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“公務員希望”に2人で出した答え 藤井隆と乙葉、婚約会見から続く歩み

  • 2026.9.5
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2005年5月、藤井隆・乙葉の婚約発表会見より(C)SANKEI

2005年3月21日、乙葉は写真集『SWEET HONEY』の発売記念握手会に登場した。藤井隆について尋ねられると、尊敬している先輩だと説明し、結婚はまだ考えていないと答えている。

その49日後、5月9日。今度は藤井と乙葉がそろって婚約会見に臨んだ。同じ春のうちに、公の場で二人の関係を表す言葉は「先輩」から「婚約者」へと変わった。

時間の短さだけを見れば、鮮やかな急展開である。けれど、この日の会見で印象に残るのは、婚約そのものの驚きだけではない。少し答えにくそうな質問を受け取り、二人の掛け合いへ変えていく。そのやり取りには、のちに夫婦で音楽やステージをつくる二人の姿を先取りするような軽やかさがあった。

“公務員希望”を、二人の会話に変えて

婚約会見では、乙葉が以前、公務員との結婚を希望していたことに触れる質問が出た。婚約相手の藤井は公務員ではない。条件だけを照らし合わせれば、少し答えづらい問いである。

そこで乙葉は、藤井に会社員として働いた経験があることを挙げた。すると藤井も、吉本新喜劇で公務員役を演じた経験があると重ねた。

乙葉が現実の職歴から接点を見つけ、藤井が舞台上の役まで連れてくる。どちらも「公務員」という条件への完全な答えではない。それでも、二人の言葉が順に並ぶと、質問の角がほどけていく。

この掛け合いの面白さは、藤井が一人で笑いを取りにいったところにはない。乙葉が差し出した答えを藤井が受け取り、もう一段先へ運んだところにある。婚約会見は二人の関係を知らせる場だったが、“公務員”をめぐる短いやり取りは、その二人がどんな調子で隣に立つのかまで伝えていた。

会見の掛け合いは、音楽とステージへ

二人は2005年7月29日に結婚した。婚約会見で見せた連係は、その場限りのものでは終わらない。

2015年には、藤井がプロデュースした楽曲『make over』で乙葉がボーカルを担当した。二人にとって、音楽活動では初めての共演である。藤井が作品の土台をつくり、乙葉が歌声を吹き込む。会見では言葉を渡し合っていた二人が、今度はプロデュースとボーカルという異なる持ち場から一曲をつくった。

2024年2月には、ホテル日航大阪で初の夫婦共演ディナーショーを開催。二人は食事の時間から登壇し、その後はトークと歌を届けた。あの日の会見から約19年。夫婦であることを見られる会見から、夫婦だからこそつくれる音楽とショーへ。同じ二人で人前に立ちながら、その意味は少しずつ変わっていった。

あの春から、二人で重ねた21年

尊敬する先輩は婚約者になり、夫になり、音楽やステージを共につくる相手になった。二人で一つの空気をつくる形は、“公務員”をめぐるあの掛け合いから、後年の共演まで変わらず通っている。

2026年のいま、婚約会見から21年が過ぎた。振り返れば、あの春の急展開は二人の物語の入口にすぎない。問いを笑いへ、発表の場を共演の場へと変えてきた21年である。先輩と後輩、婚約者、夫婦、そして共演者。関係を示す言葉が増えても、二人は互いの持ち味を消さずに隣に立ってきた。あの会見の短い掛け合いには、その後の歩みまで、すでに少しだけ映っていたのかもしれない。


※記事は執筆時点の情報です

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