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7年間もレス…勇気を出して夫を誘ってみたら、思いもよらない大拒絶! 夫婦関係のリアルな問題に真正面から向き合ったコミックエッセイ【書評】

  • 2026.8.4

【漫画】本編を読む

『「君とはもうできない」と言われまして』(モチ:著、三松真由美:監修/KADOKAWA)は、出産後7年以上にわたってレス状態が続く夫婦の葛藤を描いたコミックエッセイである。デリケートなテーマを扱いながらも、ユーモアを交えて描かれており、夫婦関係についてあらためて考えさせられる作品だ。

主人公の律子は、夫と娘の3人で暮らす共働きの主婦。出産後、夫婦の関係は少しずつ変化し、気づけば7年以上も夜の夫婦生活がない状態が続いていた。娘がひとりで寝られるようになったことをきっかけに、律子は久しぶりに夫婦の時間を取り戻そうとする。しかし、勇気を出して夫に歩み寄った結果、返ってきたのは思いもよらない拒絶の言葉だった。

本作の魅力は、レスを単なる男女関係の問題として描いていない点にある。律子が苦しんでいるのは、性行為そのものだけではなく、「女性として求められていないのではないか」「夫は自分をどう思っているのか」という不安や孤独感なのである。その切実な思いに共感を覚える人は少なくないだろう。

また、物語は妻の一方的な主張だけを描いていない。夫にも夫なりの事情や葛藤があり、この夫婦のすれ違いは「どちらかが悪」というものではないことが徐々に見えてくる。だから読み手は、どちらかを責めるのではなく「夫婦とは何か」という問題を突きつけられ、考えさせられるのだ。

夫の浮気疑惑やPTA不倫騒動なども描かれ、物語は夫婦関係の悩みにとどまらない広がりを見せていく。しかし、その根底に流れているのは、やはり夫婦の絆を取り戻したいという律子のまっすぐな思いである。

夫婦生活がレスになることは決して特別なことではない。しかし誰にも相談できず、ひとりで悩んでいる人もいるだろう。本作はそんな夫婦のリアルを描きながら、互いに幸福感を得られる関係を続けることの難しさと大切さを伝えてくれる。既婚者はもちろん、パートナーとの関係に悩んだことがある人にも読んでほしい作品だ。

文=ヒルダ・フランクリン

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