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「問題児」と思われてきた子が中学受験で変化。成長につながった「成功体験」とは【著者インタビュー】

  • 2026.9.8

【漫画】本編を読む

近年、首都圏を中心に中学受験熱は高まりを見せている。中学受験は「頭のいい子が偏差値の高い学校へ行くためのもの」「大学受験対策として一貫校に入学するため」というイメージを持つ人もいるだろう。しかし、子どもたち一人ひとりが、自らの個性を活かすための選択肢にもなっている。「発達障害があるからこそ、中学受験をする」という選択をした4つの家庭の受験体験を描いたコミックエッセイが『発達障害っ子の中学受験』(モンズースー:著、小川大介・橋本圭司:監修/KADOKAWA)だ。

作中では、異なる特性を持つ4人の子どもたちとその家族の体験を、「受験を決意した理由」「塾・学校選び」などテーマごとに紹介。医師と中学受験専門家、それぞれの視点から書かれたコラムも掲載され、「なんのために中学受験をするのか」という本質にも迫った一冊だ。著者・モンズースーさんに4家族への取材・執筆を通して感じた発達障害のある子どもの成長や、中学受験について、広くお話を伺った。

※発達障害という言葉は近年、“神経発達症”という名称に変わっています。本記事ではわかりやすい表現として発達障害と表記しています。

※個人の体験、お話をもとにインタビューを行っています。ご了承の上お読みください。

――小学校3年生から支援級に通うようになったハルキくん(のちにADHD、ASDと診断される)は先生の話を聞けない、集団行動が苦手、友達に手が出てしまう、いわゆる“問題児”。しかし、中学受験に挑んだことで、良い方向に変わっていきます。

モンズースーさん(以下、モンズースー):多動や他害があったお子さんが、支援を受けたり自分に合った環境に出会ったりすることで落ち着き、自分らしく過ごせるようになったという話は私の身近でも聞きます。ハルキくんの場合は、そのきっかけが中学受験だったのかなと思います。

――反対に定型発達の子が中学受験のストレスで荒れてしまう、というお話も聞きます。

モンズースー:そうですよね、発達障害のあるお子さんに限らず、中学受験は本人にも家族にも大きな負担がかかるので、うまくいかずに苦しくなったり、荒れてしまったりすることもあると聞きます。うまくいく場合といかない場合の違いを私が語れる立場ではありませんが、周囲の環境、その子に合ったやり方で進められるかどうかは大きいのではないかと思います。

――ハルキくんは算数の成績が上がったことで褒められたことがきっかけで、他の成績も伸びます。これが作中で支援級の先生が言っている「成功体験を積んで成長する」ということですよね。勉強に関することに限らず「成功体験を積んで成長する」というのは発達障害のあるお子さんによくあるケースだと思いますか?

モンズースー:褒められたことがきっかけで成長するのは発達障害のあるお子さんに限ったことではないと思います。ただ特に発達障害のあるお子さんは失敗体験や注意される経験が積み重なりやすい傾向があるので、「自分にもできた」「認めてもらえた」という経験が大きな自信につながることがあるようです。勉強だけでなく、趣味や運動、人との関わりなど、どんな分野でも成功体験は成長のきっかけになると感じています。

取材・文=原智香

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