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「お前の体が当たってるんだよ、少しどけよ」逃げ場のない満員電車で怒られた私。その後、男性の態度が少し変わった理由

  • 2026.8.30
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つり革につかまっていただけの私に、大きな声が飛んできた

電車で通勤していたころの話です。ある日の仕事帰り、夕方の車内はかなり混んでいました。

私は座席の前で、つり革につかまって立っていました。

前にも後ろにも人がいて、少し揺れるだけで肩や背中が触れてしまうような状態です。

できるだけ邪魔にならないよう、腕を縮めるようにして立っていましたが、それでも電車が揺れるたびに体は動きます。

すると突然、目の前の座席に座っていた男性が顔を上げました。

「お前の体が当たってるんだよ、少しどけよ」

思っていたより大きな声でした。

一瞬、誰に言っているのか分かりませんでした。けれど男性はこちらを見ています。

「あ…すみません」

反射的に頭を下げました。

ただ、周りを見ても動ける場所はありません。

「すみません。でも、これ以上はちょっと…」

そう言いながら、私はできる範囲で体を横に向けました。

男性は少しいら立った様子で、「もういいよ」と言うと、視線をそらしました。

周りの人も一瞬こちらを見ましたが、すぐにスマートフォンや窓の外へ視線を戻していきます。

それでも私は恥ずかしくて、しばらく顔を上げられませんでした。

わざと当たったわけではない。でも、相手が嫌だったのなら謝るしかない。そう思う一方で、「じゃあ、私はどこへ動けばよかったんだろう」とも思っていました。

次の駅で、さらに人が乗ってきた

次の駅に着くと、ホームにはたくさんの人が待っていました。

扉が開いた途端、降りる人と乗る人がすれ違い、車内はさらに窮屈になります。

「すみません、通ります」

「奥、詰めてもらえますか」

あちこちから声が聞こえました。

私も後ろから押され、つり革を握る手に力が入りました。男性の前にも人が詰まり、バッグや上着が触れそうな距離になります。

男性は最初こそ体を引くようにしていましたが、やがて小さく息を吐きました。

「…これじゃ、しょうがないか」

誰に言ったというより、独り言のような声でした。

そのあと男性は、前に出していた足を座席のほうへ引きました。

ほんのわずかですが、その分だけ足元に余裕ができ、私も立ちやすくなりました。

私は何も言いませんでした。男性もこちらを見ませんでした。

少しして電車が大きく揺れたとき、今度は私の腕が男性の肩に軽く触れました。

「あ、すみません」

また謝ると、男性は一度こちらを見て、今度は小さな声で言いました。

「……いや、大丈夫」

それだけでした。

さっきのことを謝られたわけではありません。私も、何か言い返したわけではありません。

けれど、その一言で少しだけ気持ちが楽になりました。

混んだ電車では、どれだけ気をつけていても人に触れてしまうことがあります。自分が当てる側になることもあれば、当てられる側になることもあります。

もちろん嫌だと感じることはあるでしょう。でも、逃げ場のない場所では、少しだけお互いに余裕を持てたらいい。

あの日のことを思い出すたび、私はそう思います。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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