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客席にオーランド・ブルーム。三池崇史の新作に5分間の拍手

  • 2026.9.16

『バッド・ルーテナント:トウキョウ』の世界初上映の場がトロント国際映画祭に決まったと伝えられたのは、先月のことだった。その舞台が現地時間9月14日の夜、実際にやってきた。第51回トロント国際映画祭のメイン部門であるスペシャル・プレゼンテーション部門に正式出品された本作は、ロイヤル・アレクサンドラ劇場での上映後、約5分間におよぶスタンディングオベーションを受けた。(フロントロウ編集部)

レッドカーペットに立ったのは、主演の小栗旬、共演のリリー・ジェームズと間宮祥太朗、そして三池崇史監督。全員がシックな黒で揃えた。三池監督にとって同映画祭の登壇は今回が5度目になる。

レッドカーペットに立つ三池崇史監督、小栗旬、リリー・ジェームズ、間宮祥太朗
(C) 2026 BLT TOKYO LIMITED. All Rights Reserved.

「初めて国際映画祭に呼んでいただいたのが、この映画祭でした」

満席の客席を前に、登壇者を代表してマイクを握った三池監督は「三池です。お久しぶりです」と笑顔を見せた。そして「自分が生まれて30年経った時に映画監督になりました。そして初めて国際映画祭というものに呼んでいただいたのが、このトロント国際映画祭でした」と、自身のキャリアの原点にあたる土地への感謝を語っている。

上映が始まると、観客は過激で予測不能な世界観に圧倒された。本編が終わった瞬間、場内からは鳴り止まない拍手が起こり、それは約5分間続いた。

客席には、オーランド・ブルームとラミ・マレックがいた

この日の客席には、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズで知られるオーランド・ブルームと、『ボヘミアン・ラプソディ』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したラミ・マレックの姿があった。ふたりとも急遽駆けつけ、一般の観客と並んでスクリーンに見入っていたという。

上映後、オーランド・ブルームは「素晴らしかった!観客の反応が良すぎてどう反応すればいいかわからなかった。日本とアメリカの融合が見事だった。もっとこういう映画が作られるべきだ」とコメントを寄せた。

上映後、客席で拍手を受ける三池崇史監督、小栗旬、リリー・ジェームズ
(C) 2026 BLT TOKYO LIMITED. All Rights Reserved.

リリー・ジェームズが振り返った、ジェレミー・トーマスのこと

上映後のQ&Aで、三池監督は名作『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』(1992)を元に本作へ挑んだ経緯を問われ、「1本目の『バッド・ルーテナント』は本当に傑作で、改めて観た時に、『今お前が作っているものは、誰かに媚びていないか?』と考えさせられ、自分の好きなように作って良いんだよ、と勇気を与えてくれました」と答えた。

FBI捜査官グエンを演じたリリー・ジェームズは、共演と撮影を振り返るなかで、本作のプロデューサーを務めたジェレミー・トーマスに触れた。「プロデューサーのジェレミー(・トーマス)がずっと寄り添ってくれました。彼は俳優に心から信頼を置いてくれましたし、彼やここにいる皆さんと共に映画を作れたことは一生の宝物です」。トーマスは先日、突然の訃報が伝えられたばかりだ。

役作りについて聞かれた小栗が「日々不摂生な生活を送っていました」と明かすと場内は笑いに包まれ、リリーも「私も不摂生な生活を送りましたよ(笑)。そして、アクションシーンにも力を入れました」と続けた。ミーガン役のリヴ・モーガンとジムに通い、「彼女は重量で私は軽量の筋トレをしました」のだという。

三池監督が印象的なシーンとして「ドジョウを食べるというシーンで彼女が見せたとても微妙な表情には、スタッフみんなが大笑いした」と明かすと、リリーはすかさず「美味しかったですよ!」と返した。

海外メディアのレビューも出そろいはじめた

ワールドプレミアを受けて、海外メディアからはすでにレビューが届いている。FILM INQUIRYのFaisal Al-Jadirは「素晴らしい作品だった。実に生々しく、強烈なエネルギーに満ちている。徹底した過激さ、容赦のない展開、まさに三池崇史の真骨頂だ」と書き、IMDbのAlex Loganは「小栗旬は観客の視線を引き付けながらも、同時に本当に嫌悪感を抱かせる存在として成立している。しかし、それこそが三池崇史の魔法なのだ」と評した。

東京で起きたヤクザを狙った連続猟奇殺人事件を追う汚職刑事・矢吹恭二を小栗が、次期大統領の娘の行方を追って来日したFBI捜査官グエンをリリー・ジェームズが演じる。容疑者・石塚役は間宮祥太朗。主題歌はAdoの書き下ろし「Raven Sky」。北米配給は『パラサイト 半地下の家族』『ANORA アノーラ』のNEONが手がける。

『バッド・ルーテナント:トウキョウ』は10月23日より全国公開。

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