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「交通費くらいはこちらで持ちたいの」遠方から来た結婚式に来た同僚。だが、ご祝儀袋の中身を見て感じた違和感とは

  • 2026.8.6

遠方の同僚へのお車代

結婚式を控えて、招待状の宛名を書いていた頃の話です。

会社でよく話す同僚を、私はぜひ呼びたいと思っていました。

その同僚とは部署は違っても、休憩のたびに立ち話をする、気の合う間柄でした。

だからこそ、遠くても足を運んでほしいと思ったのです。

ただ、その同僚は遠方に住んでいて、式場までは新幹線を使わなければ来られません。

片道の料金を調べてみると、ちょうど一万五千円ほどかかると分かりました。

「わざわざ来てもらうんだから、交通費くらいはこちらで持ちたいの」

「それがいいよ。遠くから来てくれるんだしね」

夫もそう頷いてくれて、私はお車代として、片道ぶんの新幹線代を白い封筒に包むことに決めました。

式当日、受付でその封筒をそっと手渡すと、同僚は驚いた顔で何度も頭を下げてくれました。

「こんなに気をつかってもらって、悪いね」

「遠くから来てくれたお礼だから、気にしないで」

披露宴の間、同僚は終始にこやかで、私も来てもらえたことが素直に嬉しかったのを覚えています。

祝儀袋を開けた夜

式が終わり家に帰ってから、私は夫と二人で、いただいた祝儀をひとつずつ確認していました。

中を開けてみると、入っていたのは一万円だったのです。

「あれ…一万円だね」

夫がぽつりと言いました。お渡ししたお車代のほうが、いただいた祝儀を上回っている。つまり、こちらの持ち出しになっていました。

食事代や引き出物のことまで考えれば、完全にマイナスです。もちろん、お祝いの席でお金のことをとやかく言うつもりはありません。

「金額がすべてじゃ、ないんだけどね」

「うん、そうなんだけど」

頭では分かっているのに、封筒を包んだときの気持ちを思い返すと、胸のどこかがすっと冷えていくようでした。

「気にしすぎかな、私」

夫は何も言わず、ただ私の肩をぽんと叩いてくれました。

「まあ、こういうのは人それぞれだから」

夫はそう言って、袋を静かに重ねました。私も「そうだね」と返しましたが、うまく笑えませんでした。

その日から、同僚と顔を合わせても、以前のように弾んで話せなくなりました。相手を責めたいわけではないのに、どうしても一歩、距離を取ってしまう自分がいます。

気づけば、ランチに誘うことも、休憩室で並んで座ることも、自然と減っていきました。あの封筒一枚で、こんなにも変わってしまうものかと、今でも時々思い返すのです。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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