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ジュゼッペ・トルナトーレが手掛けるドキュメンタリー『ブルネロ 静かなる先見者』予告公開 渡辺謙がナレーション担当

  • 2026.9.16
映画『ブルネロ 静かなる先見者』ポスタービジュアル (C)BRUNELLO CUCINELLI SPA AND MASI FILM 2025 width=
映画『ブルネロ 静かなる先見者』ポスタービジュアル (C)BRUNELLO CUCINELLI SPA AND MASI FILM 2025

『ニュー・シネマ・パラダイス』のアカデミー賞受賞監督ジュゼッペ・トルナトーレが、イタリアのラグジュアリーブランド<ブルネロ クチネリ>の創業者・会長ブルネロ・クチネリの人生と思想に迫るドキュメンタリー『ブルネロ 静かなる先見者』が、11月6日より公開されることが決定。渡辺謙がナレーションを務める予告編、ポスタービジュアル、場面写真が解禁された。

【動画】美しく生きることの真の意味を問う――『ブルネロ 静かなる先見者』予告編

農村で育ったクチネリは、少年時代に父が工場で尊厳を踏みにじられるような扱いを受ける姿を目にした経験から、「人間の尊厳ある働き方」を求めるようになる。1978年、彼は小さなニット工房を創業し、伝統的にニュートラルな色合いが主流だったカシミヤに鮮やかな色彩を取り入れるという革新的なアプローチを導入。〈ブルネロ クチネリ〉はやがて世界有数のラグジュアリーブランドへと成長していく。

成功の後、彼が選んだのは拡大ではなく、“人間の尊厳と美を祝福すること”だった。その結実が、中世の村ソロメオの再生である。荒れ果てていた建物を丁寧に修復し、劇場や図書館の建設、葡萄畑やオリーブ畑を含む公園の造園を進め、文化・クラフツマンシップ・自然・働く人々の営みが調和する村へと育て上げた。こうした取り組みにより、ソロメオは文化・環境・経済再生のモデルとして国際的にも注目を集めるようになる。

トルナトーレ監督は、証言・アーカイブ映像・再現ドラマを重ね合わせ、ブルネロの人生を静謐な叙事詩として描き出す。職人の姿、カシミヤの質感、染色の深まり。そのすべてが“倫理の美学”と“人間の尊厳”を照らし出す。オプラ・ウィンフリー、パトリック・デンプシー、リード・ホフマンら多彩な証言者が登場し、クチネリが現代社会において掲げる“人間主義的経営”と“森羅万象との調和”が、企業が社会に果たし得る役割について新たな視点を提示する。

ひとりの人生の軌跡が、村を、そして世界の価値観を照らしていく本作は単なるファッションドキュメンタリーにとどまらず、より人間性を大切にする働き方・生き方について観客に静かな思索を促す作品となっている。

予告編は、夜の葡萄畑で霜を防ぐために灯された小さな炎のあいだを、「炎は――私の人生そのものだ」という言葉と共に、クチネリがゆっくりと歩むシーンから始まる。そして関係者の証言や貴重映像、ドラマパートが重なり合い、少年期の思索からソロメオ再生に至るまで、彼の哲学がどのように形を得ていったのかが静かに立ち上がっていく。

ナレーションは、本人とも交流のある俳優・渡辺謙が担当。クチネリが追い求めた哲学と美学が、深い響きをもって語られる。「大切なのは人々の暮らしに、喜びと安らぎがあるかどうか」。ひとりの男の人生が歩んだ小さな道が、あるべき世界の姿を示唆する予告編となっている。

ポスタービジュアルは、電気もない農村で育った幼いクチネリが星空を見上げる姿に、彼の自然に対する感受性と、人生を導く美、静けさ、夢が象徴されている。「何も持たなかった男が、未来を仕立てた」というコピーが添えられ、高学歴でもなく、資金も経験もなかった青年が、誰もが夢見た“理想郷”を現実へ導いていく──その物語の序章を感じさせるビジュアルとなっている。

映画『ブルネロ 静かなる先見者』は、11月6日より全国公開。

映画『ブルネロ 静かなる先見者』予告映像

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