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「ずっと払い続けていました…」母の介護費で“月7万円”を払い続けた50代息子→2年後、市役所で告げられた“思わぬ制度”に驚き

  • 2026.9.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、母親の介護費用を2年間払い続けてきた50代のAさんの体験談です。

「介護にはお金がかかるものだと思っていました」

そう話していたAさんでしたが、市役所で自己負担に上限があることを知ります。申請しなければ戻らないお金のお話です。

毎月の請求された金額を、そのまま払っていた

Aさん(50代)の母(80代)は、2年前から要介護4の認定を受けています。

母は自宅で一人暮らしをしています。デイサービスに週4回、訪問介護を週3回、加えてショートステイを月に8日ほど利用しています。

介護サービスの自己負担は1割で、毎月およそ3万1,000円。ここにショートステイの食費や部屋代、デイサービスの食事代、おむつなどの日用品費が加わり、負担は月7万円ほどになっていました。

母の年金は月12万円ほどです。ここから食費や光熱費も支払うため、介護費用の一部はAさんが補っています。

「介護にはお金がかかるものだと思って、請求された金額をそのまま支払っていました」

「上限を超えた分は、戻ります」

母の要介護度の更新手続きで市役所を訪れたとき、担当者がAさんに尋ねました。

「高額介護サービス費の申請は、されていますか」

Aさんは、聞いたことがないと答えました。

介護保険のサービスを使ったときの自己負担には、1か月あたりの上限額が決まっています。上限を超えて支払った分は、申請すると払い戻されます。

上限額は、住民税が課税されている世帯かどうかや、世帯の所得に応じて決まります。

市町村民税が課税されている世帯で、課税所得380万円未満であれば、上限は月4万4,400円です。市町村民税が非課税の世帯では、月2万4,600円と定められています。

「母は一人暮らしで、住民票の世帯は母ひとりです。市民税は非課税だと聞いています」

担当者がその場で確認したところ、そのとおりでした。母の上限額は、月2万4,600円になります。

なお、この上限は世帯単位で見るものですので、同じ住民票の世帯に課税されている人がいれば、区分は変わります。

対象になるもの、ならないもの

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ただし、支払った金額のすべてが上限の計算に入るわけではありません。

対象になるのは、介護保険が使えるサービスの自己負担分です。施設の食費や部屋代、日用品費、福祉用具を買ったときの費用、住宅改修の費用などは含まれません。

もうひとつ、注意したい点があります。介護保険には、要介護度ごとに1か月に使えるサービスの量の上限があります。要介護4では3万938単位です。1単位あたりの金額は地域やサービスによって異なりますが、10円として換算するとおよそ30万9,380円になります。この上限を超えて使った分は全額が自己負担となり、高額介護サービス費の対象にもなりません。

担当者が母の利用実績を確認したところ、この範囲に収まっていました。払い戻しの計算に入る自己負担は月3万1,000円ほどですので、上限の2万4,600円を超えた6,400円ほどが対象になります。

「2年分ということは……」

年間ではおよそ7万6,000円、2年でおよそ15万円になります。ただし、さかのぼって申請できる期間には決まりがあり、時効を過ぎた分は戻りません。担当者はすぐに手続きを勧めました。

初回は市区町村への申請が必要です。一度手続きをすれば、次回以降は自動的に振り込まれる自治体が多くなっています。

医療費と重なった年は、もうひとつ

担当者は最後に、別の制度も案内しました。

医療費と介護費の両方がかかった場合、1年分を合算して負担を軽くする仕組みがあります。「高額医療・高額介護合算制度」といいます。

毎年8月から翌年7月までの1年間が対象で、決められた上限額を超えた分が、申請すると支給されます。

ただし、合算できるのは同じ医療保険に加入している方どうしです。母は後期高齢者医療制度に入っていますので、Aさんの医療費とは合算できません。母自身の医療費と介護費であれば対象になります。

「知らないままだと、ずっと払い続けていました」

Aさんはそう振り返りました。

介護の費用は、かかった額をそのまま払うものだと思われがちですが、上限を超えた分は申請すれば戻ります。

介護の請求書を毎月そのまま払っている方は、一度、上限額の申請をしているかを確かめてみてください。


執筆・監修:中川 佳人
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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