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交通渋滞で送迎バスが遅延→乗客「遅れた責任としてキャンセル料を払って」元バス運転士が語る実体験に「本当に焦りました」

  • 2026.10.2
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

到着時間によって経済的なダメージを受ける可能性があるとき、バスが遅延したらどう感じますか?

今回は、私が教習所のスクールバスに乗務していたときの出来事を紹介します。

当時、高速道路の集中工事が行われていました。そのため、周辺の一般道は大渋滞。当然、スクールバスも延着してしまったわけですが、そのとき乗客から理不尽なクレームを受けることになりました。

今でも忘れられない驚きの苦情と要求に苦慮したお話です。

予想されていたスクールバスの延着と対応

数年に一度行われる高速道路の集中工事では、周辺の幹線道路だけでなく、東西南北をつなぐ脇道まで渋滞します。

そのため、教習所もスクールバスの遅延を見込んで、教習中に案内したり所内の壁や窓に案内の紙を貼ったりして周知を徹底してくれていました。運行管理会社として、私たちも抜け道を確認するなど、徹底した渋滞対策を考えていました。

営業だった私も運転士不足により、連日スクールバスに乗務しており、いよいよ高速道路の工事が始まる日を迎えました。

しかし、至る場所で予想を超える渋滞が発生し、5台のスクールバスでカバーしあっていたものの、もはやお手上げと言える状態です。教官が予備のマイクロバスを運転して代替輸送もしてくれましたが、スクールバスの遅延は避けられませんでした。

教習の開始時間が迫る!焦るのは運転士だけではない

「余裕をもって教習所へ到着するように」と事前に掲示していた教習所は、案外シビアでした。大幅な遅延が発生すると思われる状況下であっても、従来のルールは変えていませんでした。

  • 教習開始から20分を超えると教習は受けられない
  • 実技教習をキャンセルするとキャンセル料が発生する

さらに、キャンセルが相次ぐと教習スケジュールに穴が空き、教習所の運営や教官の業務にもダイレクトに影響が及んでしまいます。

生徒のキャンセル料と教習所の運営に対する責任を背負い、私はハンドルを持つ手に力が入っていました。

教習所に近づくと、座席で降車準備をする生徒や、教習車を並べて待つ教官が目に入ります。生徒が降りたあと、車内の忘れ物を確認する間もなく、出発しようとする私に向けられた、女性教官の「もっと早く帰ってきて!」という言葉には、プレッシャーを感じました。

キャンセル料は遅延した運転士のせい?

教習所でのインターバルは、たったの10分です。そのため、一度でも20分以上遅れると、時間を取り戻せず、次の便も20分以上の遅延が発生します。

渋滞が解消されなければ、永遠に遅延が繰り返され、遅延の幅はどんどん広がります。

そんな状況で、キャンセル料に対する苦情の受け皿となったのが私たち運転士でした。

「遅延がキャンセル料につながった」
「キャンセル料は高いのにどうしてくれるんだ」
「せっかく来たのに意味がなかった」

スクールバスの遅延でキャンセル料が発生したため、運転士の責任かのように捉えられてしまったのです。

なかには、「遅れた責任としてキャンセル料を支払って」という教習生までいました。教習生も予定外のキャンセル料に大きな不満と焦りが募っていたのだと思いますが、交通渋滞は避けられないことでもあるので、対応には非常に苦慮しました。

なかには教習生の圧に負け、キャンセル料をポケットマネーで支払おうとする運転士さえ出てしまい、運行責任者だった私は本当に焦りました。

「1度支払うと全員に支払うの?できるの?」と問いかけながら運転士の士気を高めつつ、徹底してキャンセル料のクレームには「できない」と言い通すよう指示しました。

余裕を持った行動が心も財布も豊かにする

当時、予定外の出費に怒りたくなる気持ちは、痛いほどわかりました。しかし、教習所内やバス車内にも貼り紙をし、渋滞予測に対しては徹底して事前周知していました。

運転士に非があるわけでもないのに、終始クレーム対応しながら安全確認を徹底した当時の運行は、今でも鮮明に思い出せるほど疲れる仕事でした。

交通渋滞が予測されている日の早めの行動は、無用なトラブルを防ぐ自衛手段になります。教習所側も、教官のスケジュール管理や他の生徒との公平性の観点から、安易にルールを変えられない事情があったことは理解できます。

しかし、あのような異常事態においては、例えば『代替教習枠の優先案内』や『一部免除措置』など、少しでも双方が歩み寄れるような選択肢があれば、教習生も運転士も不要な衝突を避けられたのかもしれません。

今では、バスの遅延が発生していても、「あ、残念。1本前にしておけばよかった」と思うようにしています。交通渋滞の責任は、誰に課せられるものではないと感じているからです。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


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