崎翔剛(やまざきしょうご)さんです。

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ちょっと見た目はコワモテ…

きょうは「ブリ」の漁に向かいます。

「いま全道的に注目を浴びている魚だと思います」と師匠。

実は北海道では、サケの漁獲量が年々減り続けています。
その一方で、積丹半島沖では2013年ごろから大量のブリが定置網に入るように!

その中でも、厳しい条件をクリアした最上級のブランドブリは「鰤宝(しほう)」とよばれています。

この時期にしか獲れない極上の「鰤宝」を狙って漁へと出発します!!

Sitakke

ところが…

「沖の状況はきょうは厳しいと思います。でもとりあえず向かってみようかなと」

えええ。厳しくても向かうんですか…。

この日は「漁ができるかどうか微妙」というラインです。
もちろん、命に関わるような波の高さの日には漁に出る前に判断をします。

「ちょっと船酔いをするタイプなので、心配で…」と思わず弱音を吐く私に、師匠は「すごい船酔いすると思いますよ」とがははと笑います。

あ!優しそうで安心しました。
ここまできたら行くしかないですね!!

波がどんどん高く…気持ち悪い!

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午前4時、出航です。
私は師匠と一緒に船頭室に乗り込みました。

今回の船は、以前のタコ漁の船よりはかなり大きめ。
2階建てになっていて、この日はカメラクルーも含めて10人くらいとブリが1000匹以上入る大型の船です。

揺れは少ないかと思いきや、操縦をする船頭室は2階の個室で船の中で一番酔いやすい場所だそう。
でも弟子なので師匠の横からは離れません!!

Sitakke

これから行う漁は「大型定置網漁」。

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定置網漁は、大型の網を設置して回遊している魚が入るのを待つ漁法です。
垣網(かきあみ)で導かれた魚は、運動場(うんどうば)、登網(のぼりあみ)を通って、
最後に箱網(はこあみ)へ。網を起こして漁を行います。

出発してすぐに、急な揺れで気持ち悪くなってきました…。
どんどんと波が高くなってきたような。

Sitakke

毎日海に出ている師匠が「かなり波が高い」と言うほどの状況です。
船頭室に立った状態で乗っていましたが、前をむいても横をむいてもかなり揺れます。

港を出発してからまだ10分しか経っていません。

「だいぶ厳しいと思うので戻ろうかな。戻りますね!」と師匠。

師匠が神様に見えました。
限界!!戻りましょう!もう気持ち悪いです!

Sitakke

漁は早朝なので、戻ってもまだ外は真っ暗。
景色が見えないと、より気持ち悪くなります。

波の高さは、約2メートル。
漁に出ずに引き返すということは、当然この日の漁獲量はゼロになってしまいます。
それでも常に危険と隣り合わせの漁では、ひとつひとつの判断が何より重要です。

Sitakke

この日は短い船旅で帰ってくることになってしまいました。

「きょうは無理だったけど、明日ですかね」と師匠。

次の日は少し波が落ち着くのではないかということで、気持ちを切り替えて次の日に備えます。

お父さんがいてくれるとうれしい

Sitakke

せっかくなので漁がお休みの日の師匠の家にお邪魔することに!
船や漁具の管理は、それぞれ担当者がいるため、休漁の日は師匠にとって、数少ない休日です。

師匠は2人の息子さんのお父さん。

この日は2人も学校がお休みの日でした。
中学1年生の長男蓮虎(れんと)くんと小学4年生の次男の北虎(ほくと)くんに師匠のことを聞いてみました。

蓮虎(れんと)くんは「お父さんがいてくれるとうれしい、がんばっていてかっこいいです!」とにっこり。
北虎(ほくと)くんは「力持ちですごい」と教えてくれました。

船の上では真剣なまなざしで仕事をしている姿が印象的だった師匠ですが、家族といるときはニコニコ笑顔が印象的でした。

弟子入り2日目!

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翌日、船が出られそうです。うれしいのと同時に今日は船酔いしないのかが心配です…。
この日は午前1時に起床!船酔いだけでなく眠気とも戦うことになりそうです…!

少し早めの午前3時半に出航し、定置網のある積丹町美国沖に向かいます。

なんとびっくり!この日はほとんど波がありません。
出発して10分が経ちましたが、船酔いはまだありません。

Sitakke

船には師匠のお父さんで船長の季之(としゆき)さんも乗っています。師匠いわく、船長は「口数は少ないが背中で語るタイプ」。

「潮速いか?」と船長が潮の流れを確認します。
漁の責任者は船長です!

波の高さの他にも、船を操舵中に潮の流れの速さを見て漁の判断をします。
潮の流れが速いと、網を起こすことができないからです。

この日は潮の流れも波の高さも問題なし!
漁日和です。
約30分で定置網のある漁場に到着し、さっそく準備にとりかかります。

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まず最初の作業は、ブリを保管する水槽作り!
中には氷が入っているのですが、そこにホースで海水を入れて氷を溶かします。

氷にむけて海水を発射!!すると…
「わぁ~!」と思わず声が出てしまいました。

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海水がかなりの勢いで出てくる重いホース。自分の思うように動いてくれません。
横にいたカメラマンの足元に海水をかけてしまいました…。

「ちゃんとやれよほら!氷ほら!」と船長から檄が飛びます。
水槽は1000匹以上のブリが入る大きさ。満タンになるまで入れるそうです。
そんなにたくさんのブリがとれるとは驚き!

網の中に無数の泡が…

Sitakke

ここからは実際に網を使った漁がスタートします。
あたりはまだ真っ暗。

ブリは本当にいるのでしょうか…。
水深約56メートルから、大きな袋状になっている網を起こしていきます。

と、ここで「これブリの泡」と師匠。
泡の量で、どれくらいのブリが網の中にいるのかがわかるのだそう。

ここからカギといわれる道具を使って、少しずつ網を手繰り寄せます。
するとぷつぷつと無数の泡が見えてきました!!

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「大漁だ!大漁だ!いたどー!波立ってきた!ほら、もう見えてきたブリ」

網をあげていくと、一面にブリが広がっていました。
あまりに数が多すぎて、最初はどれがブリなのかわからないほど密集しています。

Sitakke

網を水面からあげるとぴちぴちと動くブリが!!

お、大きい!!

ブリはもう目前!最後は人力で網を手繰り寄せます!

「おいしょー!!声出せほらおいしょーって!!」と船長。

船員さんたちとともに「おいしょー!」の掛け声とともに、網を引いていきます。
力いっぱい、私も声を出します。

網を起こし始めて40分…
ついにブリが!

Sitakke

乗組員が魚体が大きく脂乗りがよさそうな個体を選別します。
このブリが「鰤宝」の候補になるのです。

ここからの私の仕事は「活締め」!
このひと手間がおいしいブリを届けるためには欠かせないのですが…

無我夢中!
パニック!
船の上で血まみれに…

Sitakke

魚をとるだけで終わらない、ブリ漁の現場のリアルを次回の記事でもお届けします!

【連載】「師匠!私を弟子にしてください!」

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文|HBCアナウンサー 東峰優華
苫小牧市出身。2024年HBC入社。HBCラジオ朝刊さくらい「いっちゃんおいしいラジオ」などを担当。趣味はサッカー観戦(コンサドーレサポーター)、耳掃除、散歩。特技はスケート、ザンギ作り。Instagramでも発信中。

編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は取材時(2025年10月)の情報に基づきます。

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