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13年ぶりのカントリー1位。テイラー・スウィフトを原点に戻したジェシー

  • 2026.9.10

テイラー・スウィフトの「I Knew It, I Knew You」が、今週、全米のカントリー・ラジオで1位を獲得した。彼女がカントリー・ラジオの首位に立つのは13年ぶり。ソロ・アーティストとして通算13曲目、キャリア通算では14曲目のNo.1。しかもその1位をもたらしたのは、自身のアルバム収録曲ではなく、ディズニー&ピクサー映画『トイ・ストーリー 5』のために書き下ろした1曲だった。(フロントロウ編集部)

カウガールの人形から書き起こされた曲

「I Knew It, I Knew You」は、6月5日に配信リリースされたオリジナル楽曲。作詞・作曲とプロデュースは、テイラーと長年組んできたジャック・アントノフが共同で手掛けている。

着想の源になったのは、『トイ・ストーリー』シリーズに登場するカウガールの人形・ジェシーの物語だった。持ち主に置いていかれた記憶を抱えたまま、それでも誰かを信じ直そうとするキャラクター。その輪郭をなぞるうちに、曲は自然とテイラーが出発した場所——ナッシュビルの音の方へ寄っていった。初期作品を思わせるストーリーテリングと、飾りの少ないオーガニックなサウンド。そこに、いまの彼女のソングライティングが乗っている。

「I Knew It, I Knew You」ジャケット写真
画像提供:ユニバーサル ミュージック

海外メディアの反応も、その「戻り方」に集中した。英ガーディアンは彼女のカントリーのルーツを感じさせる楽曲として紹介し、ファンがスウィフトを愛する理由を思い出させる曲だと評価。英テレグラフはこの夏の世界的ヒットになると断じ、ELLEも感情を揺さぶる楽曲だと称賛している。

Hot 100の1位より、こちらのほうが重い

同曲はすでにBillboard Hot 100で初登場1位を獲得し、2週連続で首位をキープ。その後もトップ5圏内を維持している。チャートの数字だけを見れば、カントリー・ラジオの1位はそのあとに続いた小さな記録に見えるかもしれない。

ただ、テイラーのキャリアの文脈では順序が逆になる。セルフタイトルのデビュー・アルバム『Taylor Swift』でカントリー・シーンに登場したのが約20年前。そこから彼女はポップへ軸足を移し、世界最大のスタジアムを埋めるアーティストになった。グラミー賞の受賞は14回を数える。全世界規模のポップスターとしてのテイラーは、もはや説明を必要としない。

説明が要るのは、その彼女がカントリー・ラジオでもう一度かかるようになった、という事実のほうだ。ジャンルのラジオ局は、外から来たヒット曲をそう簡単には回さない。13年という空白は、そのまま彼女がナッシュビルから離れていた距離でもある。ピクサーの人形の物語が、その距離を縮めた。

9月25日、サウンドトラックCDが出る

9月25日には、同曲を収録した『トイ・ストーリー 5』オリジナル・サウンドトラックCDがリリースされる(3,300円/税込)。

ジャケットにはウッディ、バズ、ジェシーをイメージしたイラストが配され、紙ジャケット仕様のパッケージの中面には、劇中でも印象的なおもちゃたちの結婚式のシーンが使われている。盤面はウッディのカウボーイハットが描かれたピクチャーディスク仕様。ブックレットは「I Knew It, I Knew You」の歌詞とイラストを収めたポスター型だ。

映画のほうは日本でも興行収入を伸ばし続けているため、劇中歌としての寿命はまだ長い。カントリー・ラジオでの1位は、その曲がスクリーンの外でどこまで届いたかを示す、ひとつの目印になった。

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