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かかと上げを毎日30回続けた結果、どんな効果がある?1週間〜3か月の変化

  • 2026.8.19

立ったまま、テレビを見ながらでもできる「かかと上げ」。特別な道具もいらず、場所も選ばないことから、運動習慣を作りたい方やながら運動としておすすめの動きです。

かかと上げに期待できる効果と、1週間から3か月続けた場合の変化の目安、正しいやり方や注意点を用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック院長・菊池真大先生監修のもとお届けします。

先にかかと上げを毎日30回続けたときの変化【1週間〜3か月】を読む

かかと上げはどこに効く?鍛えられる筋肉部位

かかと上げは、主にふくらはぎの筋肉、いわゆる下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)を鍛える動きです。かかとを上げ下げする動作を繰り返すことで、この部分にしっかりと負荷がかかります。

あわせて、足首まわりの安定性や、体のバランスを保つための感覚にも働きかけます。シンプルな動きながら、下半身のさまざまな機能をサポートする運動といえるでしょう。

かかと上げにはどんな効果がある?

かかと上げを続けることで期待できる効果は、筋力面だけにとどまりません。

ふくらはぎの筋力維持をサポート

ふくらはぎの筋肉は、歩く、階段を上るといった日常動作を支える重要な部位です。かかと上げを継続することで、この筋力を維持し、加齢にともなう衰えをゆるやかにするサポートが期待できます。

血流を促すサポートが期待される

ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、筋肉の収縮によって、下半身にたまった血液を心臓へ送り返すポンプのような役割を担っています。かかと上げでこの筋肉を動かすことは、血流を促すサポートにつながると考えられています。

ふくらはぎの筋肉が弱いと、こんなデメリットが!トレーナーも力説する「ふくらはぎを鍛えるべき理由」

バランス感覚を養うきっかけになる

かかと上げを行う際は、無意識のうちに体幹や足首を使ってバランスを取っています。この動きを繰り返すことで、立位でのバランス感覚を養うきっかけになります。

かかと上げを続けると痩せる? 期待できるダイエット効果

かかと上げだけで、大きな減量効果を期待するのは難しいというのが正直なところです。ふくらはぎという限られた部位を動かす運動のため、消費カロリー自体はそれほど多くありません。

ただし、筋肉量を維持することは、基礎代謝を保つうえで役立ちます。また、血流を促すことで、体が冷えにくくなったり、むくみが軽減されたりすることも、間接的に体づくりへのプラスになるでしょう。

「これだけで痩せる」というよりも、ウォーキングや食事管理と組み合わせる中のひとつの習慣として捉えるのがおすすめです。

かかと上げ、高齢者にはどんなメリットが期待できる?

高齢の方にとって、かかと上げはとくにおすすめしたい運動のひとつです。ふくらはぎの筋力は、加齢とともに衰えやすい部位であり、この筋力が低下すると、つまずきや転倒のリスクが高まります。

かかと上げを継続することで、下半身の筋力とバランス感覚の両方を維持しやすくなり、転倒予防につながることが期待されます。

立ったまま行うのが不安な方は、壁や椅子につかまりながら行うと、無理なく安全に続けることができます。

かかと上げを続けると血圧が下がるってホント?

かかと上げと似た動きに、かかとを上げてから勢いよく落とす「かかと落とし」があります。

かかと落としを実践した人の中には、血圧の改善がみられたという報告がありますが、これは臨床現場での報告に基づくものであり、すべての人に同様の効果が認められているわけではありません。

かかと上げやかかと落としは、ふくらはぎの筋肉を動かすことで血流を促したり、後述する血糖値への働きかけを通じて、間接的に血圧管理をサポートする可能性があると考えられています。

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ただし、血圧は食事や運動、体重、睡眠、ストレスなど、さまざまな要因が影響します。そのため、かかと上げだけで血圧が改善するとは言い切れません。すでに高血圧の治療を受けている方は、自己判断で薬を中止せず、運動は医師の指示のもと、生活習慣改善の一環として取り入れるようにしましょう。

血糖値対策に「かかと上げ運動」は効果ある?

かかとの上げ下げに関連して注目されているのが、骨への刺激によって分泌が促されるとされる「オステオカルシン」という物質です。オステオカルシンは、インスリンの分泌や働きに関与し、血糖値の調節に関わる可能性があることが報告されています。

ただし、この働きが期待されているのは、主にかかとをストンと落とす「かかと落とし」のように、骨へ適度な衝撃を与える動作です。ゆっくりと上げ下げする一般的なかかと上げでは、同じような刺激が得られにくい可能性があります。

生殖能力を高めたいなら「骨の健康」を意識せよ。骨から出る若返りホルモン“オステオカルシン”に注目する理由

血糖値が気になる方は、かかと上げの最後に「軽くかかとを落とす動き」を取り入れてみるのもひとつの方法です。

ただし、血糖値の改善には食事や運動習慣なども大きく関わるため、かかと落としだけで効果が得られるわけではありません。

次:かかと上げを毎日30回続けたときの変化【1週間〜3か月】

かかと上げを毎日30回続けたときの変化【1週間〜3か月】

ここからは、かかと上げを毎日30回続けた場合に感じやすい変化の目安を、期間ごとにご紹介します。感じ方には個人差がありますので、参考程度にご覧ください。

1週目|正しいフォームに慣れてくる

始めたばかりのこの時期は、体の変化よりも、正しい姿勢やペースをつかむことが中心になります。ふらつきやすい方も、繰り返すうちに安定してくる感覚をつかめるでしょう。

2週目|動作がスムーズになってくる

かかとを上げる動作そのものに慣れ、スムーズにできるようになってくる時期です。日々のルーティンとして、生活の中に組み込みやすくなってきます。

3週目|ふくらはぎの感覚に変化を感じる人も

ふくらはぎに軽い張りや、しっかり使えている感覚を実感する方が増えてくる時期です。継続する意欲にもつながりやすいタイミングといえます。

1ヶ月|継続が習慣として定着する

1ヶ月ほど続けると、意識しなくても自然に行える習慣として定着してきます。ふくらはぎの筋力に、ゆるやかな変化を感じ始める方もいます。

2ヶ月|日常動作での変化を感じる人も

階段の上り下りや、立ち仕事での疲れにくさなど、日常生活の中での変化を実感しやすい時期です。むくみが軽減したと感じる方もいるでしょう。

3ヶ月|継続の実感が積み重なってくる

3か月続けると、習慣そのものが生活の一部として根づき、継続してきたことへの実感が積み重なってきます。筋力面での変化を体感しやすい時期でもあります。

かかと上げの正しいやり方

まず、足を肩幅程度に開いて立ちます。バランスに不安がある方は、壁や椅子の背もたれに軽く手を添えましょう。

そこから、かかとをゆっくりと持ち上げ、つま先立ちの状態を1〜2秒キープします。その後、かかとを床につけるまで、ゆっくりと下ろしていきます。

反動を使わず、ふくらはぎの筋肉を意識しながら行うことが、効果を高めるポイントです。

次:かかと上げは1日何回やればいい?

かかと上げは1日何回やればいい?

目安としては、1日20〜30回を1〜3セット程度行うのがおすすめです。一気に行う必要はなく、家事や仕事の合間に分けて行っても十分効果が期待できます。

大切なのは回数そのものよりも、継続することです。無理のない範囲から始め、慣れてきたら徐々にセット数を増やしていくとよいでしょう。

やりすぎるとデメリットも! 100回は意味ないかも

かかと上げは体への負担が少ない運動ですが、やりすぎには注意が必要です。

やりすぎると起きやすいデメリット

一度に100回など極端な回数を行うと、ふくらはぎの筋肉やアキレス腱に疲労がたまりやすくなります。硬い床の上で回数を重ねすぎると、すねの痛みにつながることもあります。

回数を増やすよりも、動作の丁寧さや継続性を優先するほうが、体への負担を抑えながら効果を得やすくなります。

ふくらはぎが太くなるってホント?

「かかと上げをすると、ふくらはぎが太くなるのでは」と心配する方もいますが、過度に心配する必要はありません。

自分の体重程度の負荷で行う、回数の多いトレーニングは、筋肉を大きくするというよりも、持久力に関わる筋線維を鍛える性質が強いためです。

もともとふくらはぎは歩行などの日常動作でも常に使われている部位のため、1日20〜30回程度の追加負荷で、見た目に大きな変化が出ることは考えにくいでしょう。

むしろ、筋肉が引き締まり、むくみが軽減することで、すっきりとした印象につながることもあります。

監修者プロフィール

用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック院長 菊池真大(きくち まさひろ)先生

慶應義塾大学医学部卒業、東海大学医学部客員准教授、米国ペンシルバニア大学消化器内科元博士研究員、日本アルコールアディクション医学会理事。日本総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内視鏡学会専門医、日本人間ドック健診専門医、日本病態栄養学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、健康運動指導士

2024年秋、メタボとロコモを同時予防管理する未来志向型クリニックを東京・用賀の地に開業。https://www.youga-naika.com/

<Text:外薗 拓 Edit:編集部>

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