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「今飲み物並んでる」炎天下で30分待った私、カップを持つ友人が返した「暑いんだから仕方ないでしょ」

  • 2026.8.29
ハウコレ

悪びれる様子もないように見えた友人の片手には、冷たいカップが1つだけ。「暑いんだから仕方ないでしょ」の返しに、私は思わず立ち去りかけました。

改札を出たところで、友人から「ごめん、少し遅れる」と届きました。

更新されていく到着時間

友人とは駅前の広場で合流して、新しくできた雑貨店を回る約束でした。ベンチに腰を下ろして待っていると、しばらくして「あと10分くらい」と続きました。私は短く「わかった」とだけ返しました。日差しは強く、ベンチの背もたれは触れないほど熱くなっていました。彼女は今頃、駅への道を急いでいるのだろうか。そう思いながら、私は画面を何度も確かめていました。

片手のカップと涼しい顔

約束から20分が過ぎたころ、「今飲み物並んでる」と届きました。急いでいるはずの人が、飲み物の列に並ぶのだろうか。本当は先に雑貨店を回っているのではないかと、彼女の連絡まで疑いました。「もう帰るね」の下書きを残したまま、私はスマホをかばんに戻しました。約束から30分が過ぎたころ、広場の向こうから友人が歩いてきました。走るでもなく、片手に冷たそうなカップを1つ持って、いつもの歩幅のままでした。

「暑いんだから仕方ないでしょ」

「私、ここでずっと待ってたんだよ」。立ち上がってそう伝えると、友人は目をそらして「暑いんだから仕方ないでしょ」と返しました。悪いのは気温で、自分ではないという言い方です。私はかばんを持ち直して、背を向けかけました。その背中に「これ、前に飲みたいって言ってたやつ」と声が追いかけてきました。後ろを見ると、友人はカップをこちらへ差し出したまま、「寝坊したって、最初に言えばよかった」と続けたのです。

そして...

カップの中身は、私が話したことすら忘れていた店の果実のお茶でした。家を出る前から間に合わないと分かっていたこと、まっすぐ来ずに列に並んだこと。ベンチで友人は、順番にぽつぽつと話してくれました。遅れた30分より、待つ側の時間を想像しない言い方のほうが刺さったのだと、私も正直に伝えました。今では約束の日に、彼女から「今から出る」とだけ届きます。その短さが、前よりずっと誠実に見えています。

(20代女性・アパレル販売)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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