1. トップ
  2. おでかけ
  3. 【岐阜県高山市】三谷龍二監修。遊朴館HIDA GALLERYで「森と、暮らし」をテーマにした企画展を開催

【岐阜県高山市】三谷龍二監修。遊朴館HIDA GALLERYで「森と、暮らし」をテーマにした企画展を開催

  • 2026.9.10

飛騨産業が、木工家・三谷龍二の監修による企画展「森と、暮らし」を、10月3日(土)〜11月15日(日)の期間、遊朴館 HIDA GALLERYにて開催する。

古今東西の木の道具が一堂に

遊朴館における三谷龍二監修の企画展は、今回で3回目を迎える。

「森と、暮らし」では三谷氏の呼びかけに応え、木工家の紀平佳丈氏と、名古屋市で骨董の店「喫茶 古参」を営む古田隼人氏が参加。三谷氏と紀平氏が飛騨の広葉樹・針葉樹を用いて制作した新作の器と、古田氏がセレクトした古今東西の木の道具が一堂に並ぶ。

日本では、古くから木の文化が育まれ、人々は森の恵みを受け取り身近な木で生活道具や住まいをつくり、薪や炭を用いて暮らしてきた。しかし、この半世紀、新しい燃料や建材の登場、生活様式の変化によって、暮らしはかつてないほど森から遠ざかっていった。

それでも時折、木の肌に触れたときに覚える安らぎは、身体の深いところで森や自然を求めていることの表れなのかもしれない。

一方、飛騨産業が根ざす飛騨地域は太古より森林資源に恵まれ、現在も面積の9割以上を森林が占める。豊かな森と先人たちが育んできた木工技術を背景に木工家具産業が発展し、その技術と文化が受け継がれてきた。

同展では森と木の文化が息づくこの地から、今を生きる同氏たちなりに、森と暮らしの関係を見つめ直す。

飛騨の木と向き合う、三谷龍二と紀平佳丈の器

作品制作は、三谷氏と紀平氏が飛騨地域の多様な木材が集まる飛騨古川の柳木材を訪ね、それぞれに心惹かれる木を選ぶところから始まった。

三谷氏は、飛騨古川の木材会館で約60年間、敷台として使われてきた樹齢200年前後とみられるミズメ材をボウルへと再生。長い年月を経た木に新たな形と役割を与え、暮らしの道具として次の時間へつなぐ。また同展ではこれまで敬遠してきたという朱塗りの器にも初めて挑戦する。

一方、紀平氏が選んだのはクロベとも呼ばれる飛騨のネズコ。水に強く古くから桶などの生活道具にも使われてきた針葉樹だ。

傷や反りも起こり得る素材だからこそ、少し気を配りながら使う。そのほどよい緊張感がものとの距離を近づけ、やがて愛着が育まれるという紀平氏の考えが、その器に表れている。

なお、柳木材は「飛騨市広葉樹活用推進コンソーシアム」の拠点のひとつで、小径木や曲がり・節のある地域材を家具材や工芸材として活かす取り組みを進めている。

古田隼人氏が見立てる、古今東西の木の道具

古田隼人氏は、長い時を経て人々の暮らしに受け継がれてきた古今東西の木の道具を選んだ。

朝鮮半島のソルバク(穀物をすくう容器)、フランスの狩猟用具、日本の携帯日時計や雁木など、土地も時代も用途も異なる品々が並ぶ。

同展では、これらの古い道具を、三谷氏と紀平氏が飛騨の木から生み出した現代の器とともに展示。地域や時代を超えて木の道具を並べることで、身近な素材から必要なものを生み出してきた人々の知恵や工夫・その営みの連なりが浮かび上がる。

使い込まれるなかで刻まれた痕跡や、土地や用途によって異なる形や手触り。古田氏の見立てを通して「人は木で何を作ってきたのか」をたどる。

企画展開催概要

「森と、暮らし」は、10月3日(土)13:30〜15:00、飛騨高山まちの博物館にて開催。登壇者は、木工家 三谷龍二氏・木工家 紀平佳丈氏・古物商 古田隼人氏・ファシリテーターは、編集・ライター 佐野由佳氏だ。

定員80人で、参加無料。要予約となっている。

同展にあわせて作品や制作背景を収めたビジュアルブック「森と、暮らし」を発行する。

判型はA5判変形(ヨコ150×タテ216mm)、ページ数50P、価格2,200円(税込)。会場にて購入できる。

作家の紹介

三谷氏は、1981年、長野県松本市に「PERSONA STUDIO」を開設。木の匙や器など日々の暮らしのなかで使われる木の道具を手がけ生活工芸の分野を切り拓いてきた。

紀平氏は、大学で彫刻を学んだのち山梨県の家具工房での勤務を経て独立。故郷の豊田市を拠点に木の器を中心とした制作活動を行っている。

古田氏は、古物商、美容師。名古屋市内で「cut atelier room3」を営むかたわら骨董の蒐集を続ける。

CAFE & TABLE 工について

遊朴館1FのCAFE & TABLE 工は、木の温もりと手仕事の美しさが息づく空間で食とものづくりが静かに交差するカフェ。三谷氏のデザインによる家具「3r-h furniture」の椅子に囲まれながら、三谷氏をはじめとする工芸作家の器で、飛騨の旬の食材を活かしたメニューを楽しめる。

秋の高山で「森と、暮らし」を感じる旅に、足を運んでみては。

■遊朴館 HIDA GALLERY 住所:岐阜県高山市上一之町26 公式サイト:https://hidasangyo.com/shop/yuhokan

(丸本チャ子)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ