1. トップ
  2. 顔が血まみれに!1匹15キロ以上のブリに揺れる船上で針を刺し…「鮮度」を保つ過酷作業【漁師に弟子入り②】

顔が血まみれに!1匹15キロ以上のブリに揺れる船上で針を刺し…「鮮度」を保つ過酷作業【漁師に弟子入り②】

  • 2026.9.19

北海道を支える様々な職業のプロに一日弟子入り!
仕事の流儀やこだわりを探る仕事体験ドキュメンタリー!

HBC テレビで、毎週月~金曜ごご4:50~7:00に放送中の情報ワイド番組「今日ドキッ!」のコーナー「師匠!私を弟子にしてください」の取材をもとに、私、HBCアナウンサー・東峰優華が、気づきや北海道の魅力をプラスして、Sitakkeオリジナル連載でお届けします。

Sitakke

【連載】「師匠!私を弟子にしてください!」

ブリが大漁!とるだけで終わらない…大事な「活締め」

前回から古平町のブリ漁に弟子入りしている私。
網いっぱいのブリを引き揚げ、ここから活締めの作業です。

海からあげてすぐのブリの血抜き作業を行っていきます。
このひと手間で一気に生臭さがなくなるのだそう。

Sitakke

もちろん活締めは初挑戦ですが、ブリの顔の横あたりに針を刺して血抜きをしていきます。

「いきます!」と意気込んだものの、生きているブリに針を刺すのはなかなか勇気がいります…。
おどおどしていると師匠から「刺して!刺して!」と!

Sitakke

ではいきます!!

「はい!あい!たい!たい!」

なんだか変な声が出てしまいましたが…これで「脱血」できました!

Sitakke

さらに機械を操作してエラの部分を貫通させます。
これによって、生臭さの原因になる血をすばやく抜き取ることができます。

こうして活締めをしたあとは氷水のなかで冷やしていきます。

約19キロのブリが重くて滑って…

Sitakke

「エラの中に手を突っ込んで。そうそうそうガッチリよ!」

「左手でガッツリ握って!」

師匠が大きな声で教えてくれますが…そう言われても…ブリはぬるぬるしているし大きいものでは約19キロととても重い…。思ったようにつかめません。
とにかく滑ります!

師匠いわく、コツはエラの部分に手を入れて真上に持ち上げるとよいとのこと!

一匹を運び込むだけでも大変ですが、次々に運ばなければいけないため、ぼーっとしていられません!

師匠からも「早く!早く!」と急かされます。

船に揺られながら行う活締め。
港に帰ってから行ってもいいのでは?と思うのですが…。

実はこのひと手間で、味もグンとあがるのだといいます。
魚を食べたときにどこか生臭いような匂いが残ることありませんか?
それがほとんどなくなるのだそう。

「鰤宝」になるためには「船上活締め」も必須条件なんです!

「鰤宝」発見!?

大きなブリに奮闘中の私に、師匠がさらに見たことのないほど大きなブリを持ってきました!

「これ『きょう1番』でない?」

これが「完全に『鰤宝』!」とのこと!

Sitakke

この「完全に鰤宝」と呼ばれるブリの活締めも行い、運んでみようと持ち上げようとすると…

いくら力を入れても持ち上がらない…。
あまりにも立派で重すぎます!

鮮度が命のブリ漁。しかも大事な「鰤宝」の候補です。
ここは師匠にお願いすることにしました。

顔が血だらけに

Sitakke

このあとも作業を続けます。
が、血抜きをしてすぐは少し動きがおさまってもブリの生命力はすごく、再び暴れ始めます。
その動きで血が飛んできて、船の激しい揺れと合わさって漁は激しさを増していきます。

気がつくとブリの返り血を浴びて、顔が血だらけになっていました。

続いての作業は…エラを開いて血の塊を洗う作業です。

いくらきれいに血抜きしても、エラに血が固まってしまうのだそう。
水の中で洗ってきれいになったら、新しい水の中に移し替えて新鮮さを保ちます。
そしてその水槽に事前に持ってきた氷を入れていきます。

Sitakke

水揚げされたときにに暴れることによってブリの体温が上昇すると、鮮度が落ちる「身焼け」が起きてしまいます。
しっかりと氷で冷やすことで「身焼け」を防ぐのです。

洗っている中でもビチビチと大きく動き回るブリたち。
海水と血が交互に私の体に降ってきます。

Sitakke

目に海水が入ってしみる…、これがこの日一番痛かったです…。

揺れる船の上で仕事を続ける緊張感とこわさ。
その揺れの中で魚体に確実に針を刺さなければいけないプレッシャー。
眠気もあるなかなんとかついていかなければいけない疲れも…

これまでも様々な現場で弟子入りさせていただきましたが、こんなにも体力とメンタルが削られたのははじめてかもしれません…。

Sitakke
放心中…

鰤宝は100匹中、1~2匹しか獲れません。
わずか1%のために、数10匹~100匹をも超える鰤宝候補の活締めをするのです。

そこにはおいしいブリを食べてほしいという師匠の強い思いがありました。

そして、驚いたのが朝早いにも関わらず、船長や師匠を始めとする船員の皆さんが本当に明るくて元気だということ!

命がけで厳しい現場だからこそ気持ちを一つに漁をする姿に、私も元気をもらいながら弟子入りをしていました。

ただ、おいしいブリが食卓に届くためにはまだまだ過酷な作業がたくさん…。

Sitakke

そして、港に帰ってからも大忙しだったのです…!
次回の記事でお届けします!

【連載】「師匠!私を弟子にしてください!」

****

文|HBCアナウンサー 東峰優華
苫小牧市出身。2024年HBC入社。HBCラジオ朝刊さくらい「いっちゃんおいしいラジオ」などを担当。趣味はサッカー観戦(コンサドーレサポーター)、耳掃除、散歩。特技はスケート、ザンギ作り。Instagramでも発信中。

編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は取材時(2025年10月)の情報に基づきます。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ