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幼児教室では何を教えてる? クローズドな“お受験”の世界に潜む、スマホで得られない情報【著者対談】

  • 2026.9.8

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「小受」。就学前の子どもたちが、名門小学校への入学を目指す小学校受験のことだ。未就学児たちの進学塾とも言える幼児教室の送迎や、親子揃っての面接など、保護者がかかわるタスクの多い小受は、家族全員にとっての戦いでもある。しかし、中学受験や高校受験に比べると受験者は少ないため、小受とはどんなものなのか詳しく知る人は多くないだろう。

『君の背中に見た夢は』(外山薫:原作、たちばな豊可:漫画/KADOKAWA)は、そんな小学校受験に挑む家族の物語である。「子どもの将来の選択肢を増やせるのは自分だけ」という責任を感じながら、仕事との両立や夫との関係で葛藤する母親・茜の姿は共感必至だ。

原作小説の著者であり、慶應義塾大学出身という経歴を生かして教育分野での発信を続ける作家の外山薫さんと、3人の子どもを育てながら漫画家として活躍するコミカライズ版の著者・たちばな豊可さんのふたりに、本作に込めた想いや制作の裏話について伺った。

※個人の体験、お話をもとにインタビューを行っています。ご了承の上お読みください。

——主人公の茜が娘の結衣に通わせた幼児教室は、茜の憧れである才女の友人から紹介された教室でした。幼児教室の大道寺先生は、茜と結衣にとって師匠のような存在になっていきますね。

外山薫さん(以下、外山):取材によると、幼児教室ではお受験のテクニックを教えるわけではないことが多いようで。これをしたら受かるというより、「一緒に遊んで人間力や総合力を鍛えましょう、学校もそこを見てるんですよ」というスタンス。なんでかっていうと、子どもたちはみんな「それ」ができていないから。

親たちへは「あなた自身の振る舞いで子どもに模範解答を見せるように」と指導するようです。大人は合格に結びつくような情報を見つけて近道をしたがるけど、やはりここが基本なんだな、と。

たちばな豊可さん(以下、たちばな):大道寺先生はかっこよくて、小説を読みながら「好き! ついていきたい!」と思いましたね。コミカライズするにあたって、外山先生に大道寺先生のイメージを伺ったら、俳優の扇千景さんの名前を挙げてくださって。編集のおふたりと私は夏木マリさんのイメージで想像していたので、その両者からキャラクターデザインを考えました。

——大道寺先生は厳しさの中にも愛情深さを感じる個性的な先生ですよね。大道寺先生の着物の柄が季節ごとに変わるところも素敵でした。

たちばな:お受験の課題にも、季節の花を見分けるような質問がありますよね。大道寺先生だったら、子どもたちが絵柄を見て覚えられるように、着物でそれを体現するかもと想像しました。

一覧表を作ってアシスタントさんに見せながら、このエピソードの時期は秋だからこの柄でいきましょうか…と相談したりして。気づく人が気づいてくれたら嬉しいです。

外山:大道寺先生の指導の仕方は、世間一般の人が思う小学校受験指導とはイメージが違うかもしれませんね。でもそれがエンタメの世界ではキャラクターが立っている感じになって、作者としても面白かったです。

取材・文=吉田あき

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