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友人の手作りプレゼントを使えなかった理由を、私はずっと言えずにいた

  • 2026.8.8
ハウコレ

片付けを手伝いに来た友人の前で、棚から誕生日にもらった紙袋が出てきました。友人の視線が開封していないマフラーに止まり、私は「まだ使えてなくて」とだけ伝えて、袋を奥へ押し込みました。

開けられなかった紙袋

紙袋の中には、1年前の誕生日に友人がくれた手編みのマフラーが入っていました。受け取ったとき、手編みだと聞き、完成までにかけてくれた時間を想像しました。

数年前にも、友人から手作りのポーチをもらっています。私は洗い方を確認せず、洗濯で縮ませてしまいました。自分の扱い方が原因だと分かっていたため、言えないまま引き出しにしまっていました。

マフラーまで傷めたら、今度こそ友人に知られてしまう。そう考えるうちに、袋を開けずに保管することが、贈り物を守る方法だと思っていました。

もう1つの本音

友人が帰ったあと、私は紙袋を棚から下ろし、初めてテープを剥がしました。中には、丁寧に編まれたマフラーが入っていました。

自分では選ばない色だったため、手持ちの服に合わせにくいかもしれないと思いました。けれど、紙袋を押し込んだ理由の中心は色ではありません。

ポーチを縮ませた失敗を知られるのが怖くて、説明する機会から逃げていました。贈り物を守るためと言いながら、自分の失敗や気まずさを隠したかったのです。

打ち明けた日

数日後、私から友人をカフェに誘いました。注文した飲み物に手をつける前に、ポーチを縮ませた失敗を話しました。

「前にもらったポーチ、洗濯で縮ませたこと、ずっと言えなくて」

友人は話を遮らず、最後まで聞いてくれました。

「使って古びた方が、私は嬉しいよ」

マフラーを開けたあと、色の合わせ方にも迷ったことまでは話せませんでした。あの場で伝えられたのは、長く隠していたポーチだけです。

そして...

帰宅してからマフラーを巻き、鏡の前に立ちました。合わせにくいと思っていた色は、実際に巻いてみると案外悪くありません。写真を撮って友人へ送ると、すぐに返事が届きました。

次に会う日は、縮んだポーチを持っていくつもりです。色の話をするかは、まだ決めていません。ただ、使わない理由を作るために、マフラーを紙袋へ戻すことだけはやめました。

(30代女性・販売職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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