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親が「楽しんで」作文を手伝う家庭ほど、子どもは作文が好きで成績も高い傾向

  • 2026.9.14
親が「楽しんで」作文を手伝う家庭ほど、子どもは作文が好きで成績も高い傾向
親が「楽しんで」作文を手伝う家庭ほど、子どもは作文が好きで成績も高い傾向 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

作文ってどうやって手伝ってたかな・・・

書く力は、教室の中だけで育つものではありません。

先生が文法や文章の組み立てを教える一方、家では親が、気軽に書く経験の場を作っています。

ただ、家庭での学びの研究は読むことに偏りがちで、親がどう作文を支えているのかは、あまり分かっていませんでした。

そもそも親がなぜ手伝うのかを調べた研究は、著者らの知る限りありませんでした。

エディス・コーワン大学の研究チームは、小学2年生159人とその親・養育者を対象に、親の動機と子どもの作文の関係を調べました。

結果、作文を楽しんで手伝う親ほど家で子どもと書く活動が多く、その子どもは作文に前向きで、出来も良い傾向がありました。

対象は西オーストラリア州パース都市圏の12校の児童で、学校の経済的な背景はさまざまです。

これは統計モデルで見た関連で、研究チームも間接的な関係として報告しています。

「楽しんで」とは、具体的にどんな動機なのでしょうか。

研究内容の詳細は2025年10月7日に『Journal of Writing Research』にて発表されました

目次

  • 「楽しいから」と「罪悪感から」、親の動機を2つに分けた
  • 罪悪感で手伝っても、書く活動は増えなかった

「楽しいから」と「罪悪感から」、親の動機を2つに分けた

「楽しいから」と「罪悪感から」、親の動機を2つに分けた
「楽しいから」と「罪悪感から」、親の動機を2つに分けた / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

心理学では、人の動機をよく2つに分けます。

1つは自律的な動機。

それ自体が楽しい、自分にとって意味があるからやる、という動機です。

親なら、子どもの成長に大事だと信じて物語を書くのを手伝う、といった形です。

もう1つが統制的な動機。罪悪感や恥、外からの義務感で動くことを指します。

親の務めを果たしていないと感じたくないから宿題を手伝う、というのがこちらです。

研究チームは親に質問票で、手伝うのが楽しい・作文の効用を信じるという文と、参加しないと罪悪感を覚えるという文に、どれくらい同意するかを尋ねました。

家での書く活動の頻度も、あわせて尋ねています。

グリーティングカードを書く、買い物リストを作る、言葉遊びをする、目的を決めずに自由に書く。

子どもには、一対一の短い面接。

七歳前後なので、書くのがどれくらい好きかを、「ひどい」から「最高」までの顔の絵の目盛りを指さして答えてもらいました。

全体として、子どもたちは書くことにおおむね前向きでした。

作文の出来は、「学校の帰り道にロボットを見つけた」というお題で10分間書いた物語を、訓練を受けた評価者が10の基準で採点しました。

語彙、文の構造、句読点、つづりに加え、登場人物の描き方や話の組み立て、読み手を引き込むかどうかも見ています。

動機の違いは、どこに表れたのでしょうか。

罪悪感で手伝っても、書く活動は増えなかった

罪悪感で手伝っても、書く活動は増えなかった
罪悪感で手伝っても、書く活動は増えなかった / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

自律的な動機が強い親ほど、家で子どもと書く活動を頻繁にしていました。

楽しさと、書くことの価値への信頼が、参加を後押ししているようでした。

統制的な動機が主な親は、ほかの親より書く活動が多いわけではありませんでした。

罪悪感や外からの圧力は、子どもと書く時間には結び付かなかったのです。

むしろ統制的な動機が強いほど、子どもの作文への態度はわずかに悪い方向と関連していました。

ただし、この関係はモデルの主眼ではありません。

家で書く活動が多いほど、子どもは書くことを好んでいました。

そして、書くことが好きな子どもほど、物語の構造や文法、語彙の評価が高くなっていました。

研究チームは統計モデルでこの経路をたどり、親の内側の動機から、家での活動、子どもの態度を経て、作文の質へつながる間接的な関連を示しました。

統制的な動機には、子どもの作文の結果との有意な関連はありませんでした。

親の動機と家での関わりの測り方は、親自身の質問票。

研究チームは、家庭と学校が協力して親の自律的な動機を育て、親が子どもと楽しく書く活動に幅広く取り組めるよう支えることを勧めています。

作文の手伝いは、義務としてこなす親より、楽しんでいる親のほうが、子どもの「好き」につながっていました。

宿題につき合う親の顔が「ひどい」から「最高」のどこにあるかは、子どももちゃんと見ているようですね。

参考文献

How a parent’s motivation influences their child’s writing skills (PsyPost)
https://www.psypost.org/how-a-parent-s-motivation-influences-their-child-s-writing-skills/

元論文

Motivation matters: The positive influence of parental involvement on children’s writing outcome
https://doi.org/10.17239/jowr-2025.17.02.05

ライター

天道銀河: 科学、歴史、心理、宇宙、生き物、テクノロジーなど、気になるものにはジャンルを問わず首を突っ込む雑食系ライターです。ひとつの分野を深く極めるというより、さまざまな知識を広く集め、意外なつながりを見つけるのが好きです。専門家ほど深くはなくても、好奇心の広さなら負けません。「こんな世界もあるのか」と思えるような、面白くてわかりやすい話題を届けていきます。

編集者

ナゾロジー 編集部

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