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22年前、16歳下“東宝シンデレラ”と電撃婚していた 歳下妻の等身大の歩みとは

  • 2026.9.4
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2004年3月、結婚報告の会見をする栗田貫一(左)と大沢さやか(C)SANKEI

2004年3月3日、栗田貫一が結婚した。相手は16歳年下の俳優、大沢さやか。ものまねの人が、ずいぶん若い人と、と受け取った人は多かったはずだ。大沢の名を、このとき初めて知った人もいるだろう。

けれど、その名前にはもう少し前から続く物語がある。大沢は東宝のオーディションから出てきた俳優で、『ゴジラVSモスラ』では小美人「コスモス」のひとりとして「モスラの歌」を歌っていた。新人俳優賞も受けている。「16歳下の妻」という見出しの奥に、どんな仕事があったのか。

シンデレラから、コスモスへ

大沢さやかのはじまりは1991年、第3回東宝シンデレラオーディションだった。大沢は審査員特別賞を受け、東宝の俳優として歩き出す。

翌1992年12月、映画『ゴジラVSモスラ』が公開された。大沢は小美人「コスモス」に抜擢される。今村恵子とふたり、そろいの衣装をまとい、モスラと心を通わせる存在だ。怪獣同士がぶつかり合う画面のなかで、ふたりの佇まいは静かな灯りのように置かれていた。

「モスラの歌」と新人俳優賞

コスモスには、芝居のほかにもう一つ仕事があった。歌である。今村と大沢は劇中で「モスラの歌」を披露し、CDにも参加した。短い旋律と言葉が繰り返され、ふたりの声が重なる。役の名前は忘れていても、あの歌と衣装なら思い出せる、という人はいまも少なくない。

この作品で、第16回日本アカデミー賞新人俳優賞を受けた。コスモスは一度きりの華やかな衣装ではなく、俳優としての評価がついてきた役だったのである。

その後も『ゴジラVSデストロイア』でゴジラの世界に戻り、NHK連続テレビ小説『ひまわり』にも出演した。舞台では『暴れん坊将軍』『西鶴一代女』に立っている。加えて日本舞踊は花柳流の名取で、名取名は「花柳楽さや」。映像の幻想的な役から時代物の舞台まで、活動の場は思ったより広い。

年の差から知っても、コスモスから知っても

大沢さやかの名を伝えるとき、「栗田貫一の16歳下の妻」という説明はわかりやすい入口になる。だが、その入口から時間をさかのぼれば、東宝シンデレラオーディションで審査員特別賞を受け、コスモスとして歌い、日本アカデミー賞新人俳優賞に選ばれた一人の俳優がいる。結婚は彼女の歩みの出発点ではない。すでに続いていた俳優人生の途中に置かれた出来事だった。

『ゴジラVSモスラ』の画面には、今村恵子とそろいの衣装をまとい、怪獣たちの激闘とは異なる静けさを運ぶ大沢の姿が残っている。「モスラの歌」に重なる声も、誰かの妻としてではなく、コスモスという役を担った俳優の仕事である。

16歳差婚から大沢を知っても、コスモスから思い出しても、最後にたどり着くのは、歌い、演じ、舞台に立ってきた同じ一人の俳優だ。見出しの外へ少し目を向けたとき、大沢さやかという名前は、ようやく誰かとの関係ではなく、彼女自身の歩みとして見えてくる。


※記事は執筆時点の情報です

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