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着陸態勢になってもトイレから出てこない乗客「ドアが開かないんです!」突然のピンチに機長が下した“緊急かつ異例”の判断

  • 2026.9.6
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。元CAのマンゴーアレルギーです。

突然ですが、飛行機のトイレを利用したことはありますか?

機内のトイレは、駅や商業施設のトイレと比べるとかなりコンパクト。ドアや鍵の仕組みも少し独特なので、戸惑う方もいらっしゃいます。

今回は、そんな飛行機のトイレで実際に起きた、私も驚いた出来事をご紹介します。

着陸10分前、男性がトイレへ

ある日のフライト。

まもなく着陸態勢に入るため、

「あと10分ほどで着陸態勢に入ります。化粧室をご利用のお客様は、お早めにお済ませください」

とアナウンスしました。

すると、30代くらいのスーツ姿の男性のお客様が化粧室へ向かわれました。

実はCAは、できる範囲で「今、どのお客様が化粧室を利用しているか」を把握するようにしています。

化粧室内で体調が悪くなった方に早く気づくため、そして禁止されている機内での喫煙など、異常が起きていないか確認するためです。

この時も私は、「今、あのお客様が使っているな」と頭の片隅に置きながら、着陸準備を進めていました。

着陸態勢に入っても出てこない

しばらくすると、着陸態勢に入る合図が聞こえました。

機内の安全確認を始めましたが、先ほどのお客様がまだ出てきません。

少し待っても出てこない。

「もしかして具合が悪くなった?」

心配になり、ドアをノックすると、中からノックが返ってきました。

そこで、

「まもなく着陸いたしますので、お席にお戻りいただけますか?」

と声をかけると、

「ドアが開かないんです!」

と返事が。

外からも開かない!

飛行機の化粧室は、必要な場合にはCAが外側からドアを開けられる仕組みになっています。

「こちらから開ければ大丈夫」と思って操作しました。

ところが、開かない。

もう一度やっても開かない。

何をしても鍵が解除できません。

その間にも飛行機は着陸に向けて高度を下げています。

私は急いで機長に、

「化粧室のドアが開きません。お客様が中に閉じ込められています」

と報告しました。

まさかの、そのまま着陸

お客様が体調不良ではなく、受け答えもできていることを確認して報告すると、機長から指示がありました。

「このまま着陸する」

もちろん、化粧室には座席のようなシートベルトはありません。

そのためお客様には、便座に座り、手すりにしっかりつかまっていただくようお願いしました。

さらに、万が一の場合には化粧室内にも酸素マスクがあることを説明し、できるだけ安心していただけるようお声がけしました。

そして

男性のお客様を化粧室に残したまま、飛行機は着陸しました。

本来、離着陸時のシートベルト着用は航空法で義務付けられていますが、今回はドアの完全な故障により物理的に救出が不可能であり、高度も下がっていたため、機長の権限による緊急かつ異例の判断でした。

CAをしていた私にとっても、初めての経験でした。

「貴重な経験でした」

飛行機が無事に着陸したあと、あらためて対応し、男性のお客様も無事に化粧室から出ることができました。

トイレのドアが突然故障するなんて、私たちCAにとっても予測できない出来事でした。

お客様に怪我もなく心の底からホッとしました。

着陸前によく聞く、

「化粧室をご利用のお客様は、お早めにお済ませください」

というアナウンス。

一歩間違えれば大事故に繋がりかねない事態でした。だからこそ、早めの化粧室の利用をお願いするアナウンスは、皆様の命を守るための大切なものなのです。

これも、CA時代に経験した忘れられないフライトのひとつです。


ライター名: マンゴーアレルギー

グランドスタッフ3年、客室乗務員として7年、勤務した経験を持つ元航空業界人。航空業界での経験や子育てで得た学びを生かし、思わず「なるほど」と感じてもらえるような体験談や、暮らしに役立つ情報をわかりやすくお届けします。


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