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本音を言い切る小説家は、社会から消される。サンドラ・オーの舞台が日本へ

  • 2026.9.11

英国の舞台をライブ撮影して世界の映画館に届けるナショナル・シアター・ライブ(NTLive)。その2026年公開ラインナップに、サンドラ・オー主演作が追加された。モリエール作『人間嫌い』(原題:The Misanthrope)が、11月27日(金)からTOHOシネマズ 日比谷ほかで公開される。(フロントロウ編集部)

350年前の戯曲が、SNSの話になった

舞台は現代のロンドンだ。サンドラ・オーが演じる主人公アリスは、ブッカー賞を受賞した高名な小説家で、歯に衣着せぬ物言いで知られている。彼女が心の底から嫌悪しているのは、SNS上のうわべだけの「優しさ」、「Woke(意識高い系)政治」といった現代社会の偽善、そしてSNSインフルエンサーやメディアの空虚な言葉遣いだ。

唯一の親友である劇作家のジョン(ポール・チャヒディ)は、その度を越した無遠慮さでアリスが「社会的に抹殺(キャンセル)」されることを危惧し、もっと世渡り上手になるよう忠告する。だがアリスは、世間に迎合することを頑なに拒み続ける——。

モリエールの古典戯曲を翻案したのは、NTLiveのヒット作『シラノ・ド・ベルジュラック』を手がけたマーティン・クリンプ。演出はインドゥ・ルバシンガム。キャンセル・カルチャー、SNSの暴力性、メディアリテラシーの欠如といったテーマが持ち込まれ、17世紀のフランス喜劇は、現代の観客が自分の話として受け取れるダークコメディに組み替えられている。

サンドラ・オーが「率直さ」を演じるということ

サンドラ・オーは、『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』のクリスティーナ役でエミー賞助演女優賞にノミネートされ、2006年にはゴールデン・グローブ賞テレビ部門助演女優賞と全米俳優組合賞テレビ部門女優賞を受賞して、一躍トップ女優になった。以来、映画とドラマの両方で存在感を保ち続けている。

NTLive『人間嫌い』の舞台写真
NTLive 『人間嫌い』 Photo © Marc Brenner

思ったことを言い切ってしまう人物を、彼女が舞台の上でどう鳴らすのか。NTLiveは観客がいる劇場でライブ撮影するため、舞台上の一瞬が抜け落ちない。日本の観客は渡英せずに、日本語字幕付きで、本国での上演からさほど間を置かずにそれを見られる。

10月には『危険な関係』が先に来る

NTLive新作の次回公開は、10月16日(金)からTOHOシネマズ 日比谷で始まる『危険な関係』(原題:Les Liaisons Dangereuses)だ。

美しく計算高いメルトゥイユ夫人と、女遊びの天才ヴァルモン子爵。退屈を持て余した二人のセレブが、他人を誘惑して破滅させる「恋愛ゲーム」に興じるうち、互いをライバル視して意地の張り合いを始め、ゲームは制御不能になっていく。出演はレスリー・マンヴィル(『ザ・クラウン』)、エイダン・ターナー(『ライバルズ』)、モニカ・バルバロ(『トップガン マーヴェリック』)。脚色はクリストファー・ハンプトン、演出は『夜中に犬に起こった奇妙な事件』『戦火の馬』『エンジェルス・イン・アメリカ』のマリアンヌ・エリオットが務める。上映時間は2時間53分(休憩あり)。

NTLiveは15年以上にわたり、1,300万人以上に「劇場の特等席」を届けてきた。日本での上映館は、TOHOシネマズ 日比谷、TOHOシネマズ ららぽーと横浜、ミッドランドスクエア シネマ、大阪ステーションシティシネマ、札幌シネマフロンティア、熊本ピカデリー、鹿児島ガーデンズシネマ(上映日程は他劇場と異なる)。

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