1. トップ
  2. エピソード
  3. 要件を打つのが面倒で「いいから出て」と送った俺に、妻が返した一言

要件を打つのが面倒で「いいから出て」と送った俺に、妻が返した一言

  • 2026.8.9
ハウコレ

「何の件?」と聞かれても、事情を打ち込むのが面倒でした。口で言えば済む話を、なぜ長々と書かなければいけないのか。俺はそう思っていました。

ソファに寝転んだまま、俺は事情を打ち込む代わりに通話ボタンへ指を伸ばしていました。

打つより話すほうが楽

有給を取って、家で撮りためた録画を消化していました。一覧を開くと容量が残りわずかで、ドラマの予約が入らない表示が出ています。どれを消していいか、妻に聞いてから消したい。ただ、番組名を並べて事情を打ち込むのは面倒でした。口で言えばわずかな時間で済む話です。俺は「電話今いける?」とだけ送って電話を掛けましたが、出ませんでした。要件を書くという発想自体がありませんでした。

「何の件?」の返信

すぐに「何の件?」と返ってきました。説明を打つくらいなら、最初から電話にしていません。俺は「いいから出て」とだけ返します。既読はついたまま、返信も着信もないまま午後が過ぎました。なんで出ないんだと、苛立ちのほうが先に立ちます。妻が会議中かもしれないとは、考えていませんでした。

楽なのは、あなただけでしょ

録画一覧を出したまま、ソファで妻の帰りを待ちました。玄関の音がして、部屋に入ってきた妻に、顔だけ向けて切り出します。「録画の容量がなくて、ドラマの予約が入らないんだよ。どれ消していい?」妻は音量を下げてから、聞き返しました。「それだけ?」続けて「そういうことなら、先に書いてよ」俺は正直に答えました。「打つより話したほうが早いだろ」返ってきたのは、聞いたことのない低さの声でした。「楽なのは、あなただけでしょ」

そして...

録画はその場で適当に消しました。冷蔵庫のメモには「了解」と書き足しました。急ぎかどうかを書くくらい、確かに手間ではありません。それでも今も、電話1本で済む話だという気持ちは残っています。俺の楽と妻の楽が別物だと、まだ半分しか分かっていないのだと思います。

(30代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ