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「勝手に片づけるのはやめてくれ」義両親が住んでいた空き家。だが、片づけようとした夫の本音とは

  • 2026.9.9

片づけようとした矢先に

夫の実家は、義両親が子どもたちの独立後に移り住んだ家でした。義両親が亡くなってからは誰も住んでおらず、少しずつ傷みが目立つようになっていました。

ある日、夫が言いました。

「そろそろ、中を片づけたほうがいいと思う」

私も賛成でした。人が住まなくなった家は、時間がたつほど管理が大変になります。

ところが、その話を聞いた義兄が待ったをかけました。

「思い出のある家だから、勝手に片づけるのはやめてくれ」

義兄はその家に住んだことはありません。ただ、義両親を訪ねて何度も足を運んでいたため、残しておきたい気持ちがあるようでした。

「落ち着いたら自分で考えるから」

そう言われ、夫は片づけを見送ることにしました。昔から兄に強く言えないところがあり、その日も反論はしませんでした。

ところが、それから何年たっても話は進みませんでした。

義兄は遠方に住んでいるため、実際に家を見に行くのは近くに住む夫です。庭木が伸びれば様子を見に行き、雨戸が外れたと聞けば休日に直しに行きました。細かな費用も、ひとまず夫が出すことが増えていきました。

近所や親戚から家について連絡が来るのも、いつも夫の携帯でした。

「そろそろどうにかしたほうがいいんじゃない?」

そう言われても、残してほしいと言っている義兄を差し置いて、夫だけでは決められません。

「兄が残したいって言ってるから、勝手にはできないんだよな」

夫はそう言っていましたが、次第に疲れた顔をするようになりました。

家のことは、兄に直接聞いてもらう

最初に片づけを止められてから、5年ほどたった頃です。

ある休日、また家のことで夫の携帯が鳴りました。話を聞き終えた夫は、少し考えてから答えました。

「これから実家のことは、兄に直接聞いてもらえますか。残すかどうかも含めて、兄と話してほしいんです」

そして、義兄の連絡先を伝えました。

それからも家について連絡が来ることはありましたが、夫は同じように兄の連絡先を案内しました。

「残したいと言っているのは兄なので、今後のことは兄に確認してください」

何度か繰り返すうちに、夫のところへ直接問い合わせが来ることは少なくなっていきました。

義兄との関係を断ったわけではありません。今でも年に何度か連絡を取っています。ただ、家を残すと決めた人と、実際の管理をする人が別々のままでは続かないと、夫もようやく線を引けたのだと思います。

以前は休日になるたび、「また家のことで呼ばれるかもしれない」と予定を空けていた夫。今では自分の用事を入れられるようになりました。

ある朝、台所から久しぶりに夫の鼻歌が聞こえてきました。

家そのものがどうなるかは、まだ決まっていません。それでも、誰かが決めるまで夫一人が抱え続ける状態だけは、終わりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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