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SNSで人気のシュールな猫マンガが書籍化! 猫と人間たちのなんでもないけどちょっとだけ不思議な日常が、疲れた頭を癒やしてくれる【書評】

  • 2026.8.21

【漫画】本編を読む

猫は気まぐれで、ときに理解不能な行動をする。しかしそれはあくまで人間から見た感覚であって、本人(本猫)たちにとってはちゃんとした理由がある……かもしれない。『気がつけば猫がいる』(かわさきです。/KADOKAWA)は、猫と人が話せるという少しだけファンタジーな設定で、猫特有の習性や「猫あるある」を描いた作品。SNSで発信し人気を博した作品を一冊にまとめたショートショートコミックである。

「地域猫になりたい」と市役所を訪れ、人間の職員からは家猫になることを勧められるものの、手続きの待ち時間に見つけた職員募集ポスターをきっかけに市役所の地域課で働くことになる猫や、駅に居着いていたら正式な駅長に就任した猫、月曜の朝に仕事に行きたくない人をはげまして手を繋いで駅まで送る猫など、もし猫と意思疎通ができたらこんな日常なのかもしれないという独特の世界が展開される。

また、皿洗いしているのをじっと見つめる、飼い主の足をよじ登るなど、猫特有の謎行動についてその理由を猫が語るといった、1ページないし2ページほどで完結する「猫あるある」エピソードが満載なのも見どころだ。「ウチの猫も同じことをするけど、こんな理由なのかもしれない」と、これまでよりも愛猫の気持ちがわかった気になるかもしれない。

本作は言ってしまうと、どのエピソードにもあまり意味はない。そして爆笑ではなくクスッとしたシュールな笑いを誘ってくる。だがそれが実に猫らしさを表しており、著者の観察眼の鋭さと猫への愛情が伝わってくるのである。

なお、書籍化にあたって単発だった物語の続きを描いた描き下ろしも掲載されているので、すでにSNSで読んだ人も楽しめる内容になっている。ゆる〜い絵柄でゆる〜い内容の猫マンガ。頭を空っぽにしてこの世界に浸ってほしい。

文=ゆくり

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