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「お菓子はママの分も、用意してあるの」子ども同士のお菓子交換。だが、私が気まずくなってしまったワケ

  • 2026.8.20

いつものつもりで、大袋を開けた

その日の公園には、いつも顔を合わせる親子が何組か集まっていました。子どもたちは滑り台や砂場を行ったり来たりし、母親たちはベンチの近くで見守りながら話しています。

しばらくすると、一人の子がお菓子を取り出しました。

それをきっかけに、「これあげる」「こっちもどうぞ」と、子どもたちの間で自然にお菓子交換が始まりました。

私も家から持ってきた個包装のお菓子が入った大袋を取り出し、その場で封を開けました。

「みんな、好きなの取っていいよ」

子どもたちは喜んで手を伸ばします。これまでも似たようなことは何度かあったので、私は特に気にしていませんでした。

ところが、隣にいたママがかばんから取り出したものを見て、少しだけ手が止まりました。

透明な小さな袋の中に、クッキーやチョコが数個ずつ入っています。派手なものではありませんが、一人分ずつきれいに分けて用意されていました。

「これ、子どもたちの分。あと、お菓子はママの分も用意してあるの」

そう言って、そのママは私たちにも小さなお菓子を一つずつ渡してくれました。

「えっ、私たちの分まで?ありがとう」

周りのママたちも笑って受け取っています。

私はお礼を言いながら、ベンチの上に置いた自分の大袋を見ました。

ただ買ってきた袋を開けただけの私と、人数を考えて小分けしてきた彼女。比べる必要なんてないはずなのに、急に自分の準備が雑だったような気がしてきたのです。

「こうしなきゃいけない」と思っていたのは私だけだった

さらに気になって周りを見ると、別のママは普通の箱菓子を持ってきていました。何も持ってきていない人もいます。

つまり、みんなが小分けのお菓子を準備する決まりがあったわけではありません。

それでも私は、「次から私も袋に分けて持ってきたほうがいいのかな」と考えてしまいました。

すると、私の大袋からお菓子を取った子が、うれしそうに母親のところへ走っていきました。

「これもらった!」

その声を聞いたママが、こちらを向いて言いました。

「ありがとう。こういう大袋のほうが、子どもたちは自分で選べて楽しいよね」

その一言で、少し肩の力が抜けました。

小分けにしてきたママも、「私は準備するのが好きなだけだから、全然気にしないで」と笑っています。

考えてみれば、誰も私に同じことを求めてはいませんでした。丁寧に準備する人もいれば、その場でみんなに配る人もいる。それぞれのやり方があるだけです。

人の気遣いを目にすると、自分にも同じことが求められているように感じてしまうことがあります。

でも、勝手に「これがルールなんだ」と思い込んでいたのは、私自身だったのかもしれません。

帰るころには大袋もほとんど空になり、子どもたちは最後まで楽しそうに遊んでいました。

次に公園へ行くときも、私はたぶん同じようなお菓子を持っていくと思います。ただ今度は、誰かのやり方と比べて気まずくなることはなさそうです。

※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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