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暴言、暴力、ネグレクトが日常茶飯時の毎日。そんな毒親からの呪縛を断ち切り、自分の人生を手に入れるまでを描いた実録コミックエッセイ【書評】

  • 2026.8.24

【漫画】本編を読む

『毒親に育てられました 母から逃げて自分を取り戻すまで』(つつみ/KADOKAWA)は、そのタイトル通り毒親に苦しんできた主人公・つつみがその呪縛を断ち切るまでを描いた物語。SNSで大きな反響を呼んだ実体験をもとにしたコミックエッセイで、幼少期から社会人になるまでを3巻にわたって描いている。

幼い頃、つつみは両親が離婚したため母方の祖父母のもとに預けられる。なんの不自由もない生活を1年ほど過ごしたある日、母親が迎えに来ることになり、久しぶりに会えることにワクワクしていた。そして現れたのは水商売の仕事をしている華美な服装の母親で、しかも開口一番に娘の容姿を笑うのだった。そんな母親との暮らしで待っていたのは暴言や体罰、ネグレクトだった。食事を与えられなかったり、家の中で自由に行動できなかったりと目を覆いたくなるような壮絶な毎日を過ごしながら、成長するにつれて自分の家庭が「普通ではない」と気づき始めていく。学校という外の世界を知り、徐々に視野を広げていくものの、母親の支配は一層強くなり、自分らしさや自己肯定感が削られ続けていくのだった。

やがて就職してひとり暮らしを始めても、母親の支配は終わらなかった。お金をせびる執拗な連絡や突然の訪問が精神的な負担となり、ついにつつみは心身の限界からうつ病を発症してしまう。それでも自分らしく過ごせる日常を手に入れようと必死にもがき続ける。

衝撃的な出来事が続くが、本作の副題の通り、つつみを認めてくれる友人や周囲の大人たちとの出会いによって救われ、自分を取り戻していく過程も描かれていくため、苦しみの中でも前を向こうとするつつみの姿に強く引き込まれるだろう。

「毒親」だからといって簡単に断ち切ることができない母親に対する複雑な感情と、自分らしさを取り戻したいという気持ちのせめぎ合いのなか、つつみはどうやって自分の人生を手に入れたのか。ぜひ最後まで見届けてほしい。

文=つぼ子

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