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15年前、ガッキー主演で『らんま1/2』が実写化 “2人の乱馬”を演じたのは?

  • 2026.9.6
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2012年7月、コーセー「雪肌精」新イメージキャラクター発表会に出席した新垣結衣(C)SANKEI

2011年12月9日に放送された、実写ドラマ『らんま1/2』。2026年のいまキャストを見返すと、思わず二度見したくなる。

男姿の早乙女乱馬は賀来賢人。水をかぶった女姿は夏菜。そして物語の中心に立つ天道あかねは、新垣結衣である。しかも周囲には、永山絢斗、西山茉希、金井勇太、長谷川京子、谷原章介、田山涼成、古田新太、生瀬勝久までいる。

とにかく豪華だ。だが、この作品の面白さは、現在よく知られる名前が並んでいることだけではない。すでに主演を担っていた人、翌年に朝ドラの顔となる人、のちに自ら物語を生み出す側へ進む人、そして濃い役柄を軽々と引き受ける俳優たち。異なる時間を歩く面々が、2011年の一夜に集まっている。

古いキャスト表は、ときに未来を封じ込めたタイムカプセルになる。実写『らんま1/2』は、まさにそんな一本なのだ。

一人の乱馬に、賀来賢人と夏菜がいた

『らんま1/2』を実写にするなら、避けて通れない難題がある。主人公の早乙女乱馬は、水をかぶると女性になり、お湯をかぶると男性へ戻る。アニメなら一人の人物を二つの姿で描けるが、実写ではどうするのか。

ドラマ版が選んだ答えは、二人一役だった。男姿を賀来賢人、女姿を夏菜が演じたのである。

2011年の賀来は、映画『パラダイス・キス』などに出演していた22歳。その後、2018年のドラマ『今日から俺は!!』で主演し、2024年のNetflixシリーズ『忍びの家 House of Ninjas』では原案と主演を担った。俳優として作品の中心に立つだけでなく、物語の出発点をつくる側にも回っている。

一方の夏菜は、同年公開の映画『GANTZ』で岸本恵を演じた直後だった。そして『らんま1/2』放送の翌年、NHK連続テレビ小説『純と愛』の主演に選ばれる。女乱馬として一人の人物の半分を担った俳優が、ほどなく朝の連続ドラマを一人で背負うことになった。

現在では別々の代表作を持つ賀来と夏菜が、ここでは同じ「早乙女乱馬」という名前を分け合っている。二人を並べたことは、単なる変身の再現ではない。身体が変わっても同一人物であるという原作のややこしさを、二人の俳優の存在そのものへ置き換えた配役だった。

しかも、あかねはガッキーである

賀来と夏菜の二人一役だけでも十分に強い。だが、このドラマの主演は新垣結衣だ。演じたのは、乱馬の許婚となる格闘少女・天道あかね。ドラマ版は乱馬ではなく、あかねの目線を軸にしたオリジナルストーリーとして作られた。

新垣は役作りのため、トレードマークだった長い髪を25センチ切った。途中までは自分でハサミを入れたという。原作のあかねへ少しでも近づこうとした、その覚悟がショートヘアの姿に残っている。

同じ2011年、新垣はフジテレビ系『全開ガール』で連続ドラマに初主演した。その年の締めくくりに、今度は国民的漫画の実写版であかねを演じている。すでにガッキーだった。しかし同時に、主演として新しい場所へ踏み出し続けていた時期でもあった。

のちに『逃げるは恥だが役に立つ』などを経た現在から見ると、新垣結衣があかね役だったことさえ、豪華な配役の一つに見える。けれど、この作品では有名俳優が顔を見せているのではない。髪を切り、格闘少女の輪郭へ自分から近づき、二つの姿を持つ乱馬に振り回される物語の中心を引き受けていた。

2025年、新垣は原作者の高橋留美子と、実写ドラマの撮影以来14年ぶりに再会した。新作アニメが動くなかで、2011年の実写版も二人の記憶をつなぐ作品として、もう一度現在へ戻ってきたのである。

若い三人を囲む、大人たちが濃すぎる

中心の三人だけではない。天道家の父・早雲は生瀬勝久、長女・かすみは長谷川京子、次女・なびきは西山茉希。乱馬の父・玄馬には古田新太が配され、しかも玄馬は水をかぶるとパンダになる。

さらに、あかねが思いを寄せる小乃東風を谷原章介、乱馬のライバル・九能帯刀を永山絢斗、あかねに付きまとう五寸釘光を金井勇太が演じた。田山涼成は、ドラマ版オリジナルの敵役・小蒲田加毛依として登場する。

漫画の誇張を実写へ移すと、少しでも照れが見えた瞬間に世界がしぼんでしまう。その点、この顔ぶれは強い。古田新太と生瀬勝久が父親として同じ家に立てば、パンダへ変身する父と許婚を決める父の騒動にも、妙な説得力が生まれる。長谷川京子や谷原章介が加わることで、ドタバタの中に大人の落ち着きや恋の距離も置かれる。

豪華さとは、後から有名になった若手がいたというだけではない。荒唐無稽な世界を受け止められる俳優が、家族、想い人、ライバル、敵役にまで惜しげなく置かれている。その厚みがあったからこそ、賀来と夏菜の二人一役も、新垣のあかねも、単独の話題づくりでは終わらなかったのだ。

15年後、キャスト表に未来が重なる

放送から約15年。賀来賢人は、一人の乱馬の半分を担った若手俳優から、原案と主演を兼ねる作り手へ進んだ。夏菜は女姿の乱馬を演じた翌年、朝ドラ『純と愛』で長い物語の中心に立った。新垣結衣は、25センチ髪を切ったあかね役から、さらに多くの作品を重ねている。

一夜限りのスペシャルドラマは、続編を重ねる代わりに、時間を重ねた。2026年から見返すと、ひとつの物語の中に俳優たちの「その後」まで透けて見える。乱馬が二つの姿を持つように、この作品にも二つの顔がある。2011年に楽しむ実写版と、豪華な面々の未来まで知ったあとで見直すタイムカプセル。その中心には賀来賢人と夏菜がいて、しかも、ガッキーまでいるのだ。


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